すずすさんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

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喜劇 女は度胸(1969年製作の映画)

4.1

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後年の森崎東監督の作風とは異なり、王道の松竹喜劇ではあるが、抜群の脚本で、最高級の笑いが弾ける完成度の高い名作コメディ。

生真面目な弟(河原崎建三)が恋をした相手は工場の女工(倍賞美津子)。週末デー
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太陽の中の対決(1965年製作の映画)

3.7

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マッカーシーの赤狩りにあった社会派の監督マーティン・リットがポールニューマン主演で描く、異色の西部劇。エルモア・レナード好きのタランティーノは『ヘイトフル・エイト』で、本作の基本設定を借用するなど、映>>続きを読む

とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.2

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渋谷の人気とんかつ屋の冴えない跡取り息子が、惚れたスタイリストの気をひきたくて、DJを目指す青春コメディ。洋画で云えばWBというより、ニューライン制作といったB級感あふれる趣きです。

物語は単純明快
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トルーマン・カポーティ 真実のテープ(2019年製作の映画)

3.2

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未完のゴシップ小説「叶えられた祈り」(新潮文庫・刊)を軸に、戦後アメリカ文壇の旗手トルーマン・カポーティの人生を追ったドキュメンタリー映画です。『ティファニーで朝食を』『冷血』の原作者カポーティだけあ>>続きを読む

大殺陣(1964年製作の映画)

3.8

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1964年、東映の京都撮影所での制作。前年の『十三人の刺客』と同じ脚本家・池上金男、工藤栄一監督による実録タッチの集団抗争時代劇。

四代将軍・家綱の弟である甲府宰相・綱重の謎の死にヒントを得たオリジ
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.2

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NHKがBS 4K/8Kチャンネル普及の為に製作した、鬼才・黒沢清監督の戦争サスペンス大作。第二次大戦直前、関東軍の細菌兵器による人体実験を知ってしまった商人と妻の生死を賭けたレジスタンスの行方。しか>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

3.8

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実在の写真家・浅田政志の18歳から約十年を描く、事実を基にした家族のドラマ。本当の彼の写真は以下の公式HPで見られます。
http://www.asadamasashi.com/sakuhin/
中野
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.5

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日本人なら「82年生まれ」と聴いてピンとくるのは、就職氷河期世代だ。通貨危機があった韓国では、この世代は、日本以上に厳しく、それが主婦の精神にまで及ぶという背景になっている。映画としてハイクオリティと>>続きを読む

宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

3.4

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次回の朝ドラの主役として注目が集まる美少女・清原果耶を前面に押し出し、『新聞記者』で若くして日本アカデミー賞を受賞した藤井道人監督のファンタジー風の家族ドラマ。愛すべき佳品である。

お隣の大学生・亨
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

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『インセプション』に続く、クリストファー・ノーラン監督のマジック映像ムービー。時間を巻き戻すタイムトラベルの能力を有し、世界の破滅を企てる武器商人と、彼の悪事を阻止する《主人公》のジェームスボンドばり>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.8

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49年版『若草物語』はNHK等で何度か観ておりますが、19世紀のガールズトーク的な舞台設定とキリスト教的犠牲心が押しつけがましく感じられ、置いてけぼりを喰らった印象でしたが、今回のバージョンは結構楽し>>続きを読む

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.0

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「上司の不倫の為に、自分の部屋を貸し出す」ことで出世の階段を昇りはじめたバド。そんな彼に降りかかる思わぬ災厄。しかし、災い転じて何とやら、映画史に名を残すラブコメの最高傑作。

主人公バドは、ニューヨ
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遠すぎた橋(1977年製作の映画)

3.5

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1944年9月、ノルマンディー上陸作戦に成功した連合軍が、年内の戦争終結に向けて行った二つの作戦(マーケット作戦とガーデン作戦)を、オールスターキャストで描く、英国・米国合作の大作映画。軽快なマーチの>>続きを読む

(2017年製作の映画)

3.6

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初公開時に、銀座の東映会館で鑑賞しました。鑑賞動機は、ディスクライバーという視覚障碍者用に映像解説を行う職業をもつ主人公を描いた、きっと世界で初めての映画であることへの期待と視覚障碍の描き方への興味で>>続きを読む

パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)

4.5

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欧州戦線の末期、アメリカ軍が連合軍に本格的に加担し、ドイツを敗戦に追い詰めていく様を描く、戦争映画の傑作。戦争が好きすぎた天才将軍、その愚かだが自由な生き様に刮目せよ!

アカデミー賞7部門受賞で、監
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さらば夏の光よ(1976年製作の映画)

3.9

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1976年公開、郷ひろみ、秋吉久美子主演、山根成之監督の第一作で、この三人のコンビで、以後2本の映画が作られた。キネマ旬報の年間ベスト10入りを果たした佳作で、2020年国立アーカイブの松竹120年上>>続きを読む

弱虫ペダル(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

マンガ原作の青春物と侮ることなかれ、「ロッキー」のような判り易い面白さに、胸が熱くなる佳作。

高校初日、アニオタの小野田坂道(永瀬廉)は、アニメ研究会が休部中なことを知り愕然とする。
山の上にある総
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好人好日(1961年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

笠智衆が変人の大学教授を好演する、渋谷実監督の佳作。

シネマヴェーラの松竹特集にて初鑑賞。

奈良大学の数学教授の主人公・尾関(モデルは岡潔で、湯川秀樹、朝永振一郎も学んだ)は自分の研究に没頭し、出
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