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俳優チャールズ・ロートンが唯一監督した
傑作フィルム・ノワール。才能を認められながら、これしか撮れなかったのは残念でなりません。
以下は物語。
大恐慌のウエスト・バージニア州のオハイオ川流域。一家>>続きを読む
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『後妻業の女』『破門』『分福茶釜』以来の黒川博行原作の映画化。
西成の特殊詐欺組織と、彼らを追う警察。組織で働かざる得なかったネリ(安藤サクラ)を軸に描かれる令和日本の裏社会。
以下は物語。
月曜>>続きを読む
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コンラート・ファイトが『笑う男』の前年(1929)に主演した、ユニバーサル映画社製作のスリラー風ドラマ。29年ですがサイレントで、監督はハンガリー系の名匠ポール・フェヨシ。
以下は物語。
奇術の大>>続きを読む
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アステア、ロジャースのコンビ6作目にして代表作と云われる一本。監督はジョージ・スティーブンスで、音楽はジェローム・カーンで、挿入曲に大ヒット「今宵の君は」がある。
以下は粗筋。
ラッキーが楽屋で着>>続きを読む
あたかも『パルプ・フィクション』の様なB級サスペンスとして作られたからこそ、A級扱いされ、オスカー最高賞まで獲っちまった、不思議な傑作。
配役はそっくりさん選択も、史実の再現よりも、重要なのは冒険ア>>続きを読む
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20世紀アメリカ、最高の作詞・作曲コンビとも云われる、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世によるコンビ第1作。この後、2人は『南太平洋』『王様と私』『サウンドオブミュージック』とヒット>>続きを読む
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RKOが製作費の20倍もの儲けを得たと云われる、伝説のホラー。
エフェクトなし、怪物なし、動物と東欧の伝説だけで怖がらせてみせました。
評価のポイントはドイツ表現主義的なモノクロ映像、特に、黒豹、影>>続きを読む
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メキシコ人監督がメキシコの寒村を舞台に描く、若い夫婦の夢と挫折のドラマ。全篇スペイン語。
原作はスタインベック。製作はRKO。
この後、赤狩りの風が吹き荒れる戦後ハリウッドを考えると、オーソン・ウェ>>続きを読む
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不倫が生んだ、家族破壊のドラマ。ほのかな救いで終わる、ラストは絶品。
以下は物語。
フランスの水が合わず、テヘランに戻って暮らすアフマドが、別れた妻マリーを訪ねて、パリの空港に着く。
アフマドと>>続きを読む
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他人の面子を大事にし過ぎる、のにも程があるということか?
嘘が嘘を呼び、のっぴきならない展開に陥る、仲良し旅行の行きつく先。
以下は物語。
大学の同級生だった男女数名が、休暇で保養施設を訪れる。>>続きを読む
RKOのドル箱、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースによる、ヒット映画の第四弾。『有頂天時代』と並び、最高傑作と称される一本。
歌われるのは5曲。二人のダンスが冴えわたり、有名なのは『昼も夜も>>続きを読む
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知らぬ間に事件に巻き込まれた公証人が、旅先で一日か二日ほどしか生きられないと知り、必死に犯人を追う傑作サスペンス。
このスリラーの画期的な点は二点。
①は終幕後にクレジットで実在であるかのように語ら>>続きを読む
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メル・ブルックス(『エレファントマン』プロデューサー、アン・バンクロフト夫
)が成功への階段を昇る出世作。メジャースタジオではないが。大手エンバシーの出資で作られた映画は大ヒット。
ヒットラー、ゲイ>>続きを読む
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文字通り「カルメン」の黒人ミュージカル版。プレミンジャー監督が、ブロードウェイのヒットミュージカルを基に、スタジオが敬遠する黒人キャストのみで製作、大ヒットを記録し、歴史に名を残す名作となりました。>>続きを読む
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サイレント映画の時代の最大のヒット作(『國民の創生』説もある)。最前線の悲痛な戦いと恋を描き、後世にも影響を与えたキング・ヴィダー監督の出世作。
第一次大戦の特長である塹壕戦を描き、『西部戦線異状な>>続きを読む
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余り観たことのないタイプの映画で面食らった。所謂、オペレッタで、ドラマから突如、唄い出す。
でも、やや浮かれ足りない気がしたのは…最後に。
この映画で人気デュオとなるジャネット・マクドナルドとネル>>続きを読む
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遠藤周作の小説を、寡作の名匠・浦山桐郎監督が大胆に映画化。同原作から熊井啓監督が『愛する』の名で映画化しています。
以下は物語。
自動車会社で働くサラリーマンの吉岡は、重役の娘マリと付き合いながら>>続きを読む
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ロン・チェイニー、ディズニーと比べると、私は一番これが好き。
23年のサイレント版から、時代はトーキーに変わりRKOが製作。脚本家にオスカー受賞のソニア・レヴィンを据え、傀儡の憐れさが強調されている>>続きを読む
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物語。
ルイ11世の治世、庶民は厳格な統治に苦しめられていた。
パリ、ノートルダム聖堂前は祭を祝う人々で賑わっている。聖堂の鐘つきカジモドが鐘を打ち鳴らす。
司祭の弟ジェハンはジプシーの踊り子エス>>続きを読む
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映画『パメラを紹介します』の撮影過程を描いた映画。
昨今の映画人が映画愛を語る映画は鼻白むものばかりに思えますが、この映画は仕掛けも多く、物語の展開はよく出来ています。
南仏ニースの撮影所で行われる>>続きを読む
ロバート・アルドリッチ監督の代表作。大不況時代、無銭乗車するホーボー(無職で各地を転々と渡り歩き、根無草的に生きる男)と彼らを阻止する機関車の鬼・車掌の死を掛けた闘い。
不思議なお話しの中に、監督独>>続きを読む
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主演ケーリー・グラント、ハリウッド黄金期の名匠マンキーウィッツ監督による舞台劇の映画化。医者が治すのは病ではなく心という型破りさで愛されている医師で大学教授。彼を嫌う教授が、過去の違法診療、犯罪者の隠>>続きを読む
トッド・ブラウニング監督、ベラ・ルゴシ出演による佳品。監督の失われた映画『London After Midnight』のリメイク。
吸血鬼に殺され男の屋敷、捜査する内に発覚する真実はとても意外のもの>>続きを読む
製作カール・レムリ、トッド・ブラウニング監督、ベラ・ルゴシ主演、『ノートルダムのせむし男』『オペラの怪人』などに続く傑作ユニバーサル・ホラー。
ユニバーサル映画の基礎となるホラーで、ブラム・ストーカ>>続きを読む
サイレント版より好き。ロン・チェイニーは声も悪くない。
裁判での演出が大きな違いですが、それ以外に、本作のシルエットの演出もかっこいい。
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怪優ロン・チェイニー、『フリークス』のトッド・ブラウニング監督の代表作。ユニバーサルからMGMに移籍した名伯楽アーヴィング・タルバーグの制作。大ヒットを記録し、5年後にトーキーで再映画化される。
以下>>続きを読む
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1964年のキネ旬の外国映画ベスト1。戦争で記憶を失った亭主を見つけた、カフェの女主人の哀しい再会のドラマ。
アスペクト比2.35の横長フレーム、この使い方のお手本のような見事な撮影。川のような横長>>続きを読む
キューブリック監督が長篇デビュー前に撮った、短編ドキュメント。
アメリカ西海岸、広大な布教エリアを、自家用の飛行機で行き来する牧師の1日を追う。
キューブリック監督が長篇デビュー前に撮った、短篇ドキュメント。実在のボクサーで、この後、俳優にもなるウォルター・カルティエの試合を追う。
アメリカをテーマしたドキュメンタリーシリーズの一環。
ドキ>>続きを読む
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スタンリー・キューブリック監督が10万ドルで撮った62分の戦争映画。アイデアは面白く、鬼才の片鱗はある。
本作を気に入っていないキューブリック本人は、プリントを買い集め封印したがったらしい。
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スペンサー・トレイシー主演の名作サスペンス。制作は55年で、67年の『夜の大捜査線』に先駆けた田舎町での孤高の捜査。
悪役俳優たち、リー・マーヴィン、アーネスト・ボーグナイン、ロバート・ライアンなど>>続きを読む
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『パラサイト』を凌ぐ、迫力あるディザスター場面に、ハラハラドキドキのストーリー。アメリカの夢を描く、サイレント末期の娯楽大作。末期だけに、展開は少し複雑で、面白い。
以下は物語。
西部の砂漠に移民>>続きを読む
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グリフィス監督、リリアン・ギッシュ、リチャード・バーゼルメスのコンビによる『散りゆく花』に続く恋愛劇。しかし、クライマックスにはサスペンスが待っています。
悪い金持ち男に騙され、身籠った女が捨てられ>>続きを読む