ysmさんの映画レビュー・感想・評価

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王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

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反復、あるいはプラトニズムの転倒。現在の現前性から反復を見るのではなく、全く反対に反復の方から現在の現前性を考えること。ここには仮面を覆い隠す仮面しかない。William Basinskiなどアンビエ>>続きを読む

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

5.0

3回目
スケッチブックが風に吹かれ、その数ページが瞬時に画面左に開かれていく。そこでカットが割られ、同じように髪を左側に靡かせる女性の後ろ姿へと移る。紙と髪、そして紙上のスケッチは、イメージのリテラル
>>続きを読む

阿賀に生きる(1992年製作の映画)

5.0

新潟水俣病患者の会にて、役員の方々が集合写真のように横並びになって団結を呼びかけるシーン。「がんばろー、がんばろー」という掛け声。不意に画面は白々としたプリズム状の光学的な閃光を放って暗転する。「フィ>>続きを読む

山の焚火(1985年製作の映画)

5.0

ローベルト・ヴァルザーが『タンナー兄弟姉妹』で描いたような家族共同体の幸福なイマージュ。スイスという国の幸福性から想起されるのはヴァルザーだけではなく、あのジャン=ジャック・ルソーが凡ゆる他者による自>>続きを読む

自由の代償(1975年製作の映画)

5.0

誰かしらの家にお邪魔した途端、不意に森に投げ込まれたような気がする時がある。そこには家の持ち主である誰某だけが読み取れる徴候知の集合的付置とでもいうべき徴(しるし)のネットワークがあるからだ。それは山>>続きを読む

死霊魂(2018年製作の映画)

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カメラとか画面の質感が随所で明らかに変わるように、何もないところから時間をかけて少しずつ作ったことがわかる。が、ランズマンほどの視点の相対化があまりない(というか出来事の性質上おそらくそれが十分に出来>>続きを読む

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