RyoSさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

死者からの手紙(1986年製作の映画)

3.4

冒頭長回しのショットは圧巻だったが、カラーとはいえモノクロームの映像に標準的なレンズで標準的な距離のショットが続くと眠くなってしまう。ラストも素晴らしかったんだけどな。

防護服越しの声がとても良い!
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青春讃歌(1985年製作の映画)

4.2

こんなのいいに決まってる!

いやナンパチョロすぎだろとかツッコミどころはあるが、全体として明るい雰囲気(ソ連にしては珍しい!)。海のシーンのカメラワーク見事!これまたソ連にしては珍しく音楽が全編に渡
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.6

これが大人になるということなら一生子どものままでいい

自分は毒のある方が好きなのであのラスト10分はいらなかった。めちゃめちゃわかりやすく作られてたところも、長澤まさみの使い方も?だったけど、後半徐
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2/デュオ(1997年製作の映画)

3.4

家の中をハイアングルで斜めに写すショット、渋めの自主映画に多いけど、どうにも眠くなってしまって苦手...

即興だからか、いや意図的な部分も多いだろうけど、登場人物が画面外へ消えたり、背中ばかり撮って
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あの群青の向こうへ(2019年製作の映画)

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監督全然コネなくて車輌とかまで全部一人でやってるしほぼ同い年だし主演は初芝居だし大目に見ておこう。。。でもせめて編集はお金もそこまでかからないし一人でできるのだからもうちょっと頑張ってほしかった。どう>>続きを読む

汝は二十歳で死ぬ(2019年製作の映画)

3.7

スーダンで7番目に作られた商業映画らしい。ストーリーの面白さ、スーフィズムという文化的背景、鼓動など音を使った演出、キスや父親を用いた演出、決めたラスト、スーダンという色眼鏡抜きにどれも素晴らしい!

バファロー大隊(1960年製作の映画)

3.3

この時代において色眼鏡を配する意味合いはとても大きいが、所詮白人にとっての理想的な黒人なんだよな〜というところ。非の打ち所が無く英雄で勇敢で謙虚、白人を助けたという過度に美化されたヒーローで、これが白>>続きを読む

ハスラー2(1986年製作の映画)

3.0

『ハスラー』がヒットしたし、同窓会気分でまた似たようなの作って楽しもうぜみたいな映画。

80年代のヒロインの圧倒的弱さ。『トップ・ガン』のケリー・マクギリスもそうだが、とりあえずつけといた感が強い。

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

3.9

フィルムの“音”が好き!

びっくりするくらい退屈なはずなのにびっくりするぐらい飽きない。編集によって時間を自由自在に操れる映画というメディアを、逆にひたすら省略することなく長回して本物の時間感覚を感
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新幹線大爆破(1975年製作の映画)

3.4

犯人側をきっちり描いたところが良かったが、これがヒットした海外ではほぼカットされてるというのはなかなか複雑。

まずアイデアが素晴らしく、粋な演出も人間ドラマもあり終始サスペンスに満ちていて良かったが
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裏窓(1954年製作の映画)

4.4

高校の時以来7年ぶりくらいに観賞。これが当時初ヒッチコックであり、またヒッチコックファンになるきっかけの作品。あれからヒッチコックは40本くらい観てきたが、やっぱり名作!こんなにもシンプルで、ユーモラ>>続きを読む

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

3.6

エドワード・G・ロビンソンの、ビジュアルからビンビン伝わってくる役柄や雰囲気がやや性格俳優っぽい。

オープニングの、主人公の名前、職業、環境等の紹介を、勤労を称えるシーンでそれとなくでもしっかりと行
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転がるビー玉(2019年製作の映画)

2.8

こんな綺麗な渋谷があるなら行ってみたい。家も綺麗、街も綺麗、人も綺麗。大手町にでも住んでいるのか?生活感ある家というよりかはディズニーランドみのある非日常さが覆い被さっていた。

てっきりまだ新しいん
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こちら放送室よりトム少佐へ(2020年製作の映画)

3.5

キミスイよりロマンティックなものをこれほどシンプルに効果的に展開できたのは良かったが、やっぱり短編でラジオという事もありセリフが多すぎて、時間の使い方がどうしても駆け足に感じてしまう。間というか、余裕>>続きを読む

シンプルメン(1992年製作の映画)

3.6

自主映画ではこういう気の抜けた変なキャラが多い気がする。不揃いで不器用な人々が愛おしく感じられる。セリフの一つ一つがとても短いの好き。

噂の二人(1961年製作の映画)

3.7

簡単に言うと、ある学校で女性教師二人がレズビアンだと噂され...という話なのだが、問題点は2つあって、LGBTを罪とする点と、噂に踊らされて叩く点。子どもというのは大人が思っているより観察しているし、>>続きを読む

邪魔者は殺せ(1947年製作の映画)

3.6

どうしても『第三の男』と比べてしまうのだが、神父の妄想シーン等それを彷彿とさせるカメラワークが見られる。革命家を通してその周辺の人々を描くというなかなかおもしろい人間描写。雨、雪、夜といった天候の使い>>続きを読む

映画に愛をこめて アメリカの夜(1973年製作の映画)

3.6

自主映画を作ってる身として共感しつつも、やっぱりビジネスとしての映画監督のイメージがよく伝わってくる。エピソードも実話ベースが多いらしく、終始へぇ〜って感じ。トリュフォーが映画好きなのがよくわかる、こ>>続きを読む

トラスト・ミー(1990年製作の映画)

3.6

シンプルにして突飛。クチャっとした英語がアメリカのNYって感じがして良い。

逢びき(1945年製作の映画)

3.3

冒頭で雰囲気をぶち壊すおばさんと同じくらいおしゃべりなナレーション。デヴィッド・リーンもこんな繊細な映画撮るんだなぁと。目を意識した演出はやっぱり良い。

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

3.8

この家の広さ、どう考えても“普通”の家庭ではない、“理想”の家庭。理想の家に住んでるけど家が広すぎて心も離れ離れというのはよくある感じ。家族の崩壊を絶妙でありそうな人間関係にからめて展開する様、そして>>続きを読む

アメリカン・パイ(1999年製作の映画)

3.3

愛と行動力しか勝たん

ジャンクな雰囲気漂わせながらもエッセンスは良いんだよな、エッセンスは。

冴えない男子が全然冴えない男子じゃない、なんならどちらかと言うとカースト上位層

アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

3.8

やはり安定のキューブリック。デヴィット・リンチもベルナルド・ベルトリッチも巨匠だけど、やっぱり自分はキューブリックが合うし好きだなと。過去作と比べると演出におけるキューブリック色はやや弱めだが、それで>>続きを読む

ドリーマーズ(2003年製作の映画)

3.4

二人だけの世界に徐々に社会が流れ込んでくる様。シネフィルが話題にしている映画がヌーヴェルヴァーグ以前の30sが中心なところもまた二人だけの世界を意識している。ヌーヴェルヴァーグ以前・以後と二人の内・外>>続きを読む

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.4

見やすいけど狂ってる。でも見やすい。音楽が雰囲気を高めていて、そのぶつ切りさがより効果的。

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.5

デヴィット・リンチだと思って観ると、思ったより普通じゃんってなってしまう。覗きって最高だよねってのは『裏窓』から継承してるが、そもそも映画を観る行為自体が覗きなんだよね。

イザベラ・ロッセリーニ目当
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.9

いや〜当然この手の映画は好きですね、『ロブスター』より好みだった。

親が子供を極度に管理するタイプの映画だけど、子供ってもうほぼ大人じゃん...てくらいの年齢。

母親の存在の極端な薄さも面白い。
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突然失礼致します!(2020年製作の映画)

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企画は素晴らしいし、これだけの人が集まったことは驚きだが、みんなもっとちゃんと作品を作って欲しい。クオリティではなく心意気の面で。

イヴの総て(1950年製作の映画)

3.6

冒頭からプンプン出る商業映画臭。製作者が作ったような映画だなと思ったら、監督のマンキーウィッツは製作出身だった。

演技は素晴らしいし、ストーリーも素晴らしい。徐々に変わっていく衣装にも目が離せず、脇
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.9

「じわる」って言葉が一番合う映画。冒頭からションベン臭さが漂う。4DXなんて無くたって画面から臭ってくるし空気は身を包む。俯瞰ショット多めでそれを生かした演出が絶妙で面白い。ショットの決まり方は個人的>>続きを読む

狩人の夜(1955年製作の映画)

3.5

何だこのイケボは。ロバート・ミッチャムの声がエグい。

演出はこの時代らしい見せないかつ積極的な演出。ロバート・ミッチャムちょっとキメ過ぎかなと思いつつも、ギッシュの後ろをついていく子どもたちのシーン
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イノセント15(2015年製作の映画)

3.4

ゆったりとした時間の使い方、カットを割らないところで割らない、受け身な演出、良かったと思う。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

3.4

アスペルガーという設定が何も物語に影響していないのはおそらく尺の都合ではあるが、ストーリーにおいてそんなことはどうでもよく、この手のアンビエントな音楽は時にむき出しで荒々しいものを覆い隠していい感じに>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.6

意志薄弱な主人公は大概つまらない話になりがちだが、これはとても面白かった。真白と安室という存在ゆえであるが、七海自身のリアクションも素晴らしい。どこまでも内向的な人間をどこまでも外向的にみせられるのは>>続きを読む

海の上のピアニスト イタリア完全版(1998年製作の映画)

3.3

ようやく初目黒シネマ!
冒頭の幼少期のシーンとかピアノの演奏シーンとかは流石に良いんだけど、どうしても大人になった主人公の、人を見下したような所作が鼻に付いた。自分が特別な人間(選ばれし者)であるとい
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鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

3.1

ストーリーはわかるのに全然頭に入ってこない感覚。最後希望があったのはなかなか驚き。