こーしさんの映画レビュー・感想・評価

こーし

こーし

映画(23)
ドラマ(0)
アニメ(0)

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

登場人物たちの証言シーンや録音による「語り」によってのみ映画が成り立つ。そのことによりぼくらは真実に対し中立的な立場へと宙吊りにされてしまう。ぼくらは、映画特有の「神の視点」により真実を知ることはなく>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.7

こういうのが真っ直ぐにカッコいいとされているところに時代感を感じた。

走れない人の走り方(2023年製作の映画)

4.1

アイリスアウト(画面を丸く閉じながら暗転させる手法。よくアニメとかのギャグシーンで見るやつ)が用いられているシーンが2つあり、特に監督の出演する踏切でのシーンが良かった。映画制作が主題の映画に監督が出>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

全部良い


"幼児の脳をもって蘇生された主人公"という設定が、鑑賞者の体感する時間感覚を奇妙に縮ませる。
それによって世界すべてが(!)相対的に絶えず劇的に変化してしまう。

僕たちはいつのまにか、
>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.5

風刺のきいたこだわりを感じさせる脚本で観ていて気持ちがいい

街のあかり(2006年製作の映画)

3.5

コイスティネンみたいに何もできないときがある。

良い意味でも悪い意味でも周りの人の期待を裏切っていって、全部がコイスティネン中心に回っていく。全てはコイスティネンのためにはないし、だからこそこの物語
>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

ベタさが気にならないぐらいに色味や音楽が美しい

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.8

社会に、法の名の下に迫害されるものたち(異邦人)の"声"の話
弱者がどう声をあげるか、というのは紋切り型のテーマではあるのだけれど、その弱者たちが最後まで弱者であり、社会から疎外された"異邦人のまま"
>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.2

痛烈に社会批判をしながら、特に女性を中心とした若者の間の閉塞感とか焦燥感を指摘し、自覚させてくれる。

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

3.9

雰囲気がよかった。悲愴感と、少しの希望への昂揚が混ざったような

戦争を一旦置いておくことはできないのだけれど、演奏シーンのあの狭い空間に音楽だけを考えられる時間が少しだけあって、いろんな教訓とかもろ
>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.1

どんなにお金で割り切られていたとしてもどんなに嘘で塗りたくられていても成り立つ幸せはあると思う。


真白が幸せの限度について語るシーン、すごすぎる

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

「君たちはどう生きるか」という命題を、ファンタジーに立体的に色彩豊かに差し出してくれる。それでいて、立派な人間として生きろ、といった教訓だけで終わらせるには勿体無いくらいの芸術的な作品だと思う。

日の丸~寺山修司40年目の挑発~(2022年製作の映画)

4.0

寺山修司による、「情念の反動化」への挑戦

質問をすること、その行為そのものによって、"質問の内容自体=政治的な問いかけ"を超え、"言葉と言葉との虚構を用いた詩的なアジテーション"を起こす試み。

>>続きを読む

気狂いピエロ(1965年製作の映画)

4.3

好き

ずっとカラフルでずっと取り返しがつかない

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0


天気の子より堂々としてた。別に甘酸っぱい青春ストーリーじゃなくても十分いい映画作れますけど?感

だからこそ、新海誠が本来好きそうなファンタジーもの、古来言い伝えもの、タイムスリップもの、が活きて見
>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

3.5

人物たちは、ふつうに映画に出てくるような、はっきりとしてわかりやすいキャラを持っているわけでもなく、愛おしいところも、嫌悪感を抱いてしまうようなところも併せ持っていて人間くさい。自分にもこういう汚い部>>続きを読む