010101010101010さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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女闇金 -ユリ-恥辱に悶える夜の花園(2015年製作の映画)

3.0

山内大輔のピンク映画、なかなかに悪くない作品があるので、たまにチェックしている。

どうしょうもない人間と淋しい人間しか出てこない。寒々しい、底辺の人間模様。
救いがない、ものばかりだが、しかしそこに
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生きる(1952年製作の映画)

4.0

この映画を祝日(成人の日)の昼間にNHK地上波で上映するってのは、一つの事件である(‘24.01.08)。
しかも政権が、まさに一向に民意に耳を傾けようともせず、醜態を晒しながらも平然とのさばりつづけ
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谷ナオミ しびれる(1978年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

色包丁って何?!って笑ってしまったが、しかし色包丁に始まり、色包丁に終わる映画。

職人の世界って、こんなもんかねぇ…、と思っていたら、まさかの展開に。
いやいやいや、あんた、分かってたろ。とも思うの
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がめつい奴(1960年製作の映画)

3.1

どいつもこいつもがめつい奴ばかり。
生き抜いていくためのバイタリティたるや。
戦後の釜ヶ崎って、こんな感じだったんだな、と、素直に考えていいのだろうか。
窃盗に喧嘩に殺傷事件に…。
かっぱらえるもんは
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ブラック・ジャック(1996年製作の映画)

3.0

メッセージ性の高さはいいのだが、ちとクドい。時代もあるのか。
展開もちょっと強引な気が。

映画なので気合が入りすぎたのか、OVAの方が好きかなぁ。

少年の君(2019年製作の映画)

3.7

なかなか重量級の映画。
ことが起きてからがまた長かったが、スリリングでダレずに見ていられた。

面会時、無言で表情だけで見せる場面、よかった。
主人公の「その後」の、孤独な子どもに寄り添っている姿もよ
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

3.5

ハリウッドの赤狩りの話は聞いたことがあったが、こんなふうに闘った人物がいたとは。
率直にいえば、かっちょいい。
でも、きれいごとだけではなかったことも描かれている。いろんなものを犠牲にしつつ(主に家族
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.0

カルトと殺人、カルトとセックス…、
閉鎖されたコミュニティの中で、どのようにそれらは正当化され、一線を踏み越えていってしまうのか…。
人の弱さと、信仰、そして狂気。
テーマは文句なしに面白い。(逆に言
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妖怪の孫(2023年製作の映画)

3.0

安倍の親と祖父との違い。
なぜ安倍が「安倍」になったのかの証言。
憲法と法律の違い。


娘を出すことでたしかに切実さは増しているが、それでいて監督自身の顔が出ないことがフェアじゃない気がした。(必然
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団地妻 隣りのあえぎ(2001年製作の映画)

3.3

不思議な魅力を放っている女優。
ガランとした畳の部屋を寝転がる冒頭から妙に惹かれるところがあり、深夜のダイニングでダンス、クラブで少しずつノってくるところ、河辺や海辺でのシーンなど、とてもいい。

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団地妻 白昼の不倫(1997年製作の映画)

3.0

ラブレス。
恋の不能さと、愛の不可能さ。

反復と切り返し。
ただ、たんたんと。
セックスも即物的で、感情的な熱さはない。
むしろ渇いている。

団地という、祝祭性から切り離されたフラットな空間、フラ
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「無頼」より 大幹部(1968年製作の映画)

3.5

木村威夫の美術と、青江美奈の歌唱の効果が素晴らしい。
「汚れちまった哀しみに」…!!
ぼつぼつと降る雪の寒さと、線路・駅の直線性、赤線の部屋も印象に残る。

希望が目の前でことごとく切断され、開きかけ
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Eカップ本番II 豊熟(1989年製作の映画)

2.8

北野ブルーみたいな色調が印象に残る。
虚無感というのか、終始、薄ら寒い感じ。

千夜、一夜(2022年製作の映画)

3.8

いやぁ、終盤は圧巻だった。
田中裕子の晩年の代表作になるんじゃないか。長回しをそれとは感じさせない集中力、密度。

三十年という歳月が、静かに人を狂わせる。
現実と折り合いながら生きることを選ぶ尾野真
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.6

あまりにも自分に正直すぎる人(たち)なんじゃないかな、と思ったりする。
ずっと物悲しさが覆っていると同時に、風景の美しさが沁みてくる。

ノマドだからこそ、見える景色がある。触れられる人の温度がある。
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シン・ちむどんどん(2023年製作の映画)

3.5

前半、ただ選挙の様子を並べるだけで、完全にエンタメ。そこに、たたみかけるように「ちむどんどん」の質問まで入れるもんだから、面白くって仕方ない。
それにしても選挙の闘い方を見ると、本当にその人が現れるも
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迷い猫/新宿♀日記 迷い猫(1998年製作の映画)

3.0

淡々と進みながら、じわじわとズレてゆく…、それが小津的な切り返しとピッタリきている。
寂しさ、孤独感、最後の長回しからの顔のアップ。

沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

3.8

まさに「骨のある映画」とでも呼ぶべき、ある種の使命感に貫かれた作品。
映画を撮る中で明るみになってゆく真実…、いまだに当事者たち・地元の人たちも語ることができないような数々もあるということ…、驚愕する
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ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~(2022年製作の映画)

4.0

お父さまの愛嬌と愛情が何よりも素敵。
そしてお母さま、後半、あそこまでなっても、やっぱり分かるんだなぁ…、というところは、ほんとグッとくるものがあった。

最後に唐突に入るまばゆいようなシーン、あれは
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劇場版 センキョナンデス(2023年製作の映画)

3.0

お二方の切り込み方が爽快なエンタメ選挙映画。

選挙って、本当にその人が出るんだなぁ…と。いや、それも、ここまで突撃していくからこそなのかもしれないが。
「パレード」にもいろいろあるし、実現したい政策
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.7

・選曲のセンスがよすぎる(シャグスも含めて)。

・ろう者家族に囲まれた、たった一人の聴者。そこに生じる(共)依存関係、愛憎。その困難さ。
「自分の人生」をとるか、家族をとるか。
何を犠牲にするか、と
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飼育(1961年製作の映画)

3.8

こりゃ完全に戦後から今(目に見えぬ戦中でもあろう)に至る「にっぽん」の縮図ですな。
ほんっっっとうに、なんも変わってないのな。辟易する。
大島渚、つくづく、そこと闘いつづけることを貫いた人なんだな、と
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

2.8

法外なことをやっている擬似家族の中で、逆に「家族」的なものが恢復されてゆく、という、いかにもな是枝節に、いささか胸焼けしてしまった。
登場人物一人一人の背景も見えてくるし、それぞれの心の動きも静かに見
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遊撃 映画監督 中島貞夫/遊撃〜「多十郎殉愛記」外伝〜(2021年製作の映画)

3.5

人生の(男の)情けなさのようなところを描くこと。
どこに拘るか、ということ。
チャンバラを絶やさないこと。

「名誉職」に担ぎあげるのではなく、まだまだ現役でやり続けてもらいたい(倉本)=周りが彼から
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蟹工船(2009年製作の映画)

3.0

この映画が撮られたのは、ロスジェネ世代によって本小説が再発見されたタイミングだったと思うのだが、2023年現在、その時より更に自体は深刻であるように感じられる。
派遣や非正規労働の処遇はなんの対策もさ
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ガザ攻撃 2014年夏(2015年製作の映画)

3.8

土井監督が今回(2023年10月現在)のガザ地区緊急事態にあたって一週間限定公開。
今日までつづくガザの現状を少しでも知ることができればと思い、急いで鑑賞。

衝撃的な痛ましい光景。
武力抵抗とは何の
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

ここまで重層的な映画、久しぶりに観た。展開が予期せぬ方にどんどん運ばれていくのがスリリングで、引きつけられっぱなしだった。

あべさだお、目が怖すぎる。
面会室シーンも、密室劇として工夫が凝らされてい
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スケルツォ(2021年製作の映画)

3.4

ショパンのスケルツォを、こんな風に使うことができるのか、というのがまず驚き。
また、ハンディカメラでしか撮れない映画、というところ、その必然性も、グッとくるポイントだったように思う。

冒頭、どことな
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殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.5

すべてどことなくパロディっぽさがあり、内容もワケ分からないのに、めちゃくちゃかっちょいい。
最後、モハメド・アリからのボクシングリンクもかっこよくて笑っちゃった。

グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

2.0

ジャック・マイヨールという人物が知りたくて鑑賞。
でも、監督の撮りたい世界に都合よく引きつけた感じがして、どうもダメだった…。
特に、女性とのシーン。典型的なこの時代のロマンス映画って感じで辟易する。
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背中(2022年製作の映画)

2.7

越川監督の「誰でもない恋人たちの風景」シリーズが好きだったので鑑賞。色合いが、この監督だなぁ、と。
現実と想像が混ざり合って、時間がたびたび反復する。新たな試みに挑戦したかったのだろうというところは感
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