山内大輔のピンク映画、なかなかに悪くない作品があるので、たまにチェックしている。
どうしょうもない人間と淋しい人間しか出てこない。寒々しい、底辺の人間模様。
救いがない、ものばかりだが、しかしそこに>>続きを読む
この映画を祝日(成人の日)の昼間にNHK地上波で上映するってのは、一つの事件である(‘24.01.08)。
しかも政権が、まさに一向に民意に耳を傾けようともせず、醜態を晒しながらも平然とのさばりつづけ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
色包丁って何?!って笑ってしまったが、しかし色包丁に始まり、色包丁に終わる映画。
職人の世界って、こんなもんかねぇ…、と思っていたら、まさかの展開に。
いやいやいや、あんた、分かってたろ。とも思うの>>続きを読む
どいつもこいつもがめつい奴ばかり。
生き抜いていくためのバイタリティたるや。
戦後の釜ヶ崎って、こんな感じだったんだな、と、素直に考えていいのだろうか。
窃盗に喧嘩に殺傷事件に…。
かっぱらえるもんは>>続きを読む
メッセージ性の高さはいいのだが、ちとクドい。時代もあるのか。
展開もちょっと強引な気が。
映画なので気合が入りすぎたのか、OVAの方が好きかなぁ。
なかなか重量級の映画。
ことが起きてからがまた長かったが、スリリングでダレずに見ていられた。
面会時、無言で表情だけで見せる場面、よかった。
主人公の「その後」の、孤独な子どもに寄り添っている姿もよ>>続きを読む
ハリウッドの赤狩りの話は聞いたことがあったが、こんなふうに闘った人物がいたとは。
率直にいえば、かっちょいい。
でも、きれいごとだけではなかったことも描かれている。いろんなものを犠牲にしつつ(主に家族>>続きを読む
カルトと殺人、カルトとセックス…、
閉鎖されたコミュニティの中で、どのようにそれらは正当化され、一線を踏み越えていってしまうのか…。
人の弱さと、信仰、そして狂気。
テーマは文句なしに面白い。(逆に言>>続きを読む
安倍の親と祖父との違い。
なぜ安倍が「安倍」になったのかの証言。
憲法と法律の違い。
娘を出すことでたしかに切実さは増しているが、それでいて監督自身の顔が出ないことがフェアじゃない気がした。(必然>>続きを読む
不思議な魅力を放っている女優。
ガランとした畳の部屋を寝転がる冒頭から妙に惹かれるところがあり、深夜のダイニングでダンス、クラブで少しずつノってくるところ、河辺や海辺でのシーンなど、とてもいい。
団>>続きを読む
ラブレス。
恋の不能さと、愛の不可能さ。
反復と切り返し。
ただ、たんたんと。
セックスも即物的で、感情的な熱さはない。
むしろ渇いている。
団地という、祝祭性から切り離されたフラットな空間、フラ>>続きを読む
木村威夫の美術と、青江美奈の歌唱の効果が素晴らしい。
「汚れちまった哀しみに」…!!
ぼつぼつと降る雪の寒さと、線路・駅の直線性、赤線の部屋も印象に残る。
希望が目の前でことごとく切断され、開きかけ>>続きを読む
北野ブルーみたいな色調が印象に残る。
虚無感というのか、終始、薄ら寒い感じ。
いやぁ、終盤は圧巻だった。
田中裕子の晩年の代表作になるんじゃないか。長回しをそれとは感じさせない集中力、密度。
三十年という歳月が、静かに人を狂わせる。
現実と折り合いながら生きることを選ぶ尾野真>>続きを読む
あまりにも自分に正直すぎる人(たち)なんじゃないかな、と思ったりする。
ずっと物悲しさが覆っていると同時に、風景の美しさが沁みてくる。
ノマドだからこそ、見える景色がある。触れられる人の温度がある。>>続きを読む
前半、ただ選挙の様子を並べるだけで、完全にエンタメ。そこに、たたみかけるように「ちむどんどん」の質問まで入れるもんだから、面白くって仕方ない。
それにしても選挙の闘い方を見ると、本当にその人が現れるも>>続きを読む
淡々と進みながら、じわじわとズレてゆく…、それが小津的な切り返しとピッタリきている。
寂しさ、孤独感、最後の長回しからの顔のアップ。
まさに「骨のある映画」とでも呼ぶべき、ある種の使命感に貫かれた作品。
映画を撮る中で明るみになってゆく真実…、いまだに当事者たち・地元の人たちも語ることができないような数々もあるということ…、驚愕する>>続きを読む
お父さまの愛嬌と愛情が何よりも素敵。
そしてお母さま、後半、あそこまでなっても、やっぱり分かるんだなぁ…、というところは、ほんとグッとくるものがあった。
最後に唐突に入るまばゆいようなシーン、あれは>>続きを読む
お二方の切り込み方が爽快なエンタメ選挙映画。
選挙って、本当にその人が出るんだなぁ…と。いや、それも、ここまで突撃していくからこそなのかもしれないが。
「パレード」にもいろいろあるし、実現したい政策>>続きを読む
・選曲のセンスがよすぎる(シャグスも含めて)。
・ろう者家族に囲まれた、たった一人の聴者。そこに生じる(共)依存関係、愛憎。その困難さ。
「自分の人生」をとるか、家族をとるか。
何を犠牲にするか、と>>続きを読む
こりゃ完全に戦後から今(目に見えぬ戦中でもあろう)に至る「にっぽん」の縮図ですな。
ほんっっっとうに、なんも変わってないのな。辟易する。
大島渚、つくづく、そこと闘いつづけることを貫いた人なんだな、と>>続きを読む
法外なことをやっている擬似家族の中で、逆に「家族」的なものが恢復されてゆく、という、いかにもな是枝節に、いささか胸焼けしてしまった。
登場人物一人一人の背景も見えてくるし、それぞれの心の動きも静かに見>>続きを読む
人生の(男の)情けなさのようなところを描くこと。
どこに拘るか、ということ。
チャンバラを絶やさないこと。
「名誉職」に担ぎあげるのではなく、まだまだ現役でやり続けてもらいたい(倉本)=周りが彼から>>続きを読む
この映画が撮られたのは、ロスジェネ世代によって本小説が再発見されたタイミングだったと思うのだが、2023年現在、その時より更に自体は深刻であるように感じられる。
派遣や非正規労働の処遇はなんの対策もさ>>続きを読む
土井監督が今回(2023年10月現在)のガザ地区緊急事態にあたって一週間限定公開。
今日までつづくガザの現状を少しでも知ることができればと思い、急いで鑑賞。
衝撃的な痛ましい光景。
武力抵抗とは何の>>続きを読む
ここまで重層的な映画、久しぶりに観た。展開が予期せぬ方にどんどん運ばれていくのがスリリングで、引きつけられっぱなしだった。
あべさだお、目が怖すぎる。
面会室シーンも、密室劇として工夫が凝らされてい>>続きを読む
ショパンのスケルツォを、こんな風に使うことができるのか、というのがまず驚き。
また、ハンディカメラでしか撮れない映画、というところ、その必然性も、グッとくるポイントだったように思う。
冒頭、どことな>>続きを読む
すべてどことなくパロディっぽさがあり、内容もワケ分からないのに、めちゃくちゃかっちょいい。
最後、モハメド・アリからのボクシングリンクもかっこよくて笑っちゃった。
ジャック・マイヨールという人物が知りたくて鑑賞。
でも、監督の撮りたい世界に都合よく引きつけた感じがして、どうもダメだった…。
特に、女性とのシーン。典型的なこの時代のロマンス映画って感じで辟易する。>>続きを読む
越川監督の「誰でもない恋人たちの風景」シリーズが好きだったので鑑賞。色合いが、この監督だなぁ、と。
現実と想像が混ざり合って、時間がたびたび反復する。新たな試みに挑戦したかったのだろうというところは感>>続きを読む