愚か凡さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

4.3

鏡、反射、共鳴する画作りが美しくて好きだ。子供視点故の拘束による不自由が凄く息苦しく感じた。ひょんな事で出会い会話をし約束をする。した時には確かなものがあったのに、めぐり会えない切なさが沁みる。

サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

4.2

裸体、奇妙儀式健在。サーカス団内のアングラなコミュニティに属する家族、夫の不倫から不幸が起こる。母との再会からのサスペンス展開にワクワクする。ホドロフスキー鑑賞3作目だがこれは見易くて驚いた。カメラワ>>続きを読む

あさがおと加瀬さん。(2017年製作の映画)

4.0

アニメ特有のくどさが無くて純粋な青春作品だ。絶妙な距離感とか間のとりがリアルな空気感を感じるしゆったりとした流れが和む。二人のその後が知りたい。

トイズ(1992年製作の映画)

4.2

脈絡のない楽観的会話!ロケーションに胸ぐらを掴まれる。夢に1度はみるような遊び心しかないセット最高。社員の制服が可愛すぎる。不思議と古臭く感じなくて心地よい。全体通して凄く好きだが後半からの戦争パート>>続きを読む

ペネロピ(2006年製作の映画)

4.5

ジョニーとの出会いから2人で呪いを解くような話なのかと思いきや、ペネロピが自立して自分を考える初歩的だけど凄く和むし心に響く作品だった。きっかけは違っても道は自分でみつけるペネロピが良い。演出やセット>>続きを読む

吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年製作の映画)

3.9

コマが速いのと役者のコミカルな動きでゆるいファンタジックな印象をうける。迫り来る影、シンプルながらも恐ろしい異形の吸血鬼が格好良い。ネガポジ反転眩しい。

フェイズ IV/戦慄!昆虫パニック(1973年製作の映画)

3.7

めまいのオープニングなどを手がけるソウルバスの監督作品。SNSで観た作中シーンが気になり鑑賞。画作りライティングなどかっこいい。モノローグだけで話の起承転結全てが済まされて正直退屈だ。画がかっこいいの>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

4.0

2000年代のアルジェント初鑑賞。初動事件とか殺害カット演出かららしさが感じられて安心した。設定の過去作との対比に楽しくなった。ネレアが良いのに出番が少ない。中盤まではかなりヒリついたが終盤の勢いがな>>続きを読む

午後の網目(1943年製作の映画)

4.0

ふわっとした悪夢のような空間と時間をループする。カットにより変わる場面、物、重力は現代から見るとアナログだが記憶に鮮明に残る。

霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

4.1

動物たちの作画加減が絶妙に気持ち悪いというか不気味でジメッとした霧の森と合わさって全体が陰気な雰囲気を醸し出す。ジャンプスケア要素も動物達の表情で少しユーモアを感じる。

ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

4.0

インターネットのしょうもなくて笑っちゃう系の編集とか表現が作中でも使われててそれがちゃんと生き生きしてて良かった。

フラッシュ・ゴードン 4K(1980年製作の映画)

4.3

墜落事故からのスピード地球を救う旅開幕、正直かなり好きだった。冒頭クレジットで流れるテーマ曲が頭から離れなくなる。鑑賞中イントロが聞こえてくるのを期待してしまう。コテコテの衣装、赤とオレンジで頭いっぱ>>続きを読む

殺し屋(1956年製作の映画)

3.9

危機感を感じさせない空気感が逆にヒリついてるようにも思える。観た環境のせいだと思うが映像についての感想が出てこない。

ピンク・フロイド/ザ・ウォール(1982年製作の映画)

4.5

実際の出来事がきっかけで生まれたTheWALL。父の愛、孤独、制圧、精神の映像作品。アルバムを聴いていたがそれでも衝撃的だった。楽曲が語るストーリーとジェラルド・スカーフの気味悪い独特なアニメーション>>続きを読む

惑星ソラリス(1972年製作の映画)

4.1

意識が飛んだので2回観た。謎の日本都市。ハリーのニット衣装かわいい。胸に残る会話内容。宇宙的感性を手に入れたい。外的世界と内面的な波紋を感じるサウンドが良い。観るのは2作品目だがタルコフスキーのカメラ>>続きを読む

エル・トポ(1970年製作の映画)

3.9

西部劇のデフォを知らないので観始めてからしまったと思った。デフォルメや短絡とした表現が特徴で唐突にオチて事が進む場面が多くあり勢いで笑えそうだ。特に股間切りつけシーン。自分は理解、考察能力がとんでもな>>続きを読む

グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

5.0

あっという間だ。比べれば少ないが、自分の水中の事が思い起こされた。愛するものにより次第に根本と愛するものを損なう彼女をみて益々自分は人間が分からなくなる。ロマンが分からないと理解できないなどと鑑賞最中>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.2

会話の大半が反芻して行われる。目線や画面固定によって人物の意を表す場面が多い。静か故に流れる時間や場所の行来、出来事が直に感じることができ没入する。不安だったが直接的暴力表現がなくて安心した。

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.2

この形式の作品は小説や漫画(表現としては正しくない)のような違った側面でもみることが出来るから楽しいし飽きないのかと考えた。衝動的な音楽、1人はみんなのためにという言葉がすっと入ってくる。

高い窓(1947年製作の映画)

4.0

探偵ものは溜めて演出する印象があり、あまりみてこなかったがこれは次々と事実判明していくから観やすい。モノクロのぼやける絵作りも面白い。そしてこの男なんでも足で解決している。