MovieKさんの映画レビュー・感想・評価

MovieK

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バービー(2023年製作の映画)

3.5

もっと説教くさいポリコレムービーかと思っていたので若干拍子抜け。元に戻ろうとするわけじゃない、という自己葛藤みたいな視点は良かったと思う。
全体的にギャグ寄りすぎるので集中力が持たないのだけど、とりあ
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.4

なんじゃこりゃと思いながら噛み締めているといつの間にか終わっているので、理解できているかは怪しいのだけど、夢の中の妙な雰囲気が表現されている感覚がある。
何はともあれ、声優陣が絶対的に安定しているので
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.9

人種、移民、貧困など様々な差別のメタファーが散りばめられていてメッセージ性は強くてよいのだけど、ストーリーの方は肝心なところが中途半端で、あれ?どうなったの?って感じのまま終わった。
エンバーがホット
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ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

3.7

幼い頃からレジェンダリーな楽曲として緩やかに意識していた名曲の舞台裏。改めてとんでもないメンバーだし、よくまとまったな、と思う。淡々としているので、割と思い入れが無いと楽しめないかも。
個人的にはシン
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アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.1

奇妙なブラックコメディが繰り広げられていくのだけど、これどうやってまとめるんだろうと思って見入っていくと、多方面に切り口のある面白さ。なんでアカデミー賞?という気はしなくもないが、役者も揃っていてよい>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

3.7

本木雅弘の「黒木華さん相手に一生懸命腰を振らせていただいたて。テスト含めて250回くらい。勢い余って黒木さんの耳たぶをなめてしまった。」というニュースが面白くて、勢いで観た。
卑屈で偉そうに講釈を垂れ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

この設定でどうやったら面白くなるんだ?という興味で見始めて、まあ結局予想通りのグダグダではあるのだけど、典型的なヘンテコ日本描写と、漂う強烈なB級臭と、明らかに手を抜いて演じているブラピを観ながら段々>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.8

オーストラリアで最悪の銃乱射事件を題材に、犯人の半生を(淡々と)描く作品で、明らかな精神疾患を感じる描写が多いのだけど、精神的な障害だけではない、取り巻く社会や家族、本人の自我みたいなものが影響してい>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7

こまけぇことは良いんだよ!の精神で、新しい概念で霊的体験が表現されていてよい。心の弱みが握られていく感じも、暴力的な展開に終わらない面白さがある。それにしてもこの手の黒目が大きくなる描写の違和感はいつ>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.5

スカッと爽やかスプラッターコメディかと思いきや、いつまでも葛藤していて意外な展開であった。奥さんのマリナ・フォイスがイケメンである。
この手のテーマは展開が分かっているので、動機だったりどうやってヴィ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

オッペンハイマーの「曖昧さ」みたいなものを濃縮した3時間で、このテーマにおいて、国家の政治的プロセスや世界史的な描き方をしなかったのがやはり秀逸。
日本公開にあたって散々話題になった本作だけど、蓋を開
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.8

子供の付き添いで観て、ドラえもんの映画ってほとんど観たことがないので他との比較は一切ないのだけど、伏線もそれなりに利いていて、日常における「音楽性」の面白さみたいなものが迫り出してくる良い映画だなと思>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

3.7

展開の移ろいも含めて割と良いなとは思ったのだけど、後半は設定の面白さが逆にリアリティの無さになってしまった印象で、やっぱりこれちょっと無理があるよな…とモヤモヤしながら観る感じ。
菅田将暉と結婚した記
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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

3.5

優しい世界で、王道も王道。空を飛ぶ爽快感と、カラフルな色合いがよい。最近のこの手のアニメーションにしては、メッセージ性がほとんど無い。
なんかずーっと堺雅人が喋ってたな、という印象。

ペイン・ハスラーズ(2023年製作の映画)

3.6

ざっくりとは面白いのだけど、リアルにしたいのかコメディっぽく仕立てたいのか中途半端で、惜しい感じ。MR物としては手法がありきたりで、実話を脚色するならもう少し面白おかしくできた気もする。痛みは痛み!

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.9

妙な関西弁の違和感がずっと続くんだけど、これの舞台が仮に東京だったら全く面白くなかった気がするので必要悪ということで。。
個人的には嫌いじゃないのだけど、とにかく「悪」の描写が安っぽいのと、後半の展開
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怪物(2023年製作の映画)

4.3

同じストーリーが多様な視点で描かれる作品が好きなので面白かったのだけど、先入観の面白さを強調しすぎるが故に、ちょっと過剰なミスリードがあるので、そりゃ誤解するでしょう、という印象。先入観はさりげないか>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.5

もう少しシリアス寄りを想定していたので、不意打ちのコメディ路線で面食らった。ちゃんとすれば面白くなりそうな感じがするのだけど、様々な角度でありえない設定と展開なのでコメディにするしか無いんじゃないかと>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

設定が熱いし、序盤の滑り出しは最高だったんだけど、中盤以降のテンポとキレの悪さが目立ち、面白いんだけどやや凡庸な印象にとどまる。
思ったよりもしっかりコメディだけど、ブラックジョークとしてのボディーブ
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.1

真実を追求しようとするジャーナリズムの視点は非常によく、淡々としつつもテンポは決して悪くないのもよい。データを積み上げてくプロセスも胸熱。
ただ、良くも悪くも実話なので、教会の恐ろしさみたいなのが圧倒
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スモール・クライム(2017年製作の映画)

3.4

ジェイミー見たさだけで何となく観た作品。
展開的にはありきたりな凡作だし、大事な伏線っぽいところもあんまり回収されないし、最後は散らかした感じ。アウトレイジみがある。
でもニコライ・コスター=ワルドー
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.3

ちょっと崩した感動物語で、あまり説教くさくないところが良い。手話の下りも良かったし、構成がしっかり刺さった。
杉咲花が涙を堪えるところ良かったな〜。全体を通して良い表情だった。だが松坂桃李パートはいら
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.0

最初はメッセージつよつよなドキュメンタリーくさいやつかな〜と心配な出だしだったけど、そう来るのか、という展開の転がり方がよく、面白かった。タイトルも秀逸。あらすじはあんまり観ない方が良いと思う。
証言
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バイス(2018年製作の映画)

4.3

911〜イラク戦争で日本でも連日ニュースに登場していたアメリカの政治家達をモチーフにしたポリティクスコメディで、クリスチャン・ベイルが素晴らしいのはもちろんなんだけど、スティーブ・カレルのラムズフェル>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.7

宗教による洗脳をモチーフにした微量のメッセージ性を含む作品ということではあるのだけど、ストレートすぎるし、あまり目新しさは無い印象。もう二、三捻りくらいは欲しかったな。台詞回しが、ずっと舞台を見ている>>続きを読む

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

3.9

装飾が美しくて、雰囲気や色合いも一般的な邦画離れした良い感じだったのだけど、アクションシーンでのありえない展開の数々に違和感が圧勝してしまい、後半は大きく失踪。惜しいなあ。謎のファンタジー何なのほんと>>続きを読む

黄龍の村(2021年製作の映画)

2.5

ちょっと話題になっていたので飛びついてみたものの、プロットに意外性もなく、前半が「フリ」になっていない凡作。
厨二病が考えた展開、セリフ、アクションが詰め込まれているという点では特徴はあるのだけど、そ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

拗らせたサブカル好きにブッ刺さりそうな独特な世界観で、好き嫌いが大きく分かれると思う。ありえない設定なのだが、展開が強力なので飽きることなく長丁場を楽しめる。ストレートな疑問に対する自己回答の連続がス>>続きを読む

ラヂオの時間(1997年製作の映画)

4.3

近年の監督作では無いような無茶苦茶で、今観ると時代を先取りした風刺がきいてるし、細かな伏線や台詞回し、激しい起承転結のどれもよい。
それにしても、めちゃ声が良い役者が揃っていて、ラヂオを舞台にした配役
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ロストケア(2023年製作の映画)

3.6

メッセージ性の強い内容で、役者も概ねよいのだけど、モブキャラの描き方がだいぶ雑なので全体の完成度としてはイマイチ。
なにより、流れに合わない説明調のセリフが急に続くのが違和感で、あんまり感情移入できな
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.1

全体に冗長な感じもあるし、動画版のwikipediaといった感じがしなくもないけど、随所に光る演出もあってよい。
差別的な思想やプロパガンダの怖さみたいな短絡的な話ではなくて、当時の慣れない帝国主義運
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エスター(2009年製作の映画)

4.2

思ってたのと全然違って、そうはならんでしょうとは思うものの、しっかり面白かった。父親のポンコツ感がとてもよい。
当時12歳でこれを演じたイザベル・ファーマンはやはりすごいし、ヴェラ・ファーミガはいつも
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.8

ぷち笑いも多いし割とテンポが良いので楽しく観れるには観れるのだけど、思ったよりファンタジー感が弱くて、もっとモンスターやアイテム、魔法などゴリゴリにRPGやって欲しかったな〜。
ソフィア・リリスの角が
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

4.1

有名なグアンタナモ収容所での事件を描いた作品。話の構成もよいが、役者もよい。人の尊厳の奪い方の勉強になる。
自由の国における差別的な一面、というよりは、悪魔の証明というのは本当に厄介だなという印象。モ
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

3.3

あはは若いウィルスミス面白いな〜、以上でも以下でもない凡作。自我の変化みたいなものが適当すぎて納得感が低すぎる。
動きは本人が演じて、顔面は完全にCGとのことで、すごいなあ。それにしてもメアリー・エリ
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.8

面白かったのだけど、終始淡々としていて、これから盛り上がるぞ!と思ってからもあんまり抑揚がないので、好き嫌いありそうな作品。
やや設定に無理があるのと、色々と古いな〜と感じたけど製作費が極力抑えられて
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