MovieKさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

黄龍の村(2021年製作の映画)

2.5

ちょっと話題になっていたので飛びついてみたものの、プロットに意外性もなく、前半が「フリ」になっていない凡作。
厨二病が考えた展開、セリフ、アクションが詰め込まれているという点では特徴はあるのだけど、そ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

拗らせたサブカル好きにブッ刺さりそうな独特な世界観で、好き嫌いが大きく分かれると思う。ありえない設定なのだが、展開が強力なので飽きることなく長丁場を楽しめる。ストレートな疑問に対する自己回答の連続がス>>続きを読む

ラヂオの時間(1997年製作の映画)

4.3

近年の監督作では無いような無茶苦茶で、今観ると時代を先取りした風刺がきいてるし、細かな伏線や台詞回し、激しい起承転結のどれもよい。
それにしても、めちゃ声が良い役者が揃っていて、ラヂオを舞台にした配役
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ロストケア(2023年製作の映画)

3.6

メッセージ性の強い内容で、役者も概ねよいのだけど、モブキャラの描き方がだいぶ雑なので全体の完成度としてはイマイチ。
なにより、流れに合わない説明調のセリフが急に続くのが違和感で、あんまり感情移入できな
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.1

全体に冗長な感じもあるし、動画版のwikipediaといった感じがしなくもないけど、随所に光る演出もあってよい。
差別的な思想やプロパガンダの怖さみたいな短絡的な話ではなくて、当時の慣れない帝国主義運
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エスター(2009年製作の映画)

4.2

思ってたのと全然違って、そうはならんでしょうとは思うものの、しっかり面白かった。父親のポンコツ感がとてもよい。
当時12歳でこれを演じたイザベル・ファーマンはやはりすごいし、ヴェラ・ファーミガはいつも
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.8

ぷち笑いも多いし割とテンポが良いので楽しく観れるには観れるのだけど、思ったよりファンタジー感が弱くて、もっとモンスターやアイテム、魔法などゴリゴリにRPGやって欲しかったな〜。
ソフィア・リリスの角が
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

4.1

有名なグアンタナモ収容所での事件を描いた作品。話の構成もよいが、役者もよい。人の尊厳の奪い方の勉強になる。
自由の国における差別的な一面、というよりは、悪魔の証明というのは本当に厄介だなという印象。モ
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

3.3

あはは若いウィルスミス面白いな〜、以上でも以下でもない凡作。自我の変化みたいなものが適当すぎて納得感が低すぎる。
動きは本人が演じて、顔面は完全にCGとのことで、すごいなあ。それにしてもメアリー・エリ
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.8

面白かったのだけど、終始淡々としていて、これから盛り上がるぞ!と思ってからもあんまり抑揚がないので、好き嫌いありそうな作品。
やや設定に無理があるのと、色々と古いな〜と感じたけど製作費が極力抑えられて
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波紋(2023年製作の映画)

4.0

ホラー映画のようなジャケットに騙されたけど、シリアスな感じは全く無いブラックユーモアたっぷりの社会派コメディ。随所に色々な皮肉たっぷりでよい。
たまに始まる波紋世界が唐突すぎるのと、ストレートな差別ワ
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.4

設定はとても面白いけど、ストレートなメッセージ性が逆に捻りの無さを感じさせてしまい、終わり方も含めて満足度は低め。思わせぶり、ご想像にお任せします系が嫌いな人にはオススメできない。
グロテスクな描写や
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ハミングバード・プロジェクト 0.001 秒の男たち(2018年製作の映画)

3.5

ストーリーのコアになる金融取引の仕組みはよく分からなくても楽しめるとは思うけど、もっと無茶な「直線感」を出しても良かった感じ。
ジェシー・アイゼンバーグのこの手のキャラは鉄板なのだけど、アレクサンダー
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.9

どちらかといえばそんなに好きなタイプの映画ではないのだけど、綺麗な映像とチームプレイの熱さによって魅力的な作品。夜のシーンが面白いなあ。
こんな世界があるのだな、という面白さと、年齢を重ねたジョディ・
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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.3

設定からして、もっと陽気なコメディかと思ってたら、想像以上に暗い展開が続いてびっくり。こういう路線にしたいなら、ストーリーに納得感も深みも無さすぎるし、犯罪捜査のリアリティも薄すぎるのが残念。
実際の
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.9

しっかり胸熱な話ではあるのだけど、設定から想像できる「感動のお話」を超えてこないというか、この構造にしておきながら、フランス社会を舞台にした負の側面の描き方にパンチが弱くて、メッセージ性という点では若>>続きを読む

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.6

想像以上にホラーっぽくて、何してんの?って感じは拭えないのだけど、全体にどんよりした陰湿なサスペンス。
個人的に、ポアロには圧倒的な無双をして欲しいので、やや弱気な姿を見るだけでちょっと残念。
でもこ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

厨二病が考えたみたいな設定なのに、素晴らしい演出と役者によって至高の名作となっている作品。
もう少しバッドウィルハンティングかと思っていたけど、意外にも優しい世界で、天才に打ちのめされる先生達はポジテ
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老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

3.7

観る前は、もっと嫁姑バトル的な内容だと思ってたら、意外とその前が厚め。不必要な芸人の活用や安っぽい展開など粗はいくらでもあるのだけど、夫婦の役者が堅固であるがゆえにくだらなさを楽しむ程度には面白い。>>続きを読む

ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

4.3

アメリカの片田舎でのアジア系の物語としてはよくありそうな設定ではあるんだけど、アリシア・ヴィキャンデルの役はいつも男運無いな、と思う。
子役のシドニー・コウォルスケがとてもよい。最後の下りはつい涙腺も
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市民ケーン(1941年製作の映画)

4.3

映画史の歴史に深く名を刻む不朽の名作ということで、ようやく観れた。
正直なところ、解説無しでは技術的な革新性などは分からないのだけど、話の展開の仕方やほとばしるメッセージなどは色褪せない。
オーソン・
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.4

今さらこのネタで新作!と思ったら、思った以上の火の玉ストレートで、もう少し捻りが欲しかった!
敵の攻撃がちょろすぎて、何がしたいのか分からないのも、ホラー系としては個人的な減点ポイント!やるならやろう
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

ループ物はやり尽くされてると思ってたけど、まだまだアイディア出てくるんだなあ。ループ中の記憶の維持は曖昧にされることも多いけど、こういう使い方もあるのね、と感心。
全体的にややインディーズ感はあるもの
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.3

壮大な伝記を読んでる感じがしつつ、プライベートな側面にも重点に描いた面白さがある。ホアキン・フェニックスは、ちょっと年齢的にどうかなと思うところもあるけど、眼差しに重みがあってとても良かった。
戦いの
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.3

もっとニコラスケイジがひどいめに遭うと思って期待してたら、ちょっと綺麗な感じで残念。
小笑いが断続的に続く緩やかなコメディでした。

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.7

設定に惹かれて、設定通りで良かった。この手の内容にしては、多少のグロさはあるけど、下ネタや汚い描写がかなり少ない珍しいコメディ。
もっと勢いだけでドタバタするのだと思ってたら、無駄にストーリーをちゃん
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.9

全体的に漂う自宅の知的な雰囲気と言葉遣いが教師っぽさをしっかり表現していてよい。苦しみながら文章を唱える姿はジョジョ味があってよい。
立ち上がる様子は、ホエールというよりセイウチっぽい。
しかし、なん
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さまよう刃(2009年製作の映画)

3.7

お話としては極めて想像通りなのだけど、最後までメシウマかメシマズか分からないまま進むのでソワソワする。こういう正義葛藤系の作品はよくあるけど、冷たいままの刃が彷徨う系は少し珍しい気がしなくもない。

(2023年製作の映画)

4.5

遊び要素をふんだんに盛り込みつつの、独特な解釈による本能寺の変。確かに余計な枝葉があったり、映画的な面白さは弱かったりはするかもしれないけど、時代劇ゆえの範囲でもあるし、特にこのストーリーとしての役者>>続きを読む

清須会議(2013年製作の映画)

3.9

最初に観た時はあんまり人物相関を理解しておらず役者の魅力だけで楽しかったけど、改めて構造を理解して観ると、また面白い。
やっぱりアホのような扱いをされながら凄みが滲み出てしまう役所広司の柴田勝家が魅力
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

期待値が高かったのもあるけど、とにかくドラマパートの安っぽさや演技くささに苦しんでしまい、設定の面白さや迫力の魅力がだいぶ掻き消されてしまった…
人間ドラマは結構なのだけど、-0.1をテーマに謳うなら
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暗数殺人(2018年製作の映画)

3.6

ストーリーラインや会話の様子から、こういう顛末の面白い話だったんだろうな、とは思いつつ、韓国映画は、地名と人物名が絶望的に頭に入らないので、ややこしい事件だと理解しにくい…

ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー​(2019年製作の映画)

3.4

岸辺露伴ルーヴルへ行く、みたいな設定のサスペンスホラーなんだけど、思ったよりもホラー寄り。なぜそうした?と思うホラーへの傾きで、もったいない!しっかり策略のある面白いサスペンスにいくらでもできそうなの>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.5

やや間延び感は否めないものの、割と原作に忠実で、何となく大衆向けに甘酸っぱい雰囲気がある。
ドス黒い絵の呪いは、むしろ原作より分かりやすかったかもしれない。
ファンのウザ絡みで、ドリッピング画法だっ、
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心のカルテ(2017年製作の映画)

3.7

拒食症のグループセラピーを舞台にした物語で、リリーコリンズのやなせたかしい姿が見どころ。
ちょっとずつ食べれば良いだけじゃん!みたいに思うし、なんで食べないの?と思うけど、本人もよく分からないというこ
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最初に父が殺された(2017年製作の映画)

3.8

よく分からないまま戦乱に巻き込まれていく少女の視点でクメールルージュでの混乱が描かれており、不自然にドラマチックにしないあたりが良い。
映画的には、もう少しハラハラするシーンがあっても良いとは思うけど
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