MovieKさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.5

パールを観たくてXを観たくらいだったけど、期待値が高くてやや空振り。カラッとしたパステルな雰囲気が魅力なのだと理解しつつ、もっとドス黒い感じが良かったな。
パールの異常性に引いたときの皆んなの反応が良
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湯道(2023年製作の映画)

3.4

想像通りのコメディで、それ以上でもそれ以下でもないのだけど、思ったよりも寒いギャグやアクションが無かったので安心して観られて良かった。
役者の無駄遣いを楽しむのも見どころで、どっかで見たな、なんて名前
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エレファント(2003年製作の映画)

3.0

とにかくテンポの悪さが気になって、伏線っぽいものも何でもなかったりするし、群像劇のように映しておきながら、それほどそれが生きていないのも勿体無い感じ。
日常を切り取るという意味ではよいのだけど、あまり
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アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

2.8

ひょんなことで観ることになったんだけど、とにかく映画としてのクオリティはひどくて、何度も差し込まれる寸劇も見るに堪えない。
アントニオ猪木のリング上でのカリスマ性や引退後の政治活動の功罪みたいなものに
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Winny(2023年製作の映画)

4.0

技術的にも法解釈としても面白いこの題材を映画にしてくれてありがとうと思うが、法定物としても事件の裏側を描くものとしてもやや中途半端で惜しかった。愛媛県警の話がやたら出る割にパンチが弱いし、「敵」として>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.3

短めで、ストーリーもおおよそ想像がつくのでサクッと観ようと思ったら、アンソニー・ホプキンスの一挙手一投足が素晴らしくて魅入ってしまった。
親がそれなりの年齢になってきた人にとって、これを観て親のことが
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私は大丈夫(2018年製作の映画)

3.4

映画として面白いかと言えば微妙なところなんだけど、ドラマティックでないがゆえに、緩やかな強姦、緩やかな日常の崩壊としてリアルなどんより感がある。
大丈夫、大丈夫ということです。

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

斬新な作品の2は大体うまくいかないのだけど、確かにこれは作品のテーマを活かしながらきちんと面白くできていて良かった。
壮大な伏線の仕掛けは醍醐味なのだけど、序盤でのスーパー能力が現実離れしすぎているの
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

4.0

実話ベースということもあって映画自体はそれほど大きく動かず、もっとサスペンス感盛り盛りかと思ったし、むしろややモッサリした時間の流れなんだけど、主演2人の演技が素晴らしいので魅了される。特に、心臓の発>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.8

ちょっとした仕草にはこだわりを感じるし悪くないんだけど、どうにもわざっとぽいのが鼻につく。これは草彅剛のせいというよりは、ここの挙動見てね!って映し方のせいな気もする。
ストーリーにはあんまり納得感が
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

はじめのうちは、さすがのエディ・レッドメインでも女装は無理があるんだなあと思って観てたら、段々と仕上がってきてすごい。
あと、全小学生男子がやったことのあるあの技をエディ・レッドメインがやってる!!と
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

3.5

序盤の過剰演出を乗り越えると面白くなってくる感じ。やはりババアに猟銃は映える!
いくらでもモザイクが必要になりそうな展開はあったのに、結局使うのそこかよ、という面白ポイント。
中途半端に感動ゴールで冷
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犬猿(2017年製作の映画)

4.2

役者のバランスが思ったより良くて、スムーズに観られたな。ニッチェも頑張ってたし、筧美和子の妙な言葉遣いの良さが適格だったし、新井浩文はそのまんまだった。
全体にちょっとぬるめではあったけど、ラストは完
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はりぼて(2020年製作の映画)

3.6

富山駅でのんびりランチしながら観るのにちょうど良かった(^^)
内容的には巨悪じゃなくてしょぼい小物の不正が淡々と続くのだけど、ちゃんと小役人にも追求していくのは良かったな。その場でマイク向けられて、
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

地震を妖怪的に解釈して新海誠の世界観に落とし込んでいるのが秀逸で、メッセージ性の強さやシリアスな緊張感が心地良く、日常の描写が上手な新海監督だからこそ響く良作。不器用な恋愛物だけでなく、これを作ったこ>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.1

耳が聞こえない人の大変さみたいな安易なストーリーではなく、経済的な問題、家族間での溝など視点が多角的で、歌を題材にする攻め方も描き方も秀逸で感動的ではあるのだけど、結果的にスーパー超人のシンデレラスト>>続きを読む

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.7

事前に情報をほぼ入れなかったこともあり、思っていた世界観と全く違っていた。人工的な町の雰囲気や設定にもそれほど目新しいところはあんまり無かったけど、小綺麗でステレオタイプな雰囲気が逆に良かったと思う。>>続きを読む

SAND LAND(2023年製作の映画)

3.8

原作の記憶は全く無いままに観たけど、鳥山明の絵がほぼそのままぬるぬる動く感じが秀逸だし、随所で王道な鳥山明ワールドが心地よい。主人公パーティの3分の2がジジイって面白いよなあ。
あえて言えば、アクショ
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ファミリア(2023年製作の映画)

3.5

役所広司のどことなく狂気を潜めた優しいおじさんのキャラは良いのだけど、映画的な納得感も薄いし、社会問題としてのメッセージも中途半端なのがもったいない。とにかく半グレの安っぽさが目立つ。あんなリーダーに>>続きを読む

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.4

題材などが熱いだけに、単純な「田舎物」になってしまったのが惜しすぎる。能を持ってくるとか、切り口はとても良いんだけど、圧倒的に料理が下手で終わった感じ。
ゴミ処理場の話もちょろすぎるし、田舎らしい潰し
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聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-(2011年製作の映画)

3.7

この70年間で散々取り上げられてきた山本五十六だけど、役所広司が演じることで少し違った表情が見られる。サブタイトルの70年目の真実は言い過ぎで、そういう目新しさは特に無い。
やや「精神」に寄りすぎてい
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

3.8

群像的な構造と、二転三転する展開が池井戸作品ならではの面白さなのだけど、どの仕掛けもゆるゆるで、そうはならないやろがいな流れが多いので、もう少し痺れる要素が欲しかった。
それにしても、映画のジャケット
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健太郎さん(2019年製作の映画)

2.2

メッセージ性のありそうな短編なのに、冒頭の不気味さだけの出オチ感があり、役者の大根っぷりもあって全体的に映画としての面白さに欠ける。
ちょっと長めの世にも奇妙な物語という感じ。怖そうな雰囲気してるけど
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黒い家(1999年製作の映画)

3.5

ヒトコワとか大竹しのぶの怪演などの触れ込みで期待したけど、何ならちょっとコメディ感もあるし、時代の経過を差し引かないとインパクト無いな…
保険屋の推理物としても意外性が低く、格闘シーンのグダグダも気に
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X エックス(2022年製作の映画)

3.7

これは一体何を見せられているんだ?のオンパレードで、前半のグズグズは苦手な人もいるだろうなという感じだけど、現代風味のホラーとしてこれはこれで面白い。どうせならもう少し振り切った方が新ジャンル味がして>>続きを読む

ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.2

無垢な心がディオールを変える爽快ストーリーなのだと理解しつつ、挫折の繰り返しにやや滅入る。
プラダを着た悪魔のようなスカッと感はあまり無いけど、どことなくフランス流の「オシャレ」を見せつけられたような
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.7

あのエルヴィス・プレスリーをこんな風に描いたのは良かったし、面白かったのだけど、「ジャージーボーイズ」や「ボヘミアンラプソディ」が音楽映画としても痺れるものだったのに対して、残念ながらプレスリーの重厚>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.4

真面目に観たらいけないけど、ハードルが低すぎたせいか、映画としての構成は意外とよくて好き。
でも、圧倒的に映像の質は低いので、全く集中せずに観るべき。あの不自然すぎるチンピラがいなければグッと緊張感高
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

よく理解できたかと言われれば自信は無いのだけど、ジブリ(宮崎駿)的な死生観みたいなものは垣間見えたし、純粋に物語として面白かった。
内容に触れない感想としては、別に全くジブリに造詣が深いわけでもないの
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.3

シン・仮面ライダーだと思ったら、シン・キューティーハニーだったなあ。
冒頭から唐突すぎるし、ゴジラやウルトラマンのようなコアファンじゃなくても楽しめる世界観は全然無かった。勢いで矢継ぎ早すぎたんじゃな
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デッドリー・イリュージョン(2021年製作の映画)

3.7

あっちかと思ったらこっち?と思ったら結局なんなの?で終わるタイプの映画なので、結論に関わらずとりあえずハッキリして欲しい人はイライラすると思う。
けど、まあラストの考察の幅も含めて結構面白かったので、
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.9

設定の面白さだけでしょう、と思ったら、チキン屋になってからの展開が本筋じゃないところで生きていてよく出来てるなと思った。
テンポも良いし、コメディアクションとして優秀。
それにしても、韓国の警察物って
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アメリカン・ドリーマー 理想の代償(2015年製作の映画)

2.4

設定や雰囲気は良いんだけど、どうやって金を確保するのか、犯罪を回避するのか、訴訟を解決するのか、従業員を守るのか、奥さんの手腕が発揮されるのか、悪どい同業者を懲らしめるのか、という盛り上げどころを全て>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.4

重たいネタであることは間違いないのだけど、何となく小綺麗に撮られているのでサラッと見れてしまう。もっと小汚い感じが良かった。
表情も演技もよいのだけど、暴力がとても痛そうで凄みがある。

スイング・ステート(2020年製作の映画)

4.6

ストーリーの概要を読むだけで面白さを確信する内容で、アメリカの政治・選挙ネタ好きにはたまらない作品。キレキレだけど胡散臭い選挙コンサルの配役としてスティーヴ・カレルは最高。ローズ・バーンもセクシーだし>>続きを読む

キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

3.8

超絶B級化されたネタ作品のつもりで観たのだけど、小技のオリジナリティも挟みながら意外とちゃんと構成が忠実にリメイクされていて思ったよりもだいぶ良かった。ただ、完成度を考えれば、初見で観るもんじゃなくて>>続きを読む