フィネシルさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

フィネシル

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紅いコーリャン(1987年製作の映画)

4.3

のちの作品『活きる』でも影絵芝居を美しくまた巧みに使った張芸謀だが、今作でもコーリャン畑の穂などを美しく影でスクリーンに映しだしている。

パプリカ(2006年製作の映画)

4.3

『千年女優』もそうだけど、次々と姿を変えて世界観を跨いでいく美女というのが今敏は大好きなんだなと思う

マニラ・光る爪(1975年製作の映画)

4.4

作中に二つの映画のポスターが出てくる。一つは1961年のキリストを描いた映画『キング・オブ・キングス』でもう一つはエリザベス・テイラー、ロバート・バートン主演の『じゃじゃ馬ならし』。

『キング・オブ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.6

フランケンシュタインという怪物を一つのモチーフとした作品だが、おそらくこの作品の舞台になっている1930年代スペインで起こったスペイン内戦とその結果生まれた傷痍軍人の存在などの強い影響があるのではない>>続きを読む

クレイジー・イングリッシュ(1999年製作の映画)

2.8

中国全土を旅しながら、小学生から大学生、青年や軍人の大集団に英語をひたすら絶叫させる英会話学習法を実践した李阳という人物のドキュメンタリー。

李阳自体の英語力は、それほどではない。欧米人記者によるイ
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.2

アリとキリギリスのような話といえば一言でまとまってしまうが、ゴミが散らばるにも関わらず美しい自然と荒廃し貧しい中でも美しいオレゴンの夜景を美しいカメラワークと構成で切り取っている。

ホモ・ソーシャル
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愛のお荷物(1955年製作の映画)

3.9

川島雄三作品としてはテンポが少し悪い気がするのだが、オープニングと終わり方はやはり良い

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.7

トランプとコロナ禍以前にこれを作れていたら天才的な想像力を伴ったコメディだっただろうが、トランプとコロナ禍以後の今では乾いた笑いを時々誘うのみのリアリスティックな悲劇としかいえない。もっともその写実性>>続きを読む

熱帯魚(1995年製作の映画)

4.5

苛烈な教育・受験熱への風刺、地方(漁村)・都会(台北)の格差、フェミニズム(ラストの「あなたは学校で自由に勉強でき、受験ができる、でも私はできない」というセリフ)といったシリアスなテーマを織り込みなが>>続きを読む

DEAD OR ALIVE 犯罪者(1999年製作の映画)

4.3

最後の哀川翔が自分の腕を引きちぎって真上に銃を撃つシーンは完全にファーストガンダムの「ラストシューティング」。

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

4.3

映画という技術が工場労働者の動作マニュアルとして20世紀の早い段階から産業に応用されていたことは知られているが、この映画はスリの手の動きをクローズアップで捉えることで、ある意味では最も反生産=反産業的>>続きを読む

パフューム ある人殺しの物語(2006年製作の映画)

4.2

いささか長過ぎるが、一振りの香水から群衆のカーニバル的大乱交が始まるブッ飛んだラスト20分の映像は圧巻。キューブリックの『バリーリンドン』を参考にしたらしいが、確かに随所に影響を感じる。

カンフーハッスル(2004年製作の映画)

4.5

最初から最後まで笑いっぱなし。コメディのテンプレを守る箇所とテンプレからずらす箇所との配分の上手さが際立つ

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.2

作中にゴダール自身として登場するゴダールが「私はドキュメンタリーを撮っている」というセリフを吐くが、その通りにゴダールの映画の方法論が示されたドキュメンタリーとしても見れる

砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

4.8

オープニングで砂漠のいきものをクローズアップで映すのはペキンパー節って感じだが、それ以外は全然ペキンパーっぽくないコミカルな西部劇。ホークスやキャプラ、ジョン・フォードなど4,50年代のアメリカ映画の>>続きを読む

オール・ザ・キングスメン(1949年製作の映画)

4.6

進行とか諸々がシェイクスピアっぽい。『ジュリアス・シーザー』と『リチャードⅢ』合わせたみたいな

人間の條件 第1部純愛篇/第2部激怒篇(1959年製作の映画)

4.8

ほたるの光もいいけど金曜ロードショーは8月の終戦記念日前後にはこの映画流したほうがいい

恋する惑星(1994年製作の映画)

4.7

時にはブレブレのハンディカムで撮ったような激しいカメラワークが花様年華の静謐な展開とは対称的な気がした。それにしても金城武、パイナップル嫌いらしいのにあんなに食べさせられててかわいそう

アフリカン・カンフー・ナチス(2020年製作の映画)

3.1

ガーナの俳優陣のスタイルの良さ、身体能力の高さでアクションが意外に映えてる。インディー低予算映画とはいえ、このアイデア、コンセプトならもう少し面白い映画になっただろうというもったいなさがつきまとう

エロ将軍と二十一人の愛妾(1972年製作の映画)

4.3

非常に、バフチーンのいうところのカーニヴァル的な映画

コミック雑誌なんかいらない!(1986年製作の映画)

4.2

テンポが少し悪いが、面白い。『大統領の陰謀』とかに連ねられるまっとうなジャーナリズム映画

活きる(1994年製作の映画)

4.5

京劇を描いた陳凱歌の『覇王別姫』とほぼ同じ時期に影絵芝居をモチーフにした本作が作られてるのは興味深い。

ゼロの焦点(1961年製作の映画)

4.3

「あれが能登半島です」と言われ列車の窓を久我美子が見た次の瞬間空撮の能登半島が映されたり、死んだはずの有馬稲子の目が動くなど違和感のあるシーンはいくつかあった一方、毒ウイスキーを茶碗で飲んで火鉢を巻き>>続きを読む