しゅうさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

しゅう

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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

4.1

字幕版を鑑賞。

デュポン御曹司によるメダリスト殺人事件という大枠しか予備知識が無かったので、始めはサスペンスとして観ていたが、次第に兄弟とデュポンの三人による愛憎劇である事が分かってくる。

弟マー
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オオカミは嘘をつく(2013年製作の映画)

3.8

字幕版を鑑賞。

ネットでの厳しい評価に身構えての鑑賞だったが、これは中々の当たり。

確かに容疑者が浮上した点についての情報が無いので、真犯人を巡るミステリとしては成立していないという批判はもっとも
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.7

字幕版を鑑賞。

実在した狙撃手を主人公にイラク戦争を描いているが、「フォックスキャッチャー」と同じく実録ベースの物語を抑制したタッチで淡々と語っている。

それだけに、この作品が米国でイーストウッド
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天才スピヴェット(2013年製作の映画)

3.5

2D字幕版を鑑賞。

冒頭の舞台であるアメリカ中部の牧場での暮らしや、そこからホーボーの様に無銭乗車で東部へと旅する下りは、美しい風景と相まって中々愉しい。

しかしワシントンに着いてからの展開や、度
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激戦 ハート・オブ・ファイト(2013年製作の映画)

3.9

字幕版を鑑賞。

ドラマの部分で香港映画特有のテイストに、所々引っ掛かりを感じる点も無くは無いが、基本的に熱い人情話が好きなのと子役の可愛さ、そして何より格闘技シーンの素晴らしさにすっかり愉しまされた
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浮かれ三度笠(1959年製作の映画)

3.2

チャンネルNECOにて鑑賞。

若様の雷蔵が身分を偽る展開は「濡れ髪剣法」と同じで、メソメソした人情話を減らして陽気なコメディ要素を増やしたのも良い。

KANO 1931海の向こうの甲子園(2014年製作の映画)

3.8

字幕版を鑑賞。

人種の壁を越えチームが一丸となった事を強調するあまり、歪なエピソードが挿入されたり、甲子園での決勝終盤で過剰な台詞と音楽での盛り上げの反面、ドラマが停滞して冗長に感じられるのは残念。
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前評判に違わぬ凄まじい映画。

ひきこもりの一子が一人暮らしを始めるも、何もかも上手くいかない。

出て来る登場人物はボクシングジム関係者を除いて、皆底辺の屑揃い。
一子もバイト先の同僚に強姦されるは
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幕が上がる、その前に。彼女たちのひと夏の挑戦(2015年製作の映画)

3.7

映画のメイキングを劇場で観るのは初めてだが、直前に三回目の本篇鑑賞した後だったので、全てのシーンで一々愉しめた。

のっけからの平田オリザによる青年団とのワークショップがとても興味深い内容で、一気に引
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幕が上がる(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ももクロの主演映画で、原作が平田オリザで舞台が高校演劇ということで期待は高まっていたが、監督が本広克行という所に不安も感じていた。

結果的にはももクロならではのアイドル映画というよりは、もっと普遍的
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博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.9

字幕版を鑑賞。

スティーブン・ホーキング博士については車椅子と電子音声の印象ぐらいしかなかったので、その半生を追っていく物語自体が興味深かった。

その中でもホーキング博士を演じたエディ・レッドメイ
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花くらべ狸道中(1961年製作の映画)

2.7

時代劇専門チャンネルにて鑑賞。

勝新や雷蔵が出ていれば良いとばかりの雑な話運びや、ご都合主義の展開、ペラペラの書割美術など最後まで乗れなかった。

はじまりのうた(2013年製作の映画)

4.1

字幕版を鑑賞。

前評判の高さに違わぬ良い音楽映画だった。

全編にわたって音楽が流れ、それが物語において重要な役割を果たす映画だが、特にグレタが仲間達とNYの街中でゲリラレコーディングを敢行してゆく
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ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

判事が被告人となり、息子が疑いつつも弁護する法廷サスペンス。

役者陣もロバート・ダウニーJr.他達者揃いなのに、観ている最中からどうにもイマイチ感が拭えなかった。

恐らくはパルマ
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花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

4.3

最近見たアニメの中では出色の出来。

これだけ劇的なことが起こらない取り留めのない話を、面白い台詞の数々と絶妙の間の取り方で100分間愉しませる岩井俊二監督恐るべし。
初アニメ作品にも拘らず素晴らしい
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.6

字幕版を鑑賞。

ムービーウォッチメンやネットでの高評価に我慢出来ず、珍しく御経塚まで足を伸ばしての鑑賞。

確かに登場する料理や音楽の素晴らしさには自然に笑みがこぼれる。
特に料理に関しては、その過
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.9

字幕版を鑑賞。

予告編を観て物凄く期待を高めての鑑賞。

ブレビュー公演から本公演初日とその顛末迄を、あたかもワンカット撮影の様に見せる映像は滑らかで、リーガンが初日に向けて雪だるま式に膨らむ難題に
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ディクテーター 身元不明でニューヨーク(2012年製作の映画)

3.6

シネマにて字幕版を鑑賞。

サシャ・バロン・コーエンの主演作品は初めてだったが、成る程評判通りの下品かつしょうも無いギャグのオンパレード。

あらゆるものを平等にコケにする姿勢は悪くないが、人種や文化
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ソロモンの偽証 後篇・裁判(2015年製作の映画)

3.2

前篇と同じく、学校内裁判がどのように推移してどのように終結するのか、という点において興味の持続があるので退屈はしない。

ただ、これも前篇と同じく、おそらくは原作の全ての要素を詰め込もうとした為に、却
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ソロモンの偽証 前篇・事件(2015年製作の映画)

3.5

原作未読での鑑賞。

とはいえ一人の生徒の死を切っ掛けに学校内裁判が行われる、という大枠は知っていたので、どのようにそこへ至るかという興味の持続で、前篇はそれなりに愉しめた。

だか引っかかる点も幾つ
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クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃(2015年製作の映画)

3.1

前作「ロボとうちゃん」が傑作だった為、期待が高まり過ぎていたせいか、少々肩透かしの印象。

これは作品の出来の良し悪し以前に、ガッツリ深いテーマを掘り下げた前作から本来の観客である幼児向けのギャグ・ア
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ワイルド・スピード SKY MISSION(2015年製作の映画)

4.0

字幕版を鑑賞。

このシリーズは前作「ユーロミッション」に続いての鑑賞。

ド派手なカーアクションやマッチョ度高めの肉弾戦は相変わらずだが、今作のキモは何と言ってもポール・ウォーカーの遺作である、とい
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海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

現実に起きた密航者に関する事件を基にした韓流お得意のハード・サスペンスとの前情報に期待を高めての鑑賞。

物語は事前の想像を裏切る展開を見せる。

そもそも密航者たちを乗せる密航船の
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巨人と玩具(1958年製作の映画)

3.9

日本映画専門チャンネルにて鑑賞。

舞台である新商品の宣伝競争の狂躁っぷりにふさわしく、映画もハイテンポで進んで飽きさせない。

そして要所要所で、アクの濃い俳優によるケレンたっぷりの芝居が挟み込まれ
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花嫁人形(1919年製作の映画)

3.2

字幕サイレント版を鑑賞。

なりすましコメディとしての面白さや、女性恐怖や聖職者の世俗化等興味深い。

極楽特急(1932年製作の映画)

3.4

字幕版を鑑賞。

ルビッチ監督作品は「生きるべきか死ぬべきか」以来久しぶりの鑑賞。
今作も流石の鮮やかな話運びで愉しませてくれる。

また、現代でも盛んに使われる「萌え」の原型が素敵に散りばめられてい
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私の少女(2014年製作の映画)

4.3

字幕版を鑑賞。

物語やテーマや背景となる韓国の社会状況も興味深いが、この映画は何と言っても女優二人が素晴らしい。

ペ・ドゥナの出演作は初めて観たが、成る程見事な佇まいで、殆ど笑わない不機嫌な表情の
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ザ・トライブ(2014年製作の映画)

4.4

最初は字幕吹き替え一切無しで2時間以上はキツいかと心配していたが、上映が始まるとすぐにこの世界にグイグイと引き込まれていった。

画面の情報が的確かつ巧みに配されている為、おおよその状況は推測すること
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.3

字幕版を鑑賞。

時制を入れ替えながらチューリングの孤独な心情に迫るスタイルは面白く、安易な救いを与えない突き放した姿勢も良かった。

チューリングは他人の感情に対する共感がない為周囲から孤立していく
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白線秘密地帯(1958年製作の映画)

2.5

チャンネルNECOにて鑑賞。

当時の風俗が垣間見れることへの興味以上の面白さはない。編集も乱雑過ぎる。

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

4.0

ムービー・プラスにて字幕版を鑑賞。

「はじまりのうた」が素晴らしかったジョン・カーニー監督の前作という事で期待を高めての鑑賞。

「はじまりのうた」と同じく、音楽の素晴らしさと音楽を作ることの喜びを
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駆込み女と駆出し男(2015年製作の映画)

4.3

近年劇場で観た時代劇の中では一番の出来。

冒頭から当時の江戸言葉に加えて井上ひさし独特の戯作的な言葉遊びの嵐で、理解しきれない部分も幾らかあった。

だが、それでも造り手が最後までそれを押し通す事に
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不滅の熱球(1955年製作の映画)

3.0

チャンネルNECOにて鑑賞。

演出は大仰でしかも妙に悲愴感に満ちており、スポーツ選手の伝記映画というよりは反戦映画のよう。

戦前の職業野球黎明期の雰囲気が感じられたのは面白かった。

傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

字幕版を鑑賞。

ストレートな人情物で、不治の難病にかかった男が死期を目前にして人生を見つめ直す展開は、正直あざと過ぎる。

ただ、ファン・ジョンミンの仔犬の様な愛らしさがそれら全てをアリにしてくれて
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予告犯(2015年製作の映画)

3.5

インターネットの動画サイトを舞台にして犯罪予告が行われる話を、「脳男」の生田斗真主演で「白ゆき姫殺人事件」の中村義洋監督が撮ると聞いて期待が高まっていた作品。

予告編だけ観て、それ以外の事前情報を入
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群盗(2014年製作の映画)

4.1

字幕版を鑑賞。

評判通り上々の歴史活劇で音楽を含めて西部劇風の味付けが効いている(特にラストのガトリング砲の場面‼︎)。

また、敵役のカン・ドンウォンが冷酷さと愛情を求める弱さを併せ持つ複雑さを見
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