UKさんの映画レビュー・感想・評価

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みうらじゅん&いとうせいこう 20th anniversary ザ・スライドショーがやってくる!「レジェンド仲良し」の秘密(2017年製作の映画)

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この映画に関しては良いとか悪いとかの話ではない。みうらといとうが馬鹿馬鹿しいショーについて本気で語るという倒錯した馬鹿馬鹿しさが全てであり、それ以外には何もないのだ。

皆殺しの天使(1962年製作の映画)

4.0

一切の因果を欠いた (非?) 脱出劇の不条理さがたまらなかった。そこに寓意を見ようとするならばいくらでもできそうなものだが、そうしなくても十分笑えるのだからそれでいいじゃない、という気分。

「つべこ
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おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年製作の映画)

2.5

「なんだかんだあっても家族は家族」の「なんだかんだ」の部分があまりにも紋切り型というか、何というか。
特段、葬式という非日常によって人間関係の歪みが露わになるという筋ではないようだし。……あそこまで家
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ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

4.0

「ストゥージズ」命名以前の青くて間抜けで馬鹿馬鹿しいエピソードの数々はこれだけで青春音楽映画が一本作れるほど。大いに笑った。
様々な映像をコラージュした構成もコミカルで◎。

ラストの献辞に「これから
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パターソン(2016年製作の映画)

3.8

他に職業を持っていようが詩のことを考え続ける人物はそれだけで「詩人」であると、決して声高ではなくさりげなく表明し続けてくれるありがたさをひしひしと感じた2時間だった。

何気なく日々が過ぎてゆく、その
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日曜日の散歩者 わすれられた台湾詩人たち(2015年製作の映画)

3.9

朗読される書簡・日記 (?)・詩論・詩と、次々と映し出される台湾 / 東京の風景・新聞記事・同人誌 / 詩集 (時々小説)・絵画・シュール映像、そして現代音楽色の強いBGMと神経を逆なでするようなサウ>>続きを読む

裁き(2014年製作の映画)

3.6

狙ったユーモアはないのにどことなく弛緩した空気が漂っている気がしたのがなんとも不思議だったが、それがあの裁判の不条理さ (それは「不当さ」でもある) によるものなのだと考えると納得。

法廷での不用意
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ソング・オブ・ラホール(2015年製作の映画)

3.4

家族への情、信仰、音楽を奏でる喜びの3要素がいい塩梅。苦しみも悲しみもありながらそれらを無いもののように見せる演奏シーンの魅力的なことときたら。
ゴタゴタがありながら本番がバッチリ決まる、という構成は
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.8

ロック狂、落ちこぼれ、童貞 (あるいはかつての童貞) への贈り物 / 祝福のような映画だった。
細部まで作り込まれた80年代感と拙くも若さのギュッと詰まったパンク&ニューウェイブ風味のオリジナル曲がた
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変態だ(2015年製作の映画)

3.4

これぐらいの性描写で18禁になるものかと疑問に思いながら観ていたが、ラスト直前のシーン (ここで急にカラーになるとは!) で納得。こっちがやりたかったことで変態行為はむしろオマケなのでは。それぐらいの>>続きを読む

人生タクシー(2015年製作の映画)

3.8

冒頭、見せしめの死刑を肯定する男とそれに反対する女の口論が繰り広げられている時に「いきなり撮れ高、高すぎだなぁ」と思ってようやくフェイクドキュメンタリーであることに気が付いた。鈍すぎ。1台しかない (>>続きを読む

PARKS パークス(2016年製作の映画)

2.3

いかにも「サブカル」な感じにまとめられた主人公の部屋にCDはおろか本もないのはどうなのよ、というのがまず一点。

名のあるプロデューサーや業界人から認められたことや、自分たちがSNSで賞賛を集めている
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

2.5

自分を世界の上位に置いている、あるいは世界の中心に自分があると考えているような人物ばかりでなんだかなぁ、という感じ。結局のところ「私」のことにしか関心がないと言えばその通りだけども、あまりにもスケール>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

「衝撃のラスト12分」を謳い文句にしているが、個人的な肝はその中のラスト2分にあった。
佐村河内氏は「作曲を再開したことであらゆるものに心動かされるようになった」という趣旨のことを述べるが、そこで「何
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

3.0

ビートルズが世界に浸透するバンドであったのは当然のこととしても、ことライブ活動においては分相応以上のブレイクを果たしてしまったのかな、という印象。スタジアム規模のライブはあの演奏には大き過ぎるのではな>>続きを読む

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.9

何かが起こりそうな胸騒ぎが絶えずするのは初見時だけかと思ったが、何度見直してもその感覚は変わらない。
リンチ映画にしては珍しく一応の合理的な解釈は可能であるが、それが魅力になっているということでは全然
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the fighting men’s chronicle エレファントカシマシ 劇場版(2013年製作の映画)

2.0

25年の歴史をまとめるのは容易ではないとはいえ、これはちょっとねぇ……。
EPIC期の衝撃はよく分かるけれども、出てくる証言者のほとんどがその頃の話に終始するのはバランスが歪すぎるのではないか。
ブレ
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エレファントカシマシ ドキュメンタリー・フィルム 扉の向こう(2004年製作の映画)

4.5

頭をかきむしり、タバコを吸い吸いノートに言葉を書き殴る宮本の姿を見るたびに背筋が伸びる思いがする。
ただ、納期との兼ね合いで苦し紛れに歌詞を完成させた後に被せられた「宮本は森鴎外への憧れをストレートに
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.9

思っていることは言わないと伝わらないのに言ったところで全部本当とは限らない、ということを「皮肉なもんだねぇ」という冷笑的な態度ではなく「どうしてこうなってしまうんだろう」という戸惑いを丸ごと抱き締める>>続きを読む

友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

4.3

軽やかでユーモラスな雰囲気をまとっているようでその実とても意地悪な作品。数少ない明確な笑わせる意図を持ったシーンが露骨な性描写や暴力描写と密接に関わっているところなんて特に。最高。

手放しに「美人」
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ギ・あいうえおス 他山の石を以って己の玉を磨くべし(2016年製作の映画)

1.5

集中しないと会話の1/3も聞き取れないようなあの録音はどうなんだろう。それでいて無意味行動をぶつ切りに繋ぎ合わせた映像だから集中を保つのは少々厳しい。ひどく疲れた。
終盤にかかった、ファズギター (?
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めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー(2015年製作の映画)

3.3

あのレジデンツが題材だというのに音楽ドキュメンタリーとしてはあまりにも真っ当な構成だったので拍子抜け。
ただ、興味深い証言は幾つもあったし (メンバーはあの目玉をかぶることに難色を示していた!) 、彼
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