青春のままでいることを望むような青木と、青春から卒業していく九條。
ラスト10分。伽藍とした校舎の風景、階段を昇っていく九条と落ちていく青木。ミッシェルの『ドロップ』がズルい。
私もたぶん青木なんだ>>続きを読む
高校三年生の『すみっコぐらし』的な。なんとなく観始めて、なんとなく観終わってしまった。アルプススタンドって何?聞いたことあるけどよく知らない。調べてみると甲子園球場にある観客席の呼称らしい。へぇ、どこ>>続きを読む
新しいゴジラが公開されるたびに見返しているような。で毎度の如くやっぱりオリジナルの凄みに感服するという流れ。
おどろおどろしい怪奇映画の雰囲気がたまらなく魅力的です。改めて。闇に浮かぶゴジラのシルエ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
〈終戦間もない焼け野原の東京で暴れ回るゴジラ〉という引力に抗えず、なるべく熱が冷めないうちに観た。私の中で賛否両論が真っ二つ。
一番の狙い所である終戦直後という時代設定はいいなと思った。オンボロ船を>>続きを読む
用意周到に、冷静沈着に、虎視眈々と。向かいのアパートには標的の姿。ザ・スミスの曲を聴きながらヨガで心を沈め脈拍は60以下に。十分に呼吸を整えてライフルのトリガーに指をかける。からの───
『プロメテ>>続きを読む
1894年、オセージ族が所有する広大な草原の下で大量の石油が発見され、部族は巨万の富を得る。1920年代には世界で最も裕福な部族と呼ばれるまでになっていた。そんな中で発生したオセージ族の不審な連続殺人>>続きを読む
14年間の服役中に恨みを十分に溜め込んだマックス(ロバート・デ・ニーロ)と、マックスに逆恨みをされた弁護士サム(ニック・ノルティ)の窮鼠っぷりが見もの。加えてサムの妻(ジェシカ・ラング)と娘ダニエル(>>続きを読む
キル!ビル!って韻が好き。タイトルだけでどんな映画かわかるしね。たぶん公開時以来の再鑑賞。2003年よりももっと昔の映画に感じるけど冷静に考えると2003年て20年前じゃん!てことで申し分なく昔でした>>続きを読む
エレベーターに偶然乗り合わせた5人に悪魔の鉄槌が下される。彼らにはそれぞれ犯罪歴がありワケ有りではあるのだが、死に値する人間は他にもたくさんいるだろうに、なぜ彼等に白羽の矢が立ったのだろうか。なぜ彼等>>続きを読む
『カメ止め』のフランス版リメイク。最初に知った時はなんで?という疑問と、マジで?という不安しかなく、誰がこんなものを、、と調べてみたらアカデミー作品賞『アーティスト』の監督で、より一層マジでなんで!?>>続きを読む
60年代の香川県観音寺市に鳴り響くロックンロール。木魚のリズムが狂い、宣伝カーから流れる邦楽ポップスと混じり合い、祭りの山車が練り歩く中、エレキギターがデンデケデケデケ。大林宣彦が描くと男子高校生バン>>続きを読む
2015年の近未来。レミング病が蔓延した終末的世界で、ミズイ(浅野忠信)とアスハラ(中原昌也)の創り出すノイズサウンドが、誰に届けるわけでもなく静かに鳴り響く。感染者は自殺してしまうというレミング病に>>続きを読む
ジョン・ウォーターズ式ド変態映画vsハリウッド。カリスマ的リーダーのセシルを中心にインディー映画を作るアウトローたちは、お高く止まった鼻持ちならない女優ハニーを拉致監禁、ムリヤリ主演に抜擢して、彼女の>>続きを読む
オカルティストであるアレイスター・クロウリーに捧げられたという作品だそうで、カルトでロックでサイケな魅力が満載。
噴火口、マグマ、ワニの孵化などのネイチャーフッテージが映し出され、水平線からデカデカと>>続きを読む
電波傍受みたいなノイズ音のループが思考を停止してくる。このサウンドを作ったのはなんとミック・ジャガー(当時26歳)だという。こんな前衛的なこともやってたのね。延々と繰り広げられる魔術の儀式と、1969>>続きを読む
ピッカピカのホットロッドをやさしく撫でつけるピッタピタの男。エロス!髪型もバッチリキメて出掛けるだけ。タイトルをK.K.Kにした意味があるのかどうかは謎。
ブルックリンに集うバイカーたちに声をかけて彼らの生態を記録したという本作。
ガレージ、革ジャン、ゲイ、バイク。メタリックな質感と肉体が艶かしく光り輝き、それらを彩るDJケネスアンガーの選曲もまた光る。>>続きを読む
50年代のドラッギーな感覚を追体験。絢爛豪華で魔術的なお伽話サイケデリア。色飛び加減、妖しい照明。横尾忠則のようなイメージの重ね合わせ。断片的なイメージの連続をボーッと眺めているうちにSF映画を見てい>>続きを読む
噴水庭園が幻想的で魔術っぽくて好き。特にストーリーらしきものはなく水の流れが延々と映るだけ。女性が庭園を通り抜けていく。
17分版・1950年作、アンガー21歳。
7分版・1979年作、アンガー50歳。
ファンタジックな舞台セットと衣装。
天使のような女性(月ウサギの化身?)と彼女に惚れている道化師、それを邪魔する悪魔>>続きを読む
女優と思しき女性が部屋でひとり。キラキラの衣装に着替えたり香水を振りかけたりなんだか楽しそう。たぶん誰かと会うのだろう。靴を履いてボルゾイ4匹連れてお散歩に出かける。〈プース〉というのはどうやら色のこ>>続きを読む
1947年作、アンガー17歳。15分。
監督、撮影、編集、主演のデビュー作。
白い液体、赤い液体、股間に手持ち花火。内臓の中になぜかタコメーター。抑えきれない性衝動、的な。どこに向ければいいのか、ど>>続きを読む
2023年5月に96歳で亡くなられたケネス・アンガーの短編10本オムニバス。ずっと観たかった映像集だったけどHDリマスター盤を気軽に購入する度胸も金もなく。そんな折にU-NEXTで配信されて渡りに舟と>>続きを読む
窓ガラスにハトが激突して死んだ。娘はどうして窓にぶつかったのか不思議がる。父親は、窓に反射した空に向かっていったんだ、と言う。
境界線を隔てて向こう側は現実なのか、こちら側だけが現実なのか。もしこちら>>続きを読む
舞台は2025年、近未来のウクライナ・ドンバス。ロシアと10年続いた戦争後の世界を描いた予見的な物語(撮影は2018年。2022年2月、ロシアに侵攻されるよりも前)そこにはフィクションとは言えない地続>>続きを読む
内戦によって親と離れ離れになってしまった姉キョナと弟アドリエルの旅路を描く長編アニメーション。監督フローランス・ミアイユ自身の家族と、近年における人口大移動への思いから作られたのだそう。
物語は絵が>>続きを読む
原作アンデルセン。1948年の映画とは思えない狂ったイメージが今も鮮烈で、ドキッとするような美術の連続に陶然。
夢のような。
悪夢のような。
オープニングクレジットから既に美しく不穏。四季折々の風景>>続きを読む
撮り方がやたらとスタイリッシュでスクリーンプロセスのやり方がどうかしている、というウワサだけ耳にしていて、ずっと気になっていたラース・フォン・トリアーの初期作品。ウワサに違わぬ変態撮影に度肝を抜かされ>>続きを読む
セスナ機からコカインを詰めたバッグを大量に投げ捨てるラリった運び屋。眼下に広がるのは国立公園の大森林。そこには大きな熊さんが。──あとはお察しの通りデス🐻
〈1985年、密輸業者が落としたコカインを>>続きを読む
ポスターアートからも想像されるように、ド頭のワンショットから目が覚めるような美術。カラフルな意匠に負けないティルダ・スウィントンの30分一人芝居。
どうやらパートナーに不倫された様子のティルダは彼の>>続きを読む
ベネカンがベッドに寝たまま、腹の上に居ると思しき毒ヘビを刺激しないよう、身動きが取れなくなっているハラハラサスペンス。ちょうど訪ねてきたデヴパテルがベッドで固まっているベネカンを発見し救出に四苦八苦。>>続きを読む
ネズミみたいな風貌のネズミ捕り屋。
レイフ・ファインズのネズミ演技が光っていて笑える。『白鳥』と同じくやはり圧倒的に弱者視点なウェスアンダーソン。彼もまたネズミにシンパシーを得ていたのだろうなと、また>>続きを読む
誕生日に銃をプレゼントされたいじめっ子のアーニーとその悪友レイモンド。二人の標的にされてしまった気弱で成績優秀なピーター。
手足を縛られて線路に寝かされたり、大きな白鳥の翼をつけられて鳥に見立てられ>>続きを読む
セルアニメーション最後の超大作とも言われる1988年公開の長編アニメ。
本作は4Kリマスターということで音も絵も解像度が段違いに上がったらしいけど残念ながら我が家の再生機器はスペックが追いついておら>>続きを読む
本日配信Netflixオリジナル、ウェスアンダーソンの短編。『チャーリーとチョコレート工場』、『ファンタスティックMr.フォックス』で知られるロアルドダールが原作だそうです。たまたま期間限定でNetf>>続きを読む
自動車メーカーの日産は『グランツーリスモ』というカーレースのシミュレーションゲームを使ってオンラインの大会を実施、全世界8000万人のプレイヤーからトッププレイヤーを選抜し、実際の世界大会に出場させる>>続きを読む