バイクに乗って誰もいない世界を駆け抜ける気持ちよさ。作家が描きたかったのは単純にそれだけのような気がする。
セリフもナレーションもない、環境音と音楽だけの世界を、なめらかに移動していく。いくつかのレビ>>続きを読む
ラトビア出身の若手アニメーション作家(当時20歳)の短編アニメ。
目的地まであと少し、というところでプロペラ機の事故に遭い、島に流れ着いた青年と犬のお話。
手持ちカメラで撮っているかのようなブレの効>>続きを読む
デヴィッド・リンチ22歳が妻ペギーと結婚して子供ができた頃の短編作品。
精神に直撃するようなヤバさがたまらん。子供の歌声が逆に不気味さを煽り、呪いのビデオかってくらい夜中に見るモンじゃない感。ABC>>続きを読む
デヴィッド・リンチ21歳の初短編作。タイトルにある通り、6人の男が病を患っている。口から溢れる大量の吐瀉物など、患いっぷりが著しい。と言ってもコラージュ絵のコマ撮り映像なのでグロではない。
鳴り止ま>>続きを読む
2022年現在、齢90、画業60年を数える現代アーティストのゲルハルト・リヒター。この映画は彼の半生をモデルに、生まれ育ったドイツの街ドレスデンと1930年代という激動の時代背景、そして絵画に出会った>>続きを読む
最後まで観れなかった。好きとか嫌いより先に拒絶が来ちゃって。だから最後まで我慢してたらたぶん色々考えることもあるんだろうけど、すんません。細田守、ぜんぜん合わないでした。なんかね、作品が見ている世界の>>続きを読む
地球から遠く離れた惑星。基地内での爆発事故により隊員のひとりが発狂し、仲間に危害を加えながら脱走する。男性隊員を追いかけて洞窟に入ったサンディは異星人に遭遇し、酸素ボンベを破壊されて気絶してしまう。サ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まったく得がなさそうな映画を見たい。そんな欲に駆られた夜。時間をドブに捨てるとは言わない。これはつまらないを味わう贅沢時間だ。
それにしてもツタンカーメンというワードの絶妙なダサみはなんだろう。別にツ>>続きを読む
ゴダール34歳の作。やっぱりなんだかよくわからないのだが、映像のイメージ群は好き。カラーフィルムであることを敢えてムダに押し出してくる感じも含めて。赤青黄色緑の取り合わせ、散りばめ具合が狂ってるね。で>>続きを読む
ゴダール監督29歳のデビュー作。二十歳くらいの時に観て以来の再鑑賞。
話はシンプル。自動車泥棒and警官殺人で追われている男と新聞社で働く女の逃避。
ノリノリで良い。車ブンブン、煙草モクモク、お尻サ>>続きを読む
固定された絵の中にくり抜かれた少し悲しいエピソード33片。悲しい、愛おしい、ホモサピエンスたちの姿。
セリフがなくても色々と想像が沸き立っていろんな物語が浮かびそう。
マットな色調がとっても綺麗で、>>続きを読む
女子高生映画部青春ドラマ。
主人公は時代劇オタクの地味目な女子。同じ映画部に所属している陽キャな女子の映画に陰ながら対抗心を抱いており、来たる文化祭で上映するための映画制作に打ち込む。
高校映画部と>>続きを読む
喫茶店でバイトをしている沙知は常連客の伝手で古いアパートに引っ越しをしたばかり。玄関を開け放ち窓を開けるとワンルームの部屋に風が通る。エアコンをつけなくても涼しいことが画面から伝わってくる。バイト先ま>>続きを読む
現実にありそうで無さそうな3本のショートオムニバス。偶然から想像へと切り替わる瞬間、ナチュラルだった演技が一転して棒読みへとスイッチするその演出に、気持ちを大きく揺さぶられる。居心地の悪さや奇妙な言葉>>続きを読む
みんな誰かの力で生きているんだよな、ということを強烈に意識してしまう映画。この場合の〈力〉とはすなわち〈愛情〉。
赤ちゃんを囲むみんなが親になり、未来を考えている。赤ちゃんポストの是非よりも先に、い>>続きを読む
先日放送されていた心霊特番をきっかけに、ふと観たくなった。毎度のことながら演出が上手いと思う場面がいくつもあり、同じところで感心してしまう。
ざっくり言うと音の使い方、間の取り方、呪いのビデオの映像表>>続きを読む
リメイク元となる『悪魔の往く路』、そして原作の『悪夢小路』はいずれも未見未読。だから比較してどうのこうのという話ではないのですが、映画から受ける印象に悪夢っぽさを感じることはなくて、期待していたよりも>>続きを読む
ベストセラー作家のサター・ケインが書いたホラー小説『ホブの町の恐怖』に世の読者は虜となり、精神に異常をきたす程にインフルエンスしている世界。しかし待ち望まれている新作を前に作者が失踪。出版社から依頼を>>続きを読む
あいにく私はこの映画を楽しむに足るリテラシーを持ち合わせておらず、最初から最後まで気色悪ッ!と思いながらの鑑賞でした。生身の人間が猫に扮して歌い踊るというのは舞台ミュージカルだから通用する文法だと思う>>続きを読む
拳銃を落とした残念な刑事。その拳銃を手に入れた未来の見えない男リー。そんな男と出会った現実に倦んでいる女コージー。
何かが起こりそうで何も起こらない。空転するタイヤ、あるいは道なき道のロードムービー。>>続きを読む
男二人、女一人の三角形の三編。三点が近づいたり遠ざかったり、なにひとつ噛み合わない。そんなデコとボコが描く淡いグラデーションのような変化が、言葉と行動の端々に感じ取れて素敵。
パラダイスなんて淡い夢を>>続きを読む
主人公オスカーと共にリムジンに乗り、誰かに変装して浮世を彷徨う。現実世界を少し上から俯瞰して見渡すような視点。それは断片的な夢のようでもあるし、あるいは幽霊になった自分が何かの姿を借りて街を彷徨ってい>>続きを読む
冴えないマジシャンのコーキーは心機一転、ファッツと名付けた人形の腹話術で人気を獲得。口の減らない人形のジョークと冴えない男のギャップが受けてプロデューサーの目に留まるのだが、頑なに契約を断り続け、故郷>>続きを読む
ストレートなホラー映画かと思いきや意表を突く怒涛の展開で吃驚仰天。エンドロールが流れる頃にはとんでもないダークヒーロー映画を観たという感想が頭を巡っておりました。初見では「脳が全然追いつかない!」とい>>続きを読む
ベアトリス・ダルが初監督、シャルロット・ゲンズブールが主演の魔女狩りを描いた映画作品の撮影現場。撮影監督やプロデューサー、衣装担当、エキストラ、アシスタント、etc...それぞれの思惑が沸騰。
薄暗い>>続きを読む
前情報をほとんど入れずに鑑賞。ピザ屋の話だと思ったら全然違った。
恋愛が走る。走り出す。走って走ってすれ違いぶつかり合う。10歳離れた年下の男の子と、年上の女の子の付かず離れずの距離感。くっつきそう>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ユーロライブでの試写会にて鑑賞。
1979年テキサス。老夫婦が営む農場で小屋を借り、ポルノ映画のロケ合宿にやってきた男女6人のクルー。
手垢のついた舞台設定にも関わらず敢えて挑戦していく勢いや良し。>>続きを読む
歳を重ねるごとに無茶の度合いが上がっていくトムクルーズ。そんな彼の姿はできる限り大スクリーンで見たい。どんな無茶をしてるのか気になって仕方がない。是非とも鉄が熱いうちに、という勢いで向かったIMAX。>>続きを読む
巨大な人型
巨大不明生物の襲来
人間との融合
活動限界までの制限時間
思った以上にエヴァンゲリオン。というより当然ながらエヴァは特撮ベース、それもモロにウルトラマンだったんだなというのを再認識。>>続きを読む
少女時代に自動車事故を起こし頭にチタンを埋め込まれたアレクシア。以来、車への執着心が強まった彼女はショーガールとして、車に絡みつくようなダンスを披露し男たちの視線を集めていた。ある時、車への想いは臨界>>続きを読む
ひしゃげた車体。ひしゃげた肉体。
自動車事故を肉体と精神の両側から描いてるのすげーなと思う。
倦怠期の夫婦。ある夜、夫のジェームズが車の正面衝突事故を起こす。相手の車には夫婦が乗っており旦那は即死。>>続きを読む
日本での上映権が切れるため最後の35mmフィルム上映。ということで馳せ参じたグラインドハウスinシネマシティ。
上映権てのは一度切れると再上映するのはなかなか叶わないものなのでしょうか。権利関係はわ>>続きを読む
メンフィス。場末のホテル。同じ時間軸で語られる三つのショートエピソード。それぞれの理由で宿泊するそれぞれの登場人物。直接交わることはないけれど絶妙なニアミス具合がなんともいえず良い塩梅。
唯一ラジオか>>続きを読む
家でも学校でも叱られてばかりの男の子。
サッカーが好きで近所のワンパクたちと試合をするのだけど、あんまり結果が出せない。勉強できない落ちこぼれちゃんが唯一輝きを見出せる場所のはずなのに。サッカー好きな>>続きを読む
盗聴オタクの青年を報道クルーが取材する。オドオドと乗り気ではない青年を相手に映像素材を撮り集めていくが、なかなかこれといった面白い絵にならない。業を煮やしたTVディレクターは実際に盗聴しているところを>>続きを読む
下町の冴えない花屋で勤務する冴えない男シーモア。ある時ガラクタ屋で見つけた珍しい鉢植えを持ち帰り店の窓辺に並べたところ、客足の乏しかったお店がたちまち大繁盛。しかしその植物の正体は人間の血を吸って生き>>続きを読む