Bitdemonzさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.7

山村を舞台にした「コミュニティに属する事」をテーマとした内容と解釈。

ある種閉鎖的ともとれる“ムラ社会”が舞台背景だが、社会生活における何かしらのコミュニティには少なからず同様のルールや閉塞感が伴う
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スマイル(2022年製作の映画)

3.8

正直なところ、不気味な笑顔になったたくさんの人々から追いかけられる系かと勝手に思ってたので、思いのほか全うなホラー的ストーリーテリングで、コレはこれで面白かったというべきか。

この作品の恐怖の“根源
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

着実にクオリティのステージが上がったような感のある続編。しかし諸々のスケールアップは感じられない辺りが、ある意味「らしい」と言えばそうなのかもしれない、いつも通りの皆は相変わらずいつも通りで安心という>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

原作未読。
テレビ版も観たことはないが、コミック版と双方の要素を内包した造りになっているらしいという予備知識のみで視聴。

仮面ライダーがなぜ故にマスクを着用しなければならないのか、その辺を丁寧に描い
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.0

昨今のYouTube配信に纏わる世相をあくまでもモチーフにした、ある種の“寓話”的な物語だと感じた。

身近な(ささやかな)神への感謝を忘れた欲深い民は悪魔の手引きで“中身のない”幸せを手にするものの
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グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.5

最強伝説まさかの続編。
今作もモキュメンタリーのテイストは健在だが趣きとしてはアイドル育成ドキュメントの体裁をとったような“殺し屋稼業の研修合宿”という、相変わらずの監督ユニバースで遊んでるカンジがな
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

多元宇宙的な要素を取り入れ、目まぐるしく変化するシーンの洪水に溺れ、悪趣味なジョークと一見奇天烈でありながら非常にポップなセンス、随所で魅せるキレの良いアクション、設定で次々と表情をスイッチする見事な>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.3

大いなる理想を掲げたところで、そうも簡単に人間社会を“平等”にすることは如何に困難であるかを、観ててイヤな気持ちにさせてくれる幾つもの事例と共に解らせてくれる作品だった。

権威や金と偏見や格差、崇高
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ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

3.8

何かの話題の時に出たのがキッカケで、気になったのでネットで検索してみるも、壮絶なネタバレを食らって観るのを躊躇してたが、オチを知ってても面白い作品はオモシロイたる所以がある筈と鑑賞。原作は未読。

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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

「ものづくり」の“現場あるある”を上手に活かしながらタイムループという流行りの設定を使いつつ、変わらないような日常が少しづつエモーショナルな展開と共に動き出していく気持ちよさ。

要所要所での台詞の妙
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.5

ステイタスとして“取り込んでるだけ”のペラペラなボンクラ共に、造り手側からの命を懸けた絶品メニューが振る舞われるという、ヒジョーにわかりやすくシンプルな内容ながら、映像も格式の高い(それらしい演出など>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

とても合理的に、ただしく“抹殺”する、体裁の取れた「姥捨山」がPLAN75。

かつての実在事件を想起するに容易い冒頭で描かれる“キッカケ”によって「要らない人間」をどのように受け容れるべきかの議論を
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激怒(2022年製作の映画)

3.3

惜しむらくはやはり規模感か、凄く魅力的なディストピアが映し出される事を期待してたが、かなりこじんまりとした印象は拭えず、“激怒”のスイッチも理由としては充分なハズなのに、今ひとつコチラの感情が乗っかり>>続きを読む

夜を走る(2021年製作の映画)

4.0

サスペンスな前半部から一転して想いもよらない方向性に舵を切り(その導入のくだりは個人的に非常にゾクゾクさせられて良かった)全く先の読めない展開だが、続きが気になる面白さの期待感よりも天井ギリギリまで水>>続きを読む

こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.2

原作未読。

あみ子の見る(感じる)世界と、それ以外の人々(視聴している側も含めて)を静かな俯瞰でシームレスに捉え、その映像と音による演出としての違和感はそのまま、あみ子とそれ以外との乖離を示すという
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

2.5

あえて言うならばキャッチコピーの「ありえない」が全てを体現しているのかと。

催眠による行動掌握のようなものはまだ良しとして「記憶を遡って胎児にまで戻ると……」からのくだりはさすがに無茶苦茶にも程があ
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.2

根底に深くあるのは『JOKER 』とも共通するような“見過ごされた者”が引き起こす事件だが、バットマンというヒーローと対峙させる事、またバットマン側にも“負荷”を背負わせる事で一筋縄ではいかないヒーロ>>続きを読む

マッドゴッド(2021年製作の映画)

-

この歴史的な偉業をその“眼球”に焼き付けんと、寝不足気味な足取りで朝早く家を出発、かなり早目に到着し開演前の劇場売店で空腹を充たせば、シート着席後に日々の疲労と急激上昇する血糖値によって、うつらうつら>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

1.5

原作(?)というか元になったネットの書き込み等は大雑把には知っていた程度ではあったが、その都市伝説を下敷きにした物語という認識で良いのだろうか。

展開としてはきさらぎ駅での異世界恐怖体験談を聞いた主
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女神の継承(2021年製作の映画)

4.0

タイの地方で行われている巫女の儀式とそれに関わる一族を追ったドキュメンタリーの体裁をとった作品ということだが、常に手持ちカメラで展開されることがない辺りが非常に見やすいのと、比較的映像の流れに整合性が>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.5

古き良き正統派を匂わせつつ、思わせ振りなアレやコレを要所要所で裏切ってくる演出の数々と、いよいよ深層に飛び込んでゆく中盤「で、出たー!!」と叫び出したくなる勢いで走って来る“それ(IT)”ではなく“な>>続きを読む

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

4.0

豚と鶏と牛の、とある日常を映したドキュメンタリー。それ以上でもそれ以外でもなく、BGMやナレーションなどを一切排した構成でただただカメラは動物たちを捉え続ける。

観ている最中に感じる様々なことは、や
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

強烈な一撃を喰らう。

ボディスリラーと呼ぶべきかサスペンスなのか、然しながらファンタジーでもあって何処か神話的なものでもあるような「ヒューマンドラマ」なのか。

どう考えてもムチャクチャな出来事にひ
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

4.0

パンデミック系の最新作ではあるが、よくある「ゾンビ系」というよりは『クレイジーズ』や『28日後』などを想起させるような感染者を暴力的にさせてしまうウイルスによる騒動を描いたもの。

嫌悪感を生むビジュ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.3

事件の流れを一通り遡りながら未解決な謎についての真相を解き明かすサスペンス、という体裁かと思って蓋を開けてみれば、とんでもないモンスターの闇にズルズルと引きずり込まれていたという、とんでもなく(良い意>>続きを読む

ポゼッサー(2020年製作の映画)

4.0

他人の脳をジャックしてターゲット暗殺を計るなどというSF設定自体がちょっとした“一昔前感”を思わせるが、映像の造り方もこれまたかなりクセがあるものの、CGに頼らない(だけど味がある)特殊効果などを多用>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.8

原作は連載当時に読んでたが、随分と前だったので結末に向けての展開はほぼ白紙に近い状態で観ることが出来た。

俗世と隔てた無人島で「プログラム」と称される禁欲生活を続ける宗教団体に所属する3名は、団体の
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.3

佐藤健の“コイツは絶対に何かヤりそうだ”という強烈な目ヂカラがサスペンスの推進力になっているのが良く、それゆえの意外性を含む展開にも繋がってくる。

とはいえ、物語の根底にある「護られなかった」人たち
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牛首村(2022年製作の映画)

2.0

旧坪野鉱泉と呼ばれる廃ホテルでのロケーションは実に良い。しかしながら地元住民の「地域のイメージアップに繋がれば」という協力体制により実現されたにも関わらず、惨劇の舞台への“豪華な入口”的な機能しか果た>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.0

“怪異”が静かな北欧の山奥で起き、そこに住む夫婦はその“怪異”を奇跡として受け入れ、暮らしていく過程が、あまりにも粛々と極めてナチュラルに描かれる。

日常の描写に異質が“あたりまえ”として馴染んでし
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オカルトの森へようこそ THE MOVIE(2022年製作の映画)

4.5

いまや日本が誇るPOVモキュメンタリークリエイターと言っても過言ではない白石監督の同系統過去作から様々な要素もかき集めた総決算的な内容ともとれる一作。

「ありえない」ような事象を手持ちカメラでのドキ
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.5

入口こそ格差社会からのカウンターとして展開する地獄絵図だが、本質は更に根深く、今生きる世界の構造そのものの逃げ場のない現状を示唆する。

メキシコ国旗のカラーに準えた低階層(グリーン)と高階層(レッド
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DAU. 退行(2020年製作の映画)

-

作品の成り立ちからしての“規格外のヤバさ”を目撃したいという目的のために「見てしまった」感があり、面白かったかどうかというのはもはや二の次三の次、いや四の次か五の次どころか寧ろ面白くはない、というのは>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

原作未読。

ガイジンが考える不思議なビジュアルのニッポンが大好物な自分としては、予告編映像を観た時点でもはや「買い」確定だった1本。不思議ニッポン×新幹線といえば『ハンテッド』を思い出す。

脳ミソ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

先ず、大きなテーマとしてある「見過ごされた人々」がどう飛行体と向き合うかを軸にした“2つの独立した物語が一時的に交わる”という作品だというのを事前に知っておくだけでも初見の混乱は避けられるかも。

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デイ・シフト(2022年製作の映画)

3.5

視聴したのは盆休み中の昼過ぎ、ダラっとした時間にて。細かい理屈は放っておいても大丈夫な内容も然ることながら適度なバジェット感は肩肘張らずに視聴するに丁度良さげな「午後のロードショー」的な趣きを感じたり>>続きを読む