Bitdemonzさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

2.0

原作未読。

伝えたいメッセージがある事は理解できる。が、物語はそれを如何にインパクトをもって引き寄せるかだけを起点としているのではないかというぐらい犯行方法と動機が定まり過ぎてはいないか、という点が
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ブロックアイランド海峡(2020年製作の映画)

3.0

ご丁寧に概要は冒頭の辺りで主要キャストらが大体語ってくれるというわかり易さ。オマケに結末でもう一度復唱してくれるのでとても親切であるが、逆に大きな裏切りがないのは残念でもある。

魚が大量に打ち上げら
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ビバリウム(2019年製作の映画)

4.5

全てが謎のまま放り出される不条理に満ちたSFという見方も出来るが、全てが意地悪く誇張されたブラックユーモア溢れる人生の縮図と捉えれば納得出来なくもない。それでも納得出来ないとすれば、「人生とは何か」の>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

4.0

原作未読。

戦時下の疎開先で身寄りを失った少年が、離れた家族の元へと自力で戻る物語、という解りやすい大筋のプロット、必要最小限に抑えた台詞かつ何が起こっているのか理解しやすい構図と、各エピソードの焦
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.2

常軌を逸した側の視点から事件の概要を辿るというコンセプトは制作当時からしたらかなり挑戦的である事は理解できる。

当然の事ながら、さも通常運転であるかのような思考が既にちょっと常識的ではない男による語
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解放区(2014年製作の映画)

3.8

手持ちカメラによるドキュメンタリー風の体裁でありながら、全てを撮り続けるカメラマンの存在は無い事にしている所がフィクションたらしめている部分だが、舞台となる西成の風景は、当時のありのままを映し出す。>>続きを読む

許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.4

少年犯罪における加害者家族側からの視点によるドラマとしての決着の付け方としてはなかなか興味深いものを観せて頂いた。
またタイトルの意味を考える事で、観る者をただの傍観者として「許して」はくれない、問題
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狂武蔵(2020年製作の映画)

4.0

主演俳優が77分間ワンカットでひたすらチャンバラし続ける挑戦という常軌を逸したコンセプトが先ず圧巻である。故にストーリー部分は後付けになるが、やはりこの作品の肝はそこではない。

「魅せる」アクション
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星の子(2020年製作の映画)

3.8

各々が感じている「普通」は実は「一般的」ではなかったりする事がある。それは身近なところだと「ホワイトシチューをご飯にかける」事が当たり前だと思っていたら周りから否定されるような(この一例が一般的かどう>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

4.5

透明人間を「視ることが出来ない側」から描くという発想と、登場人物の心情へと視聴者を導入していく手法、カメラワークと演出とが面白く合致していて、「観ている」コチラ側もまんまと気持ちが揺さぶられる構成が素>>続きを読む

アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

3.2

コンセプトはとても興味深い。

雰囲気としてはゾンビ映画をミュージカルにしてみた、というよりは学園ミュージカルの中でパンデミックが生じたような印象(このニュアンスは似てるようで若干違う)だと感じた。
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バイオレンス・ボイジャー(2018年製作の映画)

4.0

貴方の人生の貴重な時間をドブに棄てれば、小ゲロのような代償で却ってくる全世界驚愕の“ゲキメーション”SFスリラー。

何処から突っ込んでイイのか…というよりもはや全てに於いて何かがちょっと歪んだ世界観
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

4.7

もうランボーは前作で終わったと思っていた。いや正確には3作目でもう終わっていても良かった。せめて2作目で終わらせてあげるべきだったのではないだろうか。なんなら1作目でバシッと締めくくって良かったのかも>>続きを読む

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

4.0

タイでひっそり蛇を捕まえて売る仕事をしていたら慈善団体を船で戦地に連れて行く事を要求されるも、闘う事に嫌気をさして20年、さすがにそう簡単に戦地へ赴く事にハイとは言わんだろうと思っていたが、割と慈善団>>続きを読む

ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

3.8

前作でもう任務なんてウンザリだと雲隠れしていたところ、困った事になると直ぐランボーを頼る育ての親ことトラウトマン大佐に居場所がバレて「とりあえず手伝ってくれ」と言われるが「もうヤダ」と断るも、大佐が無>>続きを読む

ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)

4.0

前作で大暴れし過ぎて逮捕されたランボーは育ての親ことトラウトマン大佐に「出してやるからちょっと任務やってこい」と言われて、最初は渋々だが結局行くことに。割と決断は早い。

人間兵器ランボーという素材を
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ランボー(1982年製作の映画)

4.2

英雄として帰還した元兵士の先に待つ戦友の病死。行き場を失い彷徨っていると浮浪罪(!?)による逮捕という冒頭、刑務所での屈辱的な仕打ちから逃亡、追跡した保安官が不慮の事故により死亡し署長が暴走……ランボ>>続きを読む

炎628(1985年製作の映画)

4.5

人が人たらしめている人間性というものを失った時、それはもう人の姿をした何か別のものなのではないか。

戦争によって人間性を奪われた人々、それは暴虐の限りを尽くす者、為す術もなく命を弄ばれる者のどちらに
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マンディ 地獄のロード・ウォリアー(2018年製作の映画)

4.5

久しぶりに何とも言い難い不思議な興奮を覚えた作品。シャレたセンスで馬鹿をやるような、それが鼻につくという人も居るだろうけど、少なくともニッチな需要はあるハズ。この監督にはこれからも自分の好きな物を好き>>続きを読む

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

3.5

原作未読……だったハズ。
内容のスジ自体には既視感があったのでもしかしたら読んでたかも。
とはいえ、設定は現代だし導入としては知らなくとも問題なし。

ギラギラと輝く眼にも身体にも悪そうな極彩色と、イ
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象は静かに座っている(2018年製作の映画)

3.7

鬱屈とした閉塞感を意識させる色合いとカメラワーク、様々に起こる展開はまるで当たり前のように長尺の上映時間と共に淡々と流れて、噛み合わない会話と行き場のない人々がゆっくりと追い詰められていく様を延々と観>>続きを読む

イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

3.5

物語のキモとなる設定である「それ」を具体的に見せない(ハッキリと説明もしない)ばかりか、それすらも全貌の掴みにくく複数の謎が散りばめられたこの作品を読み解くヒントのひとつという辺り、コロンブスの卵とい>>続きを読む

マッド・ハウス(2019年製作の映画)

3.4

素晴らしい住居とにこやかな笑顔で迎え入れる住人たちの裏の顔は……という物語の設定等々どこか短編作品のようなスケール感、最終的な着地も含めてなんとなく懐かしい雰囲気が漂う。このカンジは嫌いじゃない。>>続きを読む

イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.5

ティーン向けスラッシャーの様相は呈しているが、明らかに新しいアプローチを試みた実験的な意図を感じさせ、その試みはとても興味深く、少ない予算でも可能な恐怖表現を演出する方法の域を拡げるもはや「発明」的な>>続きを読む

Beyond the Black Rainbow(原題)(2010年製作の映画)

4.0

全体的に無機質な趣きのある特長的なビジュアルが支配した若干の難解さを要するSFチックなスリラー作品。

物語の舞台設定も含めた独特な空気感は実に味わい深く、独特な間や少ないセリフから漂う異様な雰囲気、
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マンホール(2013年製作の映画)

2.5

脱出困難な排水スペースに落下し、脱出の希望を求めては打ち砕かれ、糞尿に塗れて常軌を逸してゆく様子を、ジワジワと主人公の変容と共に見せられていく構図は何事にも変え難い(時間の浪費とも言えるレベルでも)苦>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

3.0

ゾンビ作品の楽しみ方のひとつとしては、やはり置かれた環境とその場からどう足掻くのかというポイントだと思うんですが、その辺りはとても現代的な趣きを呈していて良かったです。

とはいえ、要所要所に見られる
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.5

冒頭から腑に落ちない箇所が幾つも点在しており、あらすじは多少解るものの不可解な部分が多くモヤモヤしていたところ……からの折り返し地点、まさに折り返すカタチでそのモヤモヤが解消していくカラクリが判明して>>続きを読む

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.7

原作未読。

不条理な展開が当たり前のようにバンバン出てきて進行していく辺りで碌でもない結末が待っているに違いないと思いつつ、そういうのは嫌いじゃないし、そのさじ加減がなかなかいい塩梅で、不穏な空気を
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

3.8

監督の半生を描いた作品と聞いて観始めたが、後半の辺りからどんどん遠くへ連れて行かれるような感覚…『エル・トポ』を観た時の既視感、この感覚は久しく味わってなかったので、なかなかクるものがあった。

『エ
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ソニック・ザ・ムービー(2020年製作の映画)

3.2

原作ゲームを実写映画化するにあたっての導入は思った以上にあっさりで、更にそれ程大きな違和感なく(全くないワケじゃないが)現実世界に溶け込ませ、オリジナルの設定も上手く活かした痛快活劇としての完成度を高>>続きを読む

積むさおり(2019年製作の映画)

3.5

普段生活する中でガサツな物腰の人の一挙手一投足にストレスを感じ、ことさら「音」に関してデリカシーの無い人に苛立つのが日常的な人間としてはひじょうに苦痛な作品。

そうではない側、つまりはガサツな人(こ
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デビルマン(2004年製作の映画)

2.8

公開当時から「ヤバい」と言う話を聞いてはいたのに、わざわざ地雷源にホッピングで飛び込むような暴挙に出てしまったのは、狂ったような暑さ(2020年8月末)のせいだったと思いたい。

内容は言わずもがな。
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プロメア(2019年製作の映画)

3.3

独特な映像表現、ダイナミックなカメラワークやメカアクションとしてのケレン味、何より全体的なテンポ感を重視した向きが感じられる内容で、観ていて気持ちイイ。

ストーリー自体には「クライマックスはこうなれ
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.3

ストーリーは至ってシンプル。
開始からエンディングまでワンカットで走り続けるカメラワークに驚愕する、その圧倒的な臨場感に視聴者が没入していく体感型エンターテインメント。
ホントこれは劇場で観るべきだっ
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.4

エンターテインメント作品としてはかなり攻めた切り口であるテーマであるのは間違いない。

実在する事件にかなり近いエピソードも交えながら政府の情報統制や報道の在り方をサスペンスタッチで描いていく、が、羊
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