歴史物や伝記物って、映画にするのは難しいよなあって、その手のを見るたびいつも思うのだけれど、これもまた然り。
数十年、数百年の歴史や、一人の一生を2時間くらいの映画ってフォーマットにおさめるのはそもそ>>続きを読む
ほんとうに素晴らしい「青春映画」。
日本社会の難民の問題を取り上げていて、印象的なマイクロアグレッションのシーンがあったりと、いわゆる“社会派”の作品でもあるのだが、僕はそれよりも素晴らしい「青春映画>>続きを読む
観ることにしたきっかけは、エンディングで、Theピーズの楽曲が使われていると知ったことから。それと、監督のタナダユキの前作が、わりと僕と感覚のあうショットが多かったから。
で、観賞後に、タナダユキ監督>>続きを読む
モンゴルの平原と都市部、そこですれ違う妻と夫。
テーマとしては古典的なのだろうが、風景の力が、その古典的な物語構造に力を与えていたように思う。映画ならではの表現力の満ちていた。
ちょっと、作りがチープ過ぎた気はする。制作側に「政治に興味のない人に見てもらいたい、わかりやすくしたい」といった意図があったのかもしれないけれど、へんちくりんなアニメーションとか余計だし、ノイズでしか>>続きを読む
コロナ禍の記録としての意味はあるのだろうけれど、特に出演俳優二人のファンとかでなかったので、あんまり面白くはなかった。
ほぼ予備知識無しで観に行ったのだけれど、思いのほかアタリで。
で、ネットでちょっと調べたら、実はこの映画の前に同タイトルのテレビドラマ版があって、「映画はそのTVドラマの前日譚だった」と知って、そのド>>続きを読む
題材とされている事件への興味から鑑賞。映画自体は、どちらかといえば僕の「好み」のタイプではなかったのだけれど、法廷劇として面白かった。
『ソングス・フォー・ドレラ』は、ルー・リードのアルバムの中でも特に好きな1枚。このフィルムは、2人が曲順通りに演奏しライブを撮影したものだけど、ウォーホールへの哀惜(あるいは愛憎)の想いがフィルムに焼>>続きを読む
ロック好き、オバカでハチャメチャな映画好きなら、多幸感に包まれると思う。ライブシーンが(映画的に)凄くて興奮した。「ロック・ミュージカル」って紹介されることもあるが、いわゆ「ミュージカル」のフォーマッ>>続きを読む
観る前は、どんな映画なのか想像がつかなかったんだけれど(ある種のゲテモノかという不安もあった)、思ったよりは正統派のドラマで、陳腐なラブロマンスを見せられるよりはよかったし、けっこう面白かった。
ジャンル的にはサスペンス映画になるんだろうけど、色んな意味でちょっと中途半端な気はした。
でも、伊東蒼っちう俳優は知らなかったんだけれど、とってもよかったと思う。
180分弱という時間を感じさせない映画で充分にその物語世界を堪能できた。
率直に言えば、僕の好みのタイプの映画とは少し違うんだけれど、「濱口メソッド」自体が映画の1シーンとして描かれていたりして、その>>続きを読む
2020年制作のロシア映画。
映画自体は、モノクロのスタンダードサイズの画面が、(舞台となっている)1960年代の現実味を伝えて、固定カメラの長回しの多用、見事な構図のショットが多くて、僕好みの映画。>>続きを読む
「モノクロ」「パリ」「愛とセックス」とかって惹句からは、「ああ、あの手の、ああいう映画ね、よくある気取ったやつ」って、すれっからしの人間は思いがちだが、そしてそのシニカルな邪推も必ずしも外れてはいない>>続きを読む
宣伝文句の「文芸版『プラダを着た悪魔』」以上でも以下でもないって感じ。実話だから仕方ないのだろうが、サリンジャー持ち出さないでほしかった気はする。
「英軍基地に暮らす軍人の妻たち」というのが、“軍隊を持たない”国に暮らす人間として想像が難しかったのだが、そこはこの映画のお陰でよく理解できた。
ストーリーは、若干ご都合主義のきらいはあるけど、まあよ>>続きを読む
冒頭の列車の映像で心をつかまれた。そのあとずっと、画面見てるだけでワクワクした。独特の色彩と、パンで物語をグングン進めてくとことか、特によかった。ところどころの(劇中劇以外の)演劇チックな構図もよかっ>>続きを読む
「午前十時の映画祭」の、「町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座 映像付き上映」で鑑賞。
僕等世代は、子供の頃からずっと淀川長治さんや水野晴郎さんの解説付きで「日曜洋画劇場」や「水曜ロードショー」を観て>>続きを読む
説明を丁寧にそぎ落とし、その上で研ぎ澄まされた映像と音響によって織り上げられた、端的に言って私がとても好きなタイプの映画だった。
本作は、聾者のボクサーを主人公とする映画だが、いわゆる「ボクシング映>>続きを読む
僕にはぜんぜん合わなかった。年齢的なこともあるのだろうが、それよりも「映画」(の撮影り方)として、ぶつぶつ切られるチャプターや、へんちくりんなストップモーション風のエフェクトが、全然効果的に思えなかっ>>続きを読む
あるネット上のレビュー記事で、この映画の「選曲」と「音楽(劇中歌と劇伴)」について解説してくれてて、すごく面白かった。
劇中で『Peace Frog(The Doors)』が流れたところ、すごくかっこ>>続きを読む
宮崎駿の厳粛な「遺言」かと思って観に行ったら、賑やかな「生前葬」みたいな映画で、僕は楽しめた。
主人公の⽩⿃晴都と、松本まりかは良かった。オダギリは、まあ、平常運転というか。映画としては良くもなく悪くもなく、かなあ。
元の事件のことを知らなかったので、物語が理解できなかった、すいません。そこが分かんないと、普通のポリスアクションものって感じでした。
とても良かった。
二人の少女の出会いと交流、そこに潜む秘密。突然現れる湖の風景も神秘的なほど美しかった。
ふと気付いたのだけれど、僕はどうも「森の映画」が好きなようだ。2~3年前にみてとても気に入って>>続きを読む
ペネロペ・クルスが出ているだけで、ちゃんと映画になる。それに尽きる。
でも、ちょっと物語要素が多すぎな気はした。もうちょっと整理したほうが良い映画になったんではないかなあ。
香川照之ってこういう芝居も出来るんだ上手じゃん、とは思ったけど、まあそれだけの映画でした。
まあ、観る前から物語はたぶんアレ(自分には合わないタイプ)だと思ってたんで、ミュージカル(歌)を聴きに、映画館に行きました。その意味では良かったです。
「午前十時の映画祭」の、「町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座 映像付き上映」で鑑賞。
こういう(すっかり評価の固まった)映画に今さらレビューも何もないので、さすがベルトリッチというだけ。
映画史に残>>続きを読む
100分間ずっとPK戦を見させられるような、緊迫感がハンパない映画。その緊迫感は映像からきていて、具体的に言うとほぼ全篇クローズアップショットからミディアムショット(バストアップ)でロングショットは(>>続きを読む
元々そんなに好きな映画ではなかったんだけど、4Kレストアということで、もう一回観ようかなと。今さらだけれど、やっぱり俳優ビートたけしって、いいよなあ。この人、なんでこんなに良い味出せるのか。
主要な4人の登場人物の16歳から56歳まで(1982年から2022年まで)を描いた物語。
主要キャストは、(おそらく)10~20代までとそれ以降で別々の俳優を起用している。調べたところでは、ヒロイン役>>続きを読む
往年のティーン・アイドル女優、ソフィー・マルソー主演。テーマは重たく尊厳死について。スイスでの尊厳死(安楽死)を選択する場合に、当事者たちにどのような葛藤があり、具体的にどのようなプロセスで物事が進む>>続きを読む
「分かり易い映画」ではなかったが面白かった(必ずしも「好み」のタイプの映画ではないのだが)。
作品自体については、冒頭のトークショーのシーンとラスト・シーンとの「対比」が、かなりくっきりと意図的に描か>>続きを読む
主演の二人の姿、トリが走ったりチャリこいでる動き、ほんとによかった。ネットの記事によるとほとんど演技経験のない新人だったそう。
長回しが多かったからなのか、ドキュメンタリーを見てるような感覚もあって、>>続きを読む