エスカレーターを上がって太陽の塔が見えてくるファーストカットはかっこいいけど、幼少期に親からクレヨンしんちゃんの視聴が禁止されていたどころか、家で誰も下ネタを言わない家庭で育ったことも相まって常につま>>続きを読む
ジョディフォスターに迫るジジイが怖すぎる。癌の進行を抑えるために無重力にいるの神・宇宙人的得体の知れなさに由来する恐怖があるし、同時に命の儚さと執念が漂う人間味も強くあって、ヒトという器が撹拌される恐>>続きを読む
償うとは何かという問いに応えるプロフェッショナル仕事の流儀。あまりにも全てが事務的で、職人仕事の美しさに感心する。しかしこの事務的で合理的で感情を排した手際に、逆説的な強い感情の抑圧が漂う。
人間み>>続きを読む
具体的な話をしているはずなのに、その輪郭がぼけているから話に広がりがある。盗み聞きした情報をもとに妄想を広げよう。身分を偽って歌手の家に潜入し、家主が帰ってきたらクローゼットに隠れよう。そのあとは自己>>続きを読む
カット割が早すぎて考える隙がない。気づいたら原爆が作られていて、あれよあれよと言う間に、戦時下の思考から隔絶した戦後の立場でオッペンハイマーの善悪を問う話になっている。戦争は終戦協定を結んでも終わらな>>続きを読む
シアターコモンズの企画によって同時上映されたイズマイロボの他の作品とまとめて感想を書く。睡眠不足+レッドブルで見たので細かいことはあまり覚えていない。
あの悠々たる自然には、地図上にしか姿を現さない>>続きを読む
彼らはサングラスをかけることによって行動を起こすが、そこに内省や思考や葛藤はない。一方その省略と対比するかのように、サングラスの装着をめぐって異常に長い殴り合いのシーンがある。この二つの存在の過大と過>>続きを読む
スーザンのままならなさ(コメディ)がその長尺においてイラつきに変わるとき、彼女の役割、あるいはこの映画を、コメディ以外のものとして見ることができるのかもしれない。物語という形式を成立させるためにしか存>>続きを読む
溝口的フェミニズムだと思っていたものが本作にもあり驚いた。男に翻弄される女の境遇を残酷に描く。『山の音』について、原節子が可哀想だったこと以外はまるっきり忘れてしまった。
国歌が流れ、日の丸が掲揚され、囚人が脱獄するというかっこいいオープニング。
全体的に映像が面白い。
ショットの持続時間がとても短いことと、ダグのキャラが薄い(デンゼルワシントンという俳優の色気はある)ということをもっと考えたい。
どう見りゃいいのかわからない。
例えば、「中に出した精子を沢で洗う」というセリフは、自然と超自然が交錯する、フィクショナルなシーンの美しさを観客に予想させるが、その場面は映像化されない。なぜ。
メタフィクションの使い方が超絶うまい。
これはヤクザが閑散期に「遊び」まくる話。「遊び」とはフィクションを生きることである。うちなーんちゅのように踊ってみたり、紙を関取のようにしてみたり、そしてそれ>>続きを読む
これはまだ仮説の粋を出ないが、武映画では、手前から奥、奥から手前の移動に彼岸と此岸の彷徨を見ることができるかも知れない。人間が歩くとき、車が走るとき、銃弾が飛ぶとき、それら一つ一つのz軸の動きが物語を>>続きを読む
マッチョルール1:
性的魅力がない男が性的魅力のある女と仲良くなってはいけない(男女関係は「自由競争」であり、セックアピールという「個人の能力」に応じて賞罰を厳密に与えることが「公平」かつ「正当」であ>>続きを読む
ちょっと自分の集中力が足りなかったし、字幕を見てる時間が多くて映像をあまり見れなかったけど、面白かった
夜中の2時過ぎから見ようと誘う映画じゃないだろ。
風呂場の立てこもり=胎内回帰から、母の産み直しの場面は良かったが基本的に覚えてない。
え、田畑智子ってあの女優か。人間の同一性って不思議だなあ。
冬に見たかった映画。アル中女と謳っておいて自分以外が狂っているという演出は、彼女が正気であり狂気であることの表現として上手かったし、酔っ払いの主観性を留め具にして世界をひっくり返したようだった。
自>>続きを読む
最近見た「青いパパイヤの香り」で、セット感満載の映像を見たせいか、外の撮影に感動した。波がよく撮れてる。現地人の添乗員が上から降ってくる前後がハイライト。装置(帽子、旗、ロビンソンクルーソー、etc…>>続きを読む
乗り越し清算という制度のない仏の国とかいう地でSNCF 職員に莫大な金をふんだくられた身としては、あのシステムと化した人間に、いやそれ以上に、人間をシステムと化すシステムに対する怒りは強く同意するが、>>続きを読む
アンナは事故のショックにより命こそ助かったがもぬけの殻となり、理性がないぶんだけ肉体が強調され時間停止モノのようなサディステックなエロスを喚起する。溺れるものは藁をも掴むので、「お前のせいでウィリアム>>続きを読む
エロ親父の加齢臭がぷんぷんに香るキツさこそあれ、画面の構成、音楽の使い方、カメラワークは気持ちいほど上手い。あとミヤコ蝶々の喋りが凄すぎて相槌を打つだけでも面白かった。
蒸し暑い部屋で見るアジア映画は格別なんだが、後何回冷房をつけずに汗を流して映画を見れることやら。
家の金を持って幾度となく立ち去る父は、ベトナムの富を盗む宗主国のようである。彼は死んだ娘のことなど忘>>続きを読む
Ah ! Que le temps vienne où les cœurs s’éprennent. (心という心の燃えるときよ 来い)という冒頭の詩はランボーから。
Vienneヴィエンヌとs’é>>続きを読む
ヴェネツィアはあんなに綺麗じゃなかった。彼の地は貧乏人が楽しめる街ではない。
宮殿を抜け出すまでの画が好き。オードリーヘップバーンは髪を下ろすとオーラが半減し幼くなる。映画後半のあのヘアスタイルは後ろで結んでいるのではなくただのショートだったということに衝撃を受ける。