VisorRobotさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

『ルージュの伝言』で示されていた通り、これは新海誠流の『魔女の宅急便』であり、実はセカイ系(社会と一人との二項対立)は見せかけの舞台装置に過ぎない。

震災で母を失った田舎の女子高生が、宮崎の叔母の家
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恋人はアンバー(2020年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

普通に面白かったし最後はちょっと目が潤んだのだけど、方程式に湿らされただけな気がする。この題材でこのテーマならここに力を入れて、展開はこうなってこういう需要のされ方をするよね、という感じだった。その点>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.4

全12話のドラマを無理やり2時間にギュッとしてハイライトで見せられた感じがした。
要するに、要素が多い。

そもそも、五人組同盟によるアメリカのファシズム的乗っ取りが、戦争の英雄の歴史的スピーチにより
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王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1987年。
汗臭い男連中と老人ばかりが出てきて、ヒロインは娼婦の物語。
ガガーリンが宇宙に飛び立ったのは1961年。

26年後、冷戦を背景として、ソ連崩壊の前年に公開された映画。

アポロの月面着
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クリエイション・ストーリーズ 世界の音楽シーンを塗り替えた男(2021年製作の映画)

3.5

アラン・マッギーをすでに知ってる人、クリエイション・レコードがどういう立ち位置でソニーに買収されたときどんな衝撃が走り、イギリスの政治にどう絡んだのかを知ってる人向けの映画。
正直、よく知らずに映画の
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.1

80分と短い小品。
『燃ゆる女の肖像』と同じく「名前がない」のに、「純粋性が高い」感情を描くのがうまく、それがすごみのあるエモーションにつながっている。
『燃ゆる女の肖像』の場合は最後にそれが最も高ま
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.7

AmazonPrimeをTVにつないで視聴。
批評家筋からの高い評価を耳にしていた。ただ、そういう作品に俺が追い付いていないのもまた事実(『私は最悪』とか)。
実際、つまらなくもないけど、やっぱり映画
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デリシュ!(2021年製作の映画)

3.7

仙台チネラヴィータにて。仙台のフランス語スクールの校長先生による解説付きで見た。
Rambが見たかったのだが、客席が満員だった。
結果として、見てよかった。

そもそもフランスのコメディと俺は相性が良
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紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

3.9

オトナの娯楽映画。
マリリンモンローとジェーン・ラッセルのアイドル映画。
ミュージカルとしてもコメディとしても恋愛話としても中途半端なものがあいまぜになっていて決して完成度が高いとは言えないのだが、だ
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Zolaゾラ(2021年製作の映画)

4.2

アメリカのウシジマくん。
それをハープの音色で幕が開く、キラキラ演出で描いたところに妙がある。

本映画のチラシ、当初に配られた分はラメ加工が施されており、劇場からはすぐになくなってしまっていた。その
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.4

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IMAXで視聴。
全然怖くなかった。コメディじゃんと思うし、ジョーダンピールのキャリアからいってもそのつもりだろ。
SNLも出てきたし、シットコムのはざまというか。
チンパンに志村が殴られたらホラーだ
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街の上で(2019年製作の映画)

3.2

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なんか、友達と撮ったんか!って感じだった。
下北沢という街も友達のひとり。

無駄に思える場面とかダラダラしゃべってるだけの場面とかが多くて、特にストーリー的な起伏はなく、主人公も状況に流されるばかり
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.5

2回目。
今見ると、かなり田舎のやや貧乏家庭の話だということが分かる、
当時はもうちょっと若かったし、クリスティンの友達関係とか、進路とかにばかり目が行っていた。
日本だと、田舎の街に「かわた屋」みた
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

予想外の落ちだった。
なんとなく、『セラヴィ!』的なドタバタがありつつも最後には、「ビバ人生」な方向に落ち着くかと思ったら、まさかのハードボイルドなエンド。
ふつふつと臨界点寸前でボイルされて、気づい
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

4.6

どうせ子供向けだろと思ってなーめてーたー。
いや、ちゃんと子供向けで話もご都合主義なのだ。だけど、1939年時点でここまで子供をだましに来ていたという事実に大人であっても圧倒させる。そして、どんなに発
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バンド・ワゴン(1953年製作の映画)

4.7

明るく楽しい。
夜に電灯を消してみたので眠かったけど、最後までグミを食いながら頑張って見た。
一昨日には『巴里のアメリカ人』を観た。
ヴィンセント・ミネリが監督でオスカー・レヴァントが名脇役として出演
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巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)

3.7

夜8時ごろからAmazonPrimeで見た。
いわゆるカウチポテト状態。
少し眠気あり。

楽しくもどこか恋愛の切なさありのミュージカル、『ラ・ラ・ランド』の影響元、ジーン・ケリーは『雨に唄えば』のト
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

嫁はんとフォーラム仙台で見た。
『リコリス・ピザ』を見た時と同じような感想になった。
何か一言では言えないものを表現しようとしているが、それがゆえに見ていて「どうせえっちゅーねん」といいたくなるような
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.7

フォーラム仙台で見た。
宇野惟正のMOVIEDRIVERを見て、そんなに面白いなら、といった。
確かに面白度は高かったが、俺は小難しい批評家側というか、結局映画をストーリーで見てしまっているので、その
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X エックス(2022年製作の映画)

3.6

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かなり不真面目に作った映画だった。まじめに不真面目。
志は低いが、そこを全うする情熱は感じられる。
ホラー映画のパロディ。

Xとは
Xファクターだとか、エクスタシーだとか、X-指定だとか、公式から説
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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.9

こういう系が好きなので面白いは面白かった。
ただシットコム感というか、「こんなわけあるかい」という展開が多いのでコントっぽくテーマや扱っている問題に対して深みや本気感は少ない。
気楽に見れて楽しいねえ
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

こんなに子ども向けならそういう宣伝をすればいいのにと思った。
詳しい人に見られると怒られると思うけど、なんだか(子供の時以来ほぼ見ていない俺の認識の上での)ニチアサっぽい映画だった。
無敵のヒーローが
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

吹き替えで見た。
想像していたよりずっとSFで面白かった。やるなあピクサー。
俺から見て、バズライトイヤーという人間にはさしたる欠点はなく、ただただ超人的な意思を持ち、理想的な意味での「The man
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.8

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映画好きが好きそうな映画である。俺は「映画」好きじゃないんだなと再確認した。「映画」そのものを「物語」よりも好きじゃないのだ。とはいえ、「映画」が俺の心に残したものも澱のようにある、とは思う。
気取っ
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エルヴィス(2022年製作の映画)

4.1

ロカビリー調のシャツにエルヴィスTのじいちゃんやあんちゃんが駆けつけており、臨場感の味わえるTOHOシネマズ通常スクリーンにて鑑賞。
俺自身にプレスリーへの愛着はなく、曲も有名どころを聞いたことがある
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

前半はよかったが、途中から化学調味料入れすぎ。
映画界のYouTuberを蔑視する空気に、やはり吉田恵輔監督も飲まれてしまったのかな、あるいは製作委員会方式によりより「バズる」ことが必要になり、人物の
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犬王(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

湯浅正明監督は表現力が天才でスト―リーテリングにかなり難ありという印象。これまでに見たのは『マインドゲーム』『夜明けつげるルーの唄』『きみと、波にのれたら』『夜は短し歩けよ乙女』。
要するに、劇場用暗
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

IMAX、D列真ん中席で視聴。
前作未試聴。

トム・クルーズが教官となって戻ってくる! という雰囲気を醸し出しつつ、ずっとトムが操縦桿を握っていた。トムが無茶をし、トムが実力を見せつけ、トムが恋をし
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.7

一度も寝なかったのだが、寝た映画以上に何も覚えていない。
子どもとおじさんと傷ついた人たちとメンタルの癒し、みたいな題材がはまらないテンションだったのかもしれない。
癒しではなく刺激にしかひかれないテ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

期待低く見に行ったが、結構面白かった。
というのも特撮ファン向けに作られていたと事前に聞いており、特撮ファンでも何でもないミーハーな俺はただ辟易するだけではないかと思ったからだ。
ストーリーも全体のつ
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アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

2.5

はっきり言ってひどかった。
ただ、ルーマニアの政治風刺味がわかれば、かなり面白いのかもしれない。
しかし、自己検閲版のやり方「censorship = money」とか「人間の本質は卑猥である」という
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ピンポン(2002年製作の映画)

4.5

前半文句なしに面白いよな。
中盤ダレる。特訓シーンはどうしてもダレる。
試合が始まってからは再び面白い。ただ、ペコの怪我の扱いそれでええんかいではある。

曽利文彦監督はハガレン実写映画の脚本・監督!
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いいところと悪いところがはっきり分かれている。

悪いところ→脚本(翻案)/ポジティブ・テンポのいいシークエンス
良いところ→役者の演技とそれを生かすねちっこい演出(特に横浜流星)/ネガティブ・静かな
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

都会に行って浮かれて地元をほっぽらかし、現地で出会ったクズっぽい男と同棲を開始。かっこいいっぽい夢を持っているけれど、現実と生活と新しい出会い、認められたい欲求の方がそれを上回っており、エゴを小出しに>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

前半とラスト、ええやん、ええやん。
後半ちょっとだれたけど、かなり好きだった。
『偶然と想像』に似てる気がした。というか、短編集だと誤解していたのだ。実際は1本のラブストーリーで、わかりやすく途中で2
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

IMAX 3Dで鑑賞。
『ノーウェイホーム』→見た
『エンドゲーム』→見た
『シビルウォー』→見てない
『ドクターストレンジ』→見てない
『ディズニー+』→加入したことない
『サムライミスパイダーマン
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