CINEMASAさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

4.5

 これは傑作である! スパイ活劇としても、サスペンス・ドラマとしても、太平洋戦争勃発(真珠湾奇襲)までの1週間を巡る歴史物としても一級の出来栄えだ。2023年という年は、日本において『シャドウプレイ【>>続きを読む

パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

2.5

 同性愛者としてのハイスミスにフォーカス。悪くは無いが平板。ハイスミスが遺した「私が小説を書くのは生きられない人生の代わり、許されない人生の代わり」という言葉に勝る点が何一つ無い。アーカイヴ映像やハイ>>続きを読む

ナチスに仕掛けたチェスゲーム(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まず本作は、大いなる邦題詐欺である。<チェス好きのナチス将校に挑んで打ち勝つ>といった話では全く無い。

 ああ、コレ、原作がステファン・ツヴァイクの中編小説『チェスの話』(←執筆後に自殺)なのね。了
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デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING(2023年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

 本作に関しては言いたい事を書き連ねる。尚、ネタバレを含む。



 ネタバレがイヤという方は、ここでSTOP&リターン、ね。





 あのなぁっ!!!!!!!!(←のっけから怒っております……-
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

 監督&脚本&VFXが山崎貴。彼の監督作品は全てではないが7割方は観ている。けれど、監督デビュー作の『ジュブナイル』と『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ3作が、「まあ好き」といった程度で、『Ret>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

4.0

 原作戯曲&共同脚本&出演がファズビンダーで、監督&共同脚本がスイスのダニエル・シュミット。反ユダヤ的として大バッシングに晒された原作戯曲だが、ほぼそのまま映画化しているようである。かなり露骨で卑猥な>>続きを読む

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 監督&脚本は大傑作『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ国際映画祭パルム・ドール大賞を受賞しているクリスティアン・ムンジウ。彼の監督作品は、その後の『汚(けが)れなき祈り』も『エリザのために』も封切で観てい>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.5

 話題作にして問題作『月』も公開中の石井裕也が立て続けに放った監督&オリジナル脚本作。松岡茉優演じる期待の女性映画監督の描き込みが少し足りないとか、章立ての構成のバランスが悪いという評がチラホラと有っ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 原作はフランスのアレクシ・“マッツ”・ノランによるグラフィック・ノベル。

 監督は『セブン』、『ファイト・クラブ』、『ゾディアック』、『ドラゴン・タトゥーの女』、『ゴーン・ガール』等々で知られるデ
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

4.0

 大胆にも、映画化にあたってタイトルをガラリと変えているけれども、この『BAD LANDS』なる映画化題は、テレンス・マリック監督の『地獄の逃避行』(原題『BAD LANDS』)へのオマージュか。また>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.3

 <団地に暮らす4人の少年少女たちが超能力に目覚め、ここに衝撃の夏休みが幕を開ける!>というスジの北欧産サイキック・スリラー。

 『母の残像』、『テルマ』、『わたしは最悪。』の脚本を担当し、ヨアキム
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【2011年11月19日、早朝。妄想性双極性障がいの他、心臓にも疾患を抱えている元・海兵隊員である70歳の黒人男性ケネス・チェンバレン(フランキー・フェイソン)が、睡眠中に医療用通報システムを誤作動さ>>続きを読む

クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

 『パルプ・フィクション』で大ブレイクしたクエンティン・タランティーノ監督を巡るドキュメンタリー映画。本人は登場せず、これまでの作品のフッテージ映像と舞台裏映像、そして出演俳優や業界関係者の証言映像で>>続きを読む

雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

3.8

 1969年製作作品。日本公開は1970年。未ソフト化&未配信作品だ。

【公園で雨に濡れそぼっている青年(マイケル・バーンズ)を家に招き入れた三十路女のフランセス(サンディ・デニス)の話】である。
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ロストケア(2023年製作の映画)

2.5

 観ている間に飽きる事は無かったし、時間も気にならなかったけれど、ヘビーなテーマに対して踏み込みがちょっと浅かったかなあと。原作は叙述トリックによるミステリーだったが、大胆に脚色し、高齢者介護を巡るド>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.5

 1974年に制作・販売され、爆発的大ヒット・シリーズとなったアメリカのファンタジー・テーブルトークRPGの映画化。あの『ドラゴンクエスト』も、コレの影響を多大に受けているのであーる。

 2001年
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Gメン(2023年製作の映画)

3.5

 全く期待していなかったし、実際、特に優れた作品とは思わないが、数か所でゲラゲラと笑わせてくれたので、まあ良しとしよう。主演の岸優太も、準主演の竜星涼も、身体は良く動くけれど、俳優としてそれほど魅力は>>続きを読む

春に散る(2023年製作の映画)

3.3

 横浜流星VS窪田正孝をはじめ、試合シーンは必見物! 肉体に説得力が漲っている。佐藤浩市、片岡鶴太郎、山口智子ら共演陣も揃って好演。手持ちによる画面作りの迫力たるや! ただ、フィックス主体のドラマ・パ>>続きを読む

PascaLs しあわせのようなもの(2023年製作の映画)

4.2

 コレは御世辞抜きで秀作!

 <親しかった人物の「不在という存在」>を描き出した映画ならではの作品! 音楽ドキュメンタリーとしても優れた出来栄え。 

 Pascalsのファンの方は勿論、「知らない
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.8

 【第二次世界大戦中のドイツで、結婚した翌日に夫を戦場へと送り出した女性、マリア・ブラウン。程なく、夫の戦死の報が入る。マリアは、戦後の復興精神を体現するように、強靭な意志で混乱期を乗り切っていくかに>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.0

 2022年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。パルム・ドール大賞に次ぐ賞だ。米アカデミー賞では、国際長編映画賞にノミネートされた。ゴールデン・グローブ賞でも外国語映画賞にノミネートされている。

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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

4.5

 ミッシェル・オスロが手掛けたオムニバス形式の作品には、『プリンセス&プリンセス』、『夜のとばりの物語』、『夜のとばりの物語 ―醒めない夢―』がある。いずれも、影絵風の表現を志向した短編がギュッと詰ま>>続きを読む

雌が雄を喰い殺す かまきり(1967年製作の映画)

4.0

 1967年公開の松竹映画。モノクロ、シネマスコープ。尚、当時のレイティングでは、本作は<成人映画>に指定されている。現在の目で観ればどうという事は無いのだが、これが時代というものである。監督は<日本>>続きを読む

エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.3

 1984年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品で、フランス映画高等技術委員会賞を受賞した作品。日本公開は1987年。初公開時のチラシとVHSソフトは所有しており、以前に1度観ている。ス>>続きを読む

ノクターン(1980年製作の映画)

3.0

 デンマーク映画学校在学中の1980年に撮り上げた8分の短編映画だ。トリアーのフィルモグラフィ中、最初期の作品となる。ミュンヘン映画祭短編賞受賞作。

【ある夜。一人の女性が眠れずに知人と電話で話して
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ボス・オブ・イット・オール(2006年製作の映画)

3.5

デンマーク&スウェーデン&フランス&イタリア&ドイツ&アイスランドの合作作品。2006年製作であるから、トリアーは日本でも『ダンサー・イン・ザ・ダーク』、『ドッグヴィル』、『マンダレイ』等で名を馳せた>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.5

【娘が行方不明になった男性が、SNSで消息を調べ始める…… 全編PC画面上で展開するサスペンス・スリラー】という触れ込みだった『search/サーチ』の続編。1作目は低予算ながらスマッシュ・ヒットを飛>>続きを読む

MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

2.8

 主演のリーアム・ニーソンは、1990年の『ダークマン』からはっきりと意識するようになって、その後、『哀愁のメモワール』、『シンドラーのリスト』、『ネル』ですっかり大好きになった俳優だけれども、200>>続きを読む

イビルアイ(2022年製作の映画)

3.0

 Filmarksオンライン試写にて鑑賞。Filmarksさん、ありがとうございました

 メキシコ映画界の俊英、アイザック・エスパンが監督&共同脚本を務めた最新作! これまでの代表作となると『パラド
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