裕次郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

裕次郎

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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

4.0

80歳のハリソン・フォード、70代のインディ。

息を呑むOPから60sアメリカへのジャンプ。パレードから、アンダーグラウンドを馬で駆け抜けるシーン。このへんは見事。

中盤以降はマンネリ追いかけっこ
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.8

新作鑑賞前にムード高める。

さすが面白いけど、ピークは蛇の井戸。

そのあとはちょっとテンポがもたつく。

カレン・アレンかわいい。

ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.5

享楽的資本主義をコントロールするエイリアン。

サングラスをかけると人間が家畜化された真実が見える。

シニカルなSF。だけどSFっぽさがないカルトコメディ。これは、当時のレーガノミクスを風刺する意図
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

台風クラブに次いで台風映画と名乗れる台風映画がついに出たか。

とてもよかった。語り口が新しい。

強いて言えば、教室シーンだけそこはかとなく昭和感が漂う。

坂本龍一への追悼文が出て、エンドロール終
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小さな兵隊(1960年製作の映画)

5.0

ゴダールはやっぱりすごい。

たまに観ると、普段接している並の作品との違いが際立っていて、全く異なる表現媒体みたいだ。

60年超経っているのにあまりに瑞々しい。

アンナ・カリーナもまだゴダール作品
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デス・レース2000年(1975年製作の映画)

4.2

低予算映画プロデューサーのレジェンド、ロジャー・コーマンの自伝本を若いときに読んで観たいと思っていた作品。

四半世紀経ってついに鑑賞。普通に面白い。

デヴィッド・キャラダインとスタローンの対決を軸
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波紋(2023年製作の映画)

3.6

かもめ食堂の監督。
らしい演出。地味だけど滲み出るユーモア。

ラストシーンが撮りたい絵としてあったんだろうなー、と。

しかしスーパーのパートタイム設定で東京に豪邸構えて、新興宗教の金ヅルにされてる
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.8

もっと最近の映画と思っていたけど2006年か。

主演三人組のキャラが相乗効果で魅力を振りまいて、料理シーンも段々美味しそうな撮り方して、客に愛されていく過程が丁寧。

明るいカウリスマキみたいな作風
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サウナのあるところ(2010年製作の映画)

2.8

フィンランドのサウナを見たくて視聴。
雰囲気がわかるのはいい。フィンランドにとってのサウナってこういうスペースなんだ、と。

面白い映画とは思わないが、ドキュメンタリーとしてよくできている。脚色を最小
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女地獄 森は濡れた(1973年製作の映画)

3.2

ちょうど制作から半世紀。

それだけ経つとさすがに当時のスキャンダラス感は薄い。いや、当時もスキャンダラスだったのかはわからないが。

セックス描写はかなり普通。パゾリーニのソドムみたいな吐気もない。
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恋人たちは濡れた(1973年製作の映画)

4.0

絡みシーンにおける、デカい海苔みたいな黒い塗り潰し。

一方で砂浜の馬跳びシーンでは中川梨絵の後ろ姿の開脚で見えるかどうかぐらいの陰部にギリギリのところで小さい塗りのみ。

前年にあったロマポ摘発を受
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コックファイター(1974年製作の映画)

4.0

面白いかと言われると微妙だが不思議な魅力をもった作品。

主人公は闘鶏でメダルを獲得するまで沈黙を続けるという謎すぎる設定。

なのだがその無言でぶっきらぼうなキャラによってセンチメントが廃され、安い
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奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

1.0

全然面白くねぇ!途中で投げた。

素材はよさげなのに。。

希望ヶ丘夫婦戦争(1979年製作の映画)

3.4

片桐夕子追悼。

他の作品に比べると地味な主婦っぽい役柄か一見色気ないが、濡れ場入ってからはやはりエロい。

ラブホのギミックが面白い。

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

4.5

実は観たことなかったが面白い。

1962年カリフォルニアの一夜の出来事。

車がとてもシンボリックに使われていて、単なるモチーフじゃなくカメラワークそのものが車のように滑らかに流れていく動き。

D
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地球に落ちて来た男(1976年製作の映画)

4.0

20年ぐらい前の若かりし時分観たが難しかった。

ボウイ演じるトマス・ニュートンとメリー・ルーの愛らしくも哀しいロマンスだけ記憶に残っていた。

時を経て二回目の鑑賞。やはり難しい。
ストーリーを直裁
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リムジンドライブ(2000年製作の映画)

4.2

2000年作。

23年で世の中激変したなあ。

グラウンドゼロ以前のNYでコギャルというかヤマンバギャルを撮った意味不明な珍品だけど、当時の空気感が懐かしい。
Lo-fiな質感がエモさを加速させる。
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すべてが狂ってる(1960年製作の映画)

4.0

奈良岡朋子さん追悼。
1960年のこの作品時すでに高校生のお母さん役だからなぁ、ご長寿。

作品は清順節炸裂。

流れるようなカメラワークと一体化したジャズの使い方が格好良すぎる。

ステージで歌う坂
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デヴィッド・ボウイ 最後の5年間(2017年製作の映画)

4.5

「ムーンエイジ・デイドリーム」の余韻に浸り鑑賞。

Realityツアーから最後の5年間を丁寧に追っている。

★が2016.1にリリースされた後すぐ訃報が出たときはショック過ぎて、このアルバムは今で
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ラビリンス/魔王の迷宮(1986年製作の映画)

3.2

子どもの時に観たっきり。

デヴィッド・ボウイとジェニファー・コネリー。よく考えたらすごい組み合わせ。

ジェニファーかわいい。眉毛がつながりそうな感じなのになんでこんなかわいいのか。

映画自体は他
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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.7

デヴィッド・ボウイ大好き人間なので、こんな作品作ってくれてありがとう。

あえて言えば、2.5時間では物足りない。4時間ほしい。

70s,80s,90sの区切りというか、英国、米国、ドイツ編、スーパ
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サイクロンZ(1988年製作の映画)

3.2

ストーリーはよくわからん。ていうか酒飲んで見てた。リアルタイムで見てた子供の頃なんてさぞチンプンカンプンだったろう。

それでも流れるような画面の動きをボーっと追っているだけで楽しい。

こういう生の
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あ、春(1998年製作の映画)

4.4

春チョイス。
相米さんの最後から2番目の作品。

山一證券の破綻という日本経済失速の象徴的イベントを背景にしている。

単品で見ると特に暗い感じはないが、フィルモグラフィー通して見ると、バブル絶頂期の
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キネマの神様(2021年製作の映画)

3.2

Filmarksでのレビューが100本目!

何か記念になる作品を見ようと思い、松竹100周年に映画を描いたこの作品がふさわしいだろうかとチョイス。

ジュリーが元気なのがいい。

それ以外は。。何か
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実録エロ事師たち(1974年製作の映画)

3.2

エロ事師という70年代ならではの生業。いや、現代もたくさんいるけどこの呼び名。

画質が悪いが、当時の擦り切れたブルーフィルムみたいな味わい深さ。

とか無理矢理佳作にする気もなく、期待はずれ感はたぶ
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.6

ダニエル・ラドクリフ面白いかも。

演技はそんなにだけど、ハリポタの子役を脱して独自の何かを確立しようとしている感じが嫌いじゃない。

165cmの身長、マッチョでもない身体で臨むB級アクション。殺し
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.0

ダニエル・ラドクリフが喋る死体役。
屁をこいたり勃起したり。

ハリー・ポッターの少年がこんな風になるのかと感慨深く鑑賞。

ハリポタ興味ないだけに必然的にラドクリフに興味なかったが、ちょっと興味湧い
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

これは一回の鑑賞では評価難しい。

斬新なのは間違いない。
不思議な世界観に慣れるまでのワクワク感。
変なこと考えるなぁ、と感心。

一旦Turn on, tune in, drop outするとあと
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逃げた女(2019年製作の映画)

2.5

んー、エリック・ロメールが好きなのはよく伝わってくるけど、「で?」て感じ。

尊敬する監督の確立した話法を意識しすぎてその外に行けない優等生の典型パターンみたいな映画だ。横紙破きの劣等生パターンの映画
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リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

4.0

Pigを見てニコラス・ケイジの他作品を観たくなり、自分的にはワイルド・アット・ハートとこれ。

予算なんと数億円。16mm撮影で、監督自身が音楽も作ってるというインディーなつくり。

ニコラスの躁鬱っ
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

2.5

設定の面白さを活かしきれてない。
90分だけど1シーンあたりの尺が長くつらい。

もっとバカバカしい作品を期待してたけど無駄にシリアスで、焦ったくなった。

豚を奪われた男の愛、っていう主題を演じられ
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湯道(2023年製作の映画)

3.5

期待値以上の何かがあるわけじゃないけどほっこりした。ハコはかなりいい。

橋本環奈演じるいづみちゃんの最後のくだりはイケテナイご都合主義だけど、それ以外はそんな気にならない。サウナ室で電話するのも、服
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愛の白昼夢(1980年製作の映画)

2.0

畑中葉子、人気歌手引退からのロマンポルノ主演作。物心ついてない頃なので微かに知ってるくらいで、当時の衝撃度合いはピンと来ないが。なんか肉まんみたいな顔立ちだ。

共演の風祭ゆきがいるからかろうじて成り
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

演奏シーン中心に自然かつシンプルにストーリーを紡いでいく。

個々の演奏へのトランジションがスムーズなので、ジャズに詳しくなくても、キャラクターのリアルなエモーションを感じ取ることができる。なるほど、
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狼よさらば(1974年製作の映画)

3.6

日曜昼下がりにちょうどいい。

昔の洋画の邦題は、ネタバレにならない程度に作品の性質と結末を示唆して作品期待値を高めるのが絶妙にうまい。