ネノメタルさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ネノメタル

ネノメタル

映画(96)
ドラマ(0)
アニメ(0)

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6

「ロッククライミングのさなか崖から落ちて死んだ恋人への供養とSNSのバズりを求めて地上600mもの超絶高い古い鉄塔にまで登ったもののハシゴがぶっ壊れてしまってもう後に引けなくなった二人の女子の運命やい>>続きを読む

泥の子と狭い家の物語(2022年製作の映画)

4.1

1.OVERVIEW
ポスターのイメージから上西雄大監督『ひとくず』にもあい通ずるような「家族がテーマのシリアスもの?」かと勝手に予想して観てたらその予想が良い意味で大きく覆された。

「三世帯4人、
>>続きを読む

シャーマンの娘(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1.the Loveless isn’t anything
本作を一言で言うと大袈裟ではなく尋常ならざる傑作であると断言したい。
去年末に本作を観てたら間違いなく2022年ベスト10に入ってたと思う
>>続きを読む

アバター(2009年製作の映画)

4.1

とにかくこれは3D字幕付きドルビーで観て大正解!
穏やかな海底のシーンはラッセルの、荒れ狂う戦闘シーンはターナーの絵画を各々体現し、現実化し、立体化たような圧倒的な3Dにとにかく惹きつけられ。3時間半
>>続きを読む

ジョン・レノン 音楽で世界を変えた男の真実(2018年製作の映画)

3.8

「John Lennonの生い立ちからポールとの出会い辺りまでを中心にしたドキュメンタリー映画」と聞いて母を事故で失ったなどの不遇の少年期を経て、やがてロックンロールなどの音楽に目覚め、クオリーメンな>>続きを読む

ミドリムシの姫(2022年製作の映画)

4.5

1.前作との比較🐛
前作『ミドリムシの夢』において「大人の青春群像劇」と言う作風以上に「路上監査員(ミドリムシ)」という職業そのものに更にグッとフォーカスを寄せたストーリーとなっているのがとても印象的
>>続きを読む

甲州街道から愛を込めて(2022年製作の映画)

4.2

「青春とは自然に終わるものではなく"自らの手で終わらせる"ものである。」
そんな事を言いたげな四人の男女の青春群像劇。
2本同時タバコもしゃっくりかくしゃみかわからんあの謎の「ファック」みたいな言葉も
>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1.OVERVIEW🐟
「のんさんがさかなクンとはまたまた突拍子もねえ役やってるな」ぐらいの認識で軽い気持ちで鑑賞に挑んだが、只者じゃなかった。
もともとのんさんの女優としての力量であったり、創作活動
>>続きを読む

グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.8

1.overview
阪元裕吾監督作ではどの作品においてももはや「殺人」がデフォルト設定なので登場人物が何をしでかすか的ハラハラ感がハンパないのだが、今回なんとなくアイドルっぽい感じで出てくるのか危惧
>>続きを読む

犬ころたちの唄(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

【1st impression】
世代も、人生も、人生観も、音楽に対するアティチュードもバラバラだが飲みっぷりと3人揃った時の音合わせのチューニングだけはバッチリで妙に素晴らしいアンサンブルを披露する
>>続きを読む

ディスコーズハイ(2021年製作の映画)

5.0

全ての音楽ファン、LIVEフリークス必見!
これは映画というジャンルの壁をぶち抜いた【LIVE復活へと誘うチケット】である!


1.Everything in its right place
本作の
>>続きを読む

辻占恋慕(2020年製作の映画)

5.0

1. フォークだけどパンクな作品
話の内容は、ある売れない女性SSWが主人公。今時流行らないフォークサウンドを主体として、物販でもカセットテープでしか販売せず、チェキ販売や3枚買ってサイン付きなどのよ
>>続きを読む

神々の山嶺(2021年製作の映画)

5.0

ジョージ・マロリーよ、安らかに眠れ

「なぜ君は山を登るのか?」
今からおよそ100年前、伝説のアルピニストであるジョージ・マロリーが何度も問いかけられた命題をカルマのように背負って山頂を目指す羽生丈
>>続きを読む

キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

3.6

インディーズ映画ハマったキッカケが『カメ止め』だからある意味原点回帰的な気持ちで挑んだ一作。

これ演劇文脈で言うと、別キャストによる再演版と呼称しても良い位もう完膚なきまでに『カメラを止めるな!』の
>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます


城定秀夫監督、四年間にわたる構想の果ての景色、『ビリーバーズ』
久しぶりのシネ・リーブル神戸 にて鑑賞。

1.“センセーショナル”を超えて(^_^)
本作を彩るものは
「カルト」「宗教」「洗脳」「
>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

6/18日、遅ればせながら鑑賞。とは言え土曜の夜とは言え超満員の西宮ガーデンズ内のtohoシネマズ(iMAX)にて。
あ、人は多いけどもうパンフレット死ぬほど売ってましたので映画館で買いましょう(≒転
>>続きを読む

オードリー・ヘプバーン(2020年製作の映画)

4.0

かつて家族の愛情に枯渇した幼少〜少女期も
その後失われた愛を取り戻すかのように世界中からの愛情を受けて、作品や賞レースなど様々な側面で栄華を極めた女優期も
そして、これまで世界中から受けてきた愛情を世
>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

昭和の質感そのままに、令和風にアップデートされ帰ってきたウルトラマン

1.inspiration
冒頭10分ほどで、邦画界、こと日本アカデミー賞界隈やテレビでよく見る「いつメン」のキャスト陣がまる
>>続きを読む

やがて海へと届く(2022年製作の映画)

3.8

中川龍太郎監督作に関して『わたしは光をにぎっている』や『四月の永い夢』など、個人的に説明要素をミニマムに抑える事で醸し出される行間が好きでそれをとても享受してたんだけど、今作は少し趣きが異なってて、繊>>続きを読む

アリスの住人(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

🃏「物語とは終わるものではなく、自らの手で終わらせる強さを持つ事」事ではないか?」本作はそんなことをふと思いながら鑑賞した現代版「不思議の国のアリス」である。


♧ Overview
主人公、港つ
>>続きを読む

Cosmetic DNA(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ウイルスや戦争や憎悪やハラスメントで蔓延するこのゴミのような世の中に真っ向から銃撃戦を挑むような怒涛の映像アートと爆音の嵐に一瞬たりとも目を逸らさず固唾を飲んで見守った109分

💊Overview
>>続きを読む

猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

🐈💨主演はネコです。
いや、これは個人的に大ヒット!
少し前に公開された姉妹作『愛なのに』よりもうかなり個人的ドンピシャ。
あちらの方は情報量が多すぎてなにぶん私の頭が悪くて、情報処理能力が追っ付かな
>>続きを読む

ポゼッサー(2020年製作の映画)

3.5

【他人の体内に侵入し、遠隔操作で次々と殺人任務を遂行していく主婦の話】
ってのがベースだが、とにかく思い出したかのようなタイミングで繰り返されるグロ描写と不穏なBGMが強烈なインパクトをもたらす、噂通
>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.5

【3つのコントラスト】
❶まずは不穏なトーンを引きずりながらも底辺から湧き上がる怒りに満ちたあのNirvanaの名曲『Something In The Way』の世界観をさながら具現化したようなゴッサ
>>続きを読む

愛なのに(2021年製作の映画)

2.2

このレビューはネタバレを含みます

「答えは風に吹かれている」と言われればそれまでだが本作はあまりにも答えのない風に吹かれすぎた印象。

0.preface
公開1週間経って今も尚、SNSのタイムライン上で大絶賛の声が止まない。昨日(3
>>続きを読む

選ばなかったみち(2020年製作の映画)

3.9

それにしても『ジンジャーの朝』(2012)以来のエル・ファニング主演×サリー・ポッター監督って組み合わせがもう既に最高すぎる。
認知症の男が、娘に付き添われ、何から何まで歯医者の付き添いからトイレの世
>>続きを読む

ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート(2022年製作の映画)

4.0

いや〜、もうめちゃくちゃ音が良かったってか映像が1969年のものとは思えんかったってか圧倒的に素晴らしい映像体験でした。
そもそもビートルズ・ヒストリーの中でもアルバム『LET IT BE』の曲達って
>>続きを読む

Ribbon(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

『Ribbon』は創作あーちすと、のん監督による全世界のエンタメのre-born(再生)をかけたドキュメンタリーである。

0.はじめに
ここ最近エンタメ界隈に関する会話で「私は人と違って音楽サイドに
>>続きを読む

西成ゴローの四億円 死闘篇(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1. Overview
上西雄大監督は本作『西成ゴローの四億円死闘篇』に関して「(前作)『西成ゴローの四億円』より50倍面白い。」と断定したがその言葉に全くの嘘偽りの無い2時間だったと思う。

まぁ言
>>続きを読む

西成ゴローの四億円(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

現実と非現実の狭間で〜『西成ゴローの四億円』

『西成ゴローの四億円』の簡単なsummaryを申し上げると

【西成ゴローこと、士師唔郎は殺人罪で服役後、大阪のスラム街、西成で日銭を稼ぐ日々。彼は記憶
>>続きを読む

ポプラン(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「ゲラゲラとハラハラとヒリヒリ」の共存する上田慎一郎の「文学」である

1.overview
「ある朝突如逃げてしまった男性器(通称:ポプラン)を探す旅に出る」という絶対あり得ねえエクストリームな設定
>>続きを読む

リスペクト(2021年製作の映画)

4.0

伝説のソウルシンガー、アレサ・フランクリン の苦悩や栄光や挫折も含めて、余す事なく赤裸々に描ききっている。
アレサと言えば、今年上半期に日本で公開されたドキュメンタリーライブ映画『アメイジング・グレイ
>>続きを読む

最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

4.3

【最強殺し屋伝説国岡】 
ここに阪元裕吾監督作品の核(コア)がある

阪元作品で個人的にツボだと思ってる点は、たとえ(これまで個人的に観てきた作品群で言うと、殺人業を生業とした女子高生であるとか、人が
>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.0


【真実の正体を暴こうとする正義の心
とその真実に対峙するための贖罪への意思とが真っ向から対立する】

そんな二つの相反する概念を天秤にかけ、
その二つの狭間で揺れ、苦悩するドキュメンタリー・ディレク
>>続きを読む

黄龍の村(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「映像のパンクス」ここに降臨す

10/2、第七藝術劇場にてとうとうこの不思議な村で繰り広げられる阪元裕吾 監督、海道力也、大坂健太両氏による舞台挨拶付きでここで繰り広げられる「事件」を目撃した。
T
>>続きを読む

偽神(2020年製作の映画)

4.5

本当に、この監督の作品とは正に偶然にして運命の出会いだったと思う。9/25(土)の夕方シネ・リーブル梅田にて『oasisネブワース1996』を観に行った所、当初9/26に1日かけて行う予定だったが、か>>続きを読む