ダネクンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.8

どう見ても神戸ではない外国の風景に「神戸」というテロップがついたら神戸になってしまったり、どう考えてもそこにはないだろ、という映画村のど真ん中に合成で通天閣が立っていたり…

ビジュアルで大嘘かますの
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十三人の刺客(2010年製作の映画)

4.5

吾郎ちゃんが演じる殿の言うもっともらしいロジックの数々に、恐らく公開当時より染まっているであろう現代でこの映画を見る清々しさ。

この映画はそのもっともらしさを決して肯定しないし、そのもっともらしさを
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

世の中には「翌日記憶に残らない映画」「凡作」と呼ばれる作品があるけど、それのフィンチャー版。

但しフィンチャーがスランプに嵌って、駄作を作った訳では断じてない。

「デキる暗殺者」のマイケル・ファス
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

IMAX上映で鑑賞。

スペクタクル映画として、ワールドスタンダードの出来になっているのに感動。

だけど、ちょっと色々勿体無い所もあったかな…

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

自分の意思というものがなく、年齢には不釣り合いな程幼なげなアーネストの挙動不審さと、力強く据えられたモリーのまっすぐな眼差しの対比。

冒頭の数々の遺体と淡々としたボイスオーバーのカットの数々が恐ろし
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.0

人は他人のことが分からないのは勿論、自分のこともわからないということだなぁ…と思った数分後に、リリー・フランキー演じる探偵が同じ事を言った。

乙女な真木よう子。なんか新鮮

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.6

良いところと、「え〜」と思う所が半々ある。

事前に宣伝されていた「低予算を意識させない壮大な映像」に関しては、もう全くその通りという感じ。
IMAXで鑑賞したが、画のダイナミックさは全く他の作品に引
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.7

シャマランっぽい癖はあまりなく、非常にソリッド。
(他の感想見たら癖は出まくってたらしい。俺おかしいのかもしれない…)

話の大筋自体が、「理不尽な選択」であり、題材そのものでサスペンスが持続するって
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Skinamarink(原題)(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

テレビの光を受けて浮かび上がる、天井やカーペットの感じが、とても独特。

子供達を脅かす『何か』が非常に陰湿な上に悪質で、その点でも印象に残る。

親が見つからず不安になる子供達から、心の支えになる物
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

4.4

個人的にセカイ系の映画に求めていたのって、こういう感じかもしれない。

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

【サイバーパンク的激アツレース映画】

今作に関しては企画の時点で嬉しいことが色々あり、まずニール・ブロムカンプの非SF映画が見れること(直前作の「デモニック」を見れていないし、「エリジウム」以降の作
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

-

壮絶。

ディテールが豊かで、かつそれが長尺で展開されるので、まるで映画の中にもう一つの世界がある様に感じられるのは、この映画独特な魅力だと思う。

視点となる登場人物がシームレスに移り変わっていく手
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

ライアン・ゴズリングがケン(=人形)の役で出てくると聞いて、「これは『ブレードランナー2049』の姉妹編かも」、なんて冗談半分で思っていたけど、意外と映画自体もそんな感じだったかもしれない。

但し彼
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.5

【2回め!】
絵空事の中に現実が透けて見える様な、アレゴリーの要素があるファンタジーが大変好きなので、この映画の様にそこが徹底されている作品を見ると、ついつい嬉しくなってしまう。

火と水が実際に持つ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

ぶ、ぶ、ぶ、ぶ、「ブレイブ・ストーリー」だっただと…!?

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

-

ショーン・コネリー演じるパパが良いなぁ。

もう素晴らしい程のコメディリリーフなんだけど、インディが死んだと思って涙を流すシーンで不覚にも泣きそうになってしまったよ…。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.9

見る方の感情の流れと映画のテンションがカチリとハマっている感じが凄い。どうしたらこんな風に映画を作る事が出来るのだろう。教えて欲しい。

グウェンの世界の油絵っぽいタッチと淡い色彩の感じのデザインが超
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.8

くそっ、感想書く為に色々考えてたのに、デヴィッド・リンチに全部掻っ攫われてしまった…‼︎

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.4

話自体は芸術と狂気、とかそんな「ブラック・スワン」の様な凄みのあるものではなく、結構テンプレな転落ものを、まるでハネケ映画の様に突き放した視点で撮った映画という感じ。
(実際編集はハネケ映画を数多く担
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パリ、18区、夜。(1994年製作の映画)

-

シンプルに、泥臭い市井の人々を描いたドラマ映画になりそうな所を、冒頭のヘリコプターで下品な会話を繰り広げる男たちのシーン(静かで大人な本編からすると若干浮いている)がある事で、寓話的あるいは鳥瞰的な視>>続きを読む

冬の旅(1985年製作の映画)

4.1

凄く残酷な映画だけど、冒頭、名も無き凍死体に無惨にもなった主人公が映った後に流れるナレーションが印象に残る。

「彼女の名前はモナ。多分彼女は海から来たのではないかと思う。」

彼女を名前と出自(推測
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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

4.0

アルバートの粗野さ具合が突き抜けていて、逆に作り手側の知性を感じる。
馬鹿には作れそうで作れないキャラクターだろう。

シネスコの構図を生かした横移動が滅茶クセになる。

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.5

空撮、雄大な風景を捉えたキャラクター達の移動ショット。

以前見た海外のビデオエッセイで、こういったショットは繰り返し出すと芸が無くなると紹介されていたが、そういったショットを執拗に出す演出が象徴的だ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.1

凄い特殊技術が使われている映画とか見ると、どのように撮られているのか気になることが多いけど、ここまでビジュアルが強烈だと、最早どう作っているのかに気が向かなくなる。凄い閉塞感。

ホラーと分類されてい
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