Dunkelheitさんの映画レビュー・感想・評価

Dunkelheit

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.4

母親の少女時代とその子供を邂逅させる事でロリコン、マザコン趣味を同時に満たす所業を遂に成し遂げた!
妄想の世界でなく、残酷で醜くとも所々に温かさがある現実に帰りましょうねという話の帰結点は良いと思いま
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

4.8

サーフィンをする為にナパーム弾で村を焼き払うギルゴア、森に帝国を築くカーツ大佐等の戦場という非日常の下で日常に回帰しようとする狂気に呑まれた者達の描写が良い。

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.0

本作は出兵前と後の変化の描写の為に一時間も結婚式や鹿狩りに費やす作風にノレるか否かで評価が二極化される作品だと思ってる。

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

1.5

羊から産まれた羊頭の赤子という存在は自分の子供であるという意思表示の為に母は母羊を銃殺した代わりに人型の父羊が父を銃殺するという因果応報的なオチは民話らしくて良かった。
ただ、人間に限りなく近い羊とい
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.4

資金洗浄や証券詐欺、セックス、ドラッグ等を好き放題して自滅するだけの映画のなんだけど面白すぎる

ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

5.0

これは迫る警察とギャング達に抗う度に夫婦間の溝が消えていく『わらの犬』の系譜である夫婦の再生劇だ。

劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!(2007年製作の映画)

4.0

時間を消す為にデンライナーをジャックし、悪行を働くガオウの存在も相まって終盤に初めて言及される「人の記憶こそが時間」という電王における骨子が映える。
また、それの提示により後日譚である『ツキすぎ、ノリ
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アリスの恋(1974年製作の映画)

3.6

よりによってクズ男ばかり引っかかるシングルマザーの主人公って設定がやや子供を疎かにした描写も相まって生生しく感じる。
終盤に「男に頼らないと生きていけない」と自己分析してるのだが、最後に結ばれた男と彼
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殺しの免許証<ライセンス>(1965年製作の映画)

3.0

モーゼルC96を魅せる事に偏重した作品。好きな武器なので嫌いではない映画。

劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL(2002年製作の映画)

1.0

井上の城戸真司に対する解像度の低さが顕著。リュウガという彼にも闇を抱えている事のメタファーの存在自体が城戸真司のキャラクター性と矛盾している。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

5.0

寂しい男がライバルに構って貰う口実を作るために道化の役割を自ら担って小惑星基地を地球に落とす。そして道化の役目を終えた後は本来の目的であるライバルとのタイマンをし、彼に"役割"を求めなかった母親と呼べ>>続きを読む

ミッドナイトクロス(1981年製作の映画)

4.4

仕事中に偶然事件を目撃し、真相を追いながらも犯人に追われる流れは『欲望』や『カンバセーション…盗聴』のフォロワー作である事を裏付けている。また、語り草とされてる360度に回転するカメラワークは彼の愛す>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

3.5

濡れ場で交わる男女の下敷きとなったテレビのリモコンが反応して次々とチャンネルが変わる事でセックスの激しさを隠喩する洒落た演出が印象的。ただ、これの面白さはニューヨークに出た男娼を目指すカウボーイ(田舎>>続きを読む

ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

3.8

スコピーを捨ててポーザーではない事の意思表示のためにSodomの『In the Sign of Evil』を手に取る所で笑ってしまった

地獄の7人(1983年製作の映画)

2.0

MIAを救出したい気持ちも分からなくはないが、やってる事は私設武装組織による国際テロなんだよな。侵略の歴史を肯定する内容で気持ち悪かった。

マチェーテ(2010年製作の映画)

3.5

反トランプ派の中心人物であるデニーロが偶然にも不法移民の弾圧政策を進める上院議員を演じたのは面白い。

タクシードライバー(1976年製作の映画)

5.0

トラヴィスは売春斡旋業者を殺害した後、大衆から一時的に英雄視され難無くタクシードライバーの仕事を続ける様子を映して話の幕が降りる。それを言い換えれば何をしても男は負け犬の生活から抜け出せない事を物語り>>続きを読む

コブラ(1986年製作の映画)

2.0

元ネタの『ダーティハリー』は人権を踏み躙る自分の行った私刑を自己否定し、最終的に警察バッジを投げ捨てる事で話の幕を降ろしている。
一方、今作はそれと対照的に私刑を非難する者を押し退け、自分の行為を肯定
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

4.0

目の前で踏み躙られる命を守るために銃を手に取ろうとも、殺人鬼にも人権がある以上は彼の私刑は到底許される行為ではない。
だから最後に彼は自己否定として警察バッジを投げ捨てた。

戦争のはらわた(1977年製作の映画)

3.8

組織内のいざこざのドラマも良いが、白煙から現れるT-34が無機質的なので脅威である事が際立って良い。
でもMG42の音がスカスカなのは駄目。

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

-

暴力を正当化する自己顕示欲の権化だろうが餓えを凌ぐために仲間の人肉を食べようが粛清しようが徴兵された全員が戦争の被害者という事を裏付けてるのでドキュメンタリーとして優れている

ファナティック ハリウッドの狂愛者(2019年製作の映画)

3.0

『キングオブコメディ』や『ザ・ファン』のフォロワー作品に区分される。あのトラボルタが常に挙動不審で話が噛み合わない本当に気持ち悪いオタク男になりきってるのが良い。
最後に手と眼を失うけど彼が生きている
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サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

4.4

ダンスコンテストで優勝するもその結果は八百長だった事に気付き、唯一の生き甲斐であったダンスに冷めてしまう。
そして恋人の望まぬ妊娠に苦悩した友人の自殺を発端に置かれたコミュニティから自立する事から、青
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.5

ベトナム戦争や赤狩り等のヒッピーが誕生した背景を知ってる前提で話が進むので、それらを知らずに観ると動機が見えないままキリスト教保守派と思わせる田舎者に中指立てた直後にショットガンで撃たれて話の幕が降り>>続きを読む

教育と愛国(2022年製作の映画)

-

来月の参院選が実質的な改憲阻止最後の機会なのでタイムリーだと思う
東大の教授が「歴史から何も学ぶ必要はない」的な事を言ってるの泣けますよ

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.8

ゴッドファーザー三部作はヴィトーとマイケルとの対比が軸の栄枯盛衰の話になっている事が分かる今作。組織が巨大化するにつれて家庭崩壊が進み苦悩するマイケルの姿に、若き頃のヴィトーが信頼を得て成り上がり、復>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.8

堅気の末っ子が一番マフィアとしての適性が一番高かったという皮肉。家族を守りたいという思いも相まって父親の敵討ちの完遂から指数関数的にその冷徹な才能は頭角を現していく。
代父(ゴッドファーザー)となる洗
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クルージング(1980年製作の映画)

3.6

ゲイコミュニティでの囮捜査の末にゲイの連続殺人犯を無事捕らえるが、何故かそのコミュニティでの殺人事件が続く。
真相は濁されてるが、犯人は男に弄ばれた影響で虚ろな目になった彼かも知れない。
それにしても
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伝説巨神イデオン 発動篇(1982年製作の映画)

4.8

イデは『人類が善き進化を遂げる事』の理念で、ロゴ・ダウ、バッフ・クランの二つの文明を接触させるが、それらが争いをやめないので失望し、最終的に発動という形の虐殺を行う事から、ロゴ・ダウとバッフ・クランと>>続きを読む

ジャスティス(1979年製作の映画)

1.0

『法曹界の腐敗』が主題で尚且パチーノが主演なので期待して観たら、それと関係ない話の散漫の繰り返しと感情論に走るキレるパチーノのラストが最悪すぎる

ヒート(1995年製作の映画)

4.0

仕事に異常なまでの執着から家庭崩壊寸前の警部補と犯罪者として全うする為に私生活を捨てたが一人の女に恋してしまった犯罪者。その二人の寂しい男同士の攻防。
立場は相反するが、寂しい男と魂を通わす事が出来る
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バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

3.8

幼馴染の為に過去を変えると自分含め周辺の人間が必ず不幸になる事から、最初からその幼馴染との関わりと捨て去り、過去改変能力の元である日記を燃やすオチが良い

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

3.8

映画という媒体で「拷問される際に匿ってやったデニーロが助けに来る映画的な展開なんて無いんだよ現実見ろよ」と言い張るオチが好き。
冒頭のメートル法とヤード・ポンド法をノ混同する下りは管理社会でも人間の程
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