花火さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

花火

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偶然と想像(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

別れた男女の距離の縮まりを表す繊細なフレーミングやホン・サンスばりのズームアップがパロディではなく的確に作用する第一話、正面構図がこの上なく切実に響く第二話も面白いが、やはり第三話が一番面白い。エスカ>>続きを読む

ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

FC入っているし、映画としての冷静な判断は下せない。でも付ける点数はもう"5"しかないでしょ。
ライブ開始時にJが持つドローンカメラが飛び立ってメンバーと会場を写すのとか、Step and Goで横並
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CHAIN/チェイン(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

平然と京都タワーや市街地が背景に写り救急車のサイレンまで鳴り響くものの、それが"斬新でしょ?"みたいな一発ネタに終わらず、表現したいテーマと連動するところが心憎い。いわば時代現代劇といったところ。だか>>続きを読む

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初こそ時代色あふれているけど普通に良いくらいかなと思うも、部下の兵士たちがどんどん離脱し4人だけになる辺りから徐々に本気度が伝わり、中野学校の回想からは完全に覚醒モードに入る。まさしく高潔と狂気と言>>続きを読む

夢のアンデス(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アンデス山脈や流れた川が滝として落ちていく水の空撮、スタジアム脇を通る自転車の移動撮影など、撮影がいちいち優れていてそれだけでも見応えがある。故郷への難しい距離感が、山にかかる雲や地図のクロースアップ>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

掛け値無しに179分はあっという間で、もう本当にずっと飽きない。濱口竜介の映画は画面・演出レベルでだけでなく物語としても不要なシーンが全く無い。ここがいわゆる"スローシネマ"(ドアが開くまでに1分、ド>>続きを読む

東京自転車節(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

まさかの『沈没家族』加納土監督登場で、これもポレポレ東中野で観たなぁと懐かしい気持ちに。
冒頭の山梨での無人アーケード街で既に戦慄が走る。残高照会して表示される3桁の預金へのズームにも切実さが垣間見え
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水を抱く女(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

多くの人が言う「現実や物語の論理を超越した、映画の論理の勝利」というのがまさにぴったり。

なんといっても、クリストフへの愛を完遂するためウンディーネがヨハネスを溺死させ、その後湖へ入水してゆく一連の
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夏時間(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

全編に渡って風通しが良くて、愛らしい素敵さ。夕方と夜、親の実家で過ごす夏休みの、あの居心地いいんだか悪いんだかの微妙な時間。片付いた家の奥に佇むオクジュ、壁にかけられた何かを見ていると画面手前のドアが>>続きを読む

二重のまち/交代地のうたを編む(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

途方もなく素晴らしい。バスの右側座席に座る少女を横から垂直に捉え後ろの窓から街も写すこのファーストカットから、既に傑作の予感しか感じさせない。その後も朗読するテキストと同期するかのような夕方のチャイム>>続きを読む

空に聞く(2018年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

凄い。今ここに居ない人、既にない風景を強く想起する。指差された写真を撮ろうと回ろうとするも止めて、その写真を見る二人を撮るカメラ。流された実家を訪れた際の風の音。本当に神がかってるとしか思えない、黙祷>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

"見てしまった"から、行動せざるを得ない。これ以上なく映画的なテーマだし、映写されたものを観ることによって同志が増えるというのも、ある意味すごく勇気を貰える。

もうファーストショットから凄まじい。建
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