PTさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

害虫(2002年製作の映画)

3.7

人間失格と少し印象が被る。どこにも居場所がない害虫、欲望のまま群がる害虫。I Don't Knowの不穏さがこの映画を象徴してる。

無垢の祈り(2015年製作の映画)

3.5

あまりにも救いが無さ過ぎる。工業地帯の冷たさが彼女の乾ききった心を表現してる。最後の悲痛な叫び声が忘れられない。

π(1997年製作の映画)

4.4

不快な電子音と繰り返される同じ描写に混乱してしまう。彼がみたものは真実か、自己の世界に囚われ過ぎたことによるただの妄想か。天才数学者の脳内って気持ち悪い。BGMと粗いモノクロ映像がすごく良い。

恋の門(2004年製作の映画)

3.7

芸術と商業の間に揺れる。自称芸術家とオタクが吐きそうになりながらも歩み寄ろうとする姿に胸を打たれる。

過激派オペラ(2016年製作の映画)

3.8

儚い青春群像劇。劇団立ち上げ時の眩しいほどの無敵感にわくわくする。毛布教みたいな前衛的な芸術演劇?みてみたい。

俺たちに明日はないッス(2008年製作の映画)

3.4

性春映画にしては疾走感がないのがむしろ良い。ダラダラとした高校生活に無駄な焦燥感。

自殺サークル(2002年製作の映画)

3.3

あなたとあなたの関係は?今死んでも私と社会との関係は何も変わらない。ならどうして生きているのか。私は私に求められているか。

エヴォリューション(2015年製作の映画)

4.2

性別、年齢、配色の統一感から、まるで一枚の絵画をみてるような印象。子供が一人の人間として進化する過程でうなされる淡い悪夢。

渋谷(2009年製作の映画)

3.6

渋谷を夢見る少女は雑多な人の群れを前にかえって自分の空虚さを強く自覚させられてしまう。何かになろうと必死になることは本当の自分だが、何かになってしまった自分は本当の自分ではない?自分とは無関係なあの人>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

4.6

何を信じればいいのか分からない。報道の表裏に改めて気付かされる。白黒付けなければいけない世の中への警鐘。佐村河内側から見た新垣隆があんなにも滑稽で腹正しい存在だったとは。森さんがどんな感情、視点で撮影>>続きを読む