Foufouさんの映画レビュー・感想・評価

Foufou

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ファイブ・デビルズ(2021年製作の映画)

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映画におけるレズビアンとは、ヘテロの私からすると、男性性へのアンチテーゼとでもいいましょうか、どうしても政治的な意図が感じられてしまうのですね。それはそれで良し悪しの問題ではありませんが、女性監督の撮>>続きを読む

宝島(2018年製作の映画)

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当然スティーブンソンの『宝島』を想起するしエピグラフもスティーブンソン。

これはドキュメンタリーなのか? と誰もがなるのではないか。セルジー・ポントワーズのîle de loisirs(レジャー島)
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地獄:二つの生(2006年製作の映画)

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死後の運命まで内申主義とはたまらなく息苦しいし天使には文句の一つも言ってやりたいなぁ。

異人たちとの夏(1988年製作の映画)

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山田太一の訃報に接したとき、『ふぞろいの林檎たち』を推す派と、『異人たちとの夏』を推す派に分かれたのを思い出し、そういえば後者は読んでもいないし見てもいないなと。

アマプラで突然レコメンドきて、しか
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

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結局日本人はこういう話に弱いのだな、と。かくいう私も弱い、かな。ただお話にばかりに注目してもいけません。センス、ですね。音楽の使い方もいい。

冒頭、この小劇団チックなノリに辟易するも、なんとか乗り越
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よく知りもしないくせに(2009年製作の映画)

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今度は(も)映画監督が主人公。これがさる地方の映画祭の審査員として招かれる。映画祭ではその他の審査員らからおべんちゃら言われて気をよくするものの、夜のレセプションでは自分より売れてる作家がチヤホヤされ>>続きを読む

豚が井戸に落ちた日(1996年製作の映画)

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ホン・サンスの長編デビュー作。
タイトルはことわざかなにかかしら。

若かりし頃のソン・ガンホがちょい役で出てきます。

かなりセンセーショナルな作品。
あからさまな性表現については、生理的嫌悪を催す
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市子(2023年製作の映画)

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思っていたのと違いました。
その相貌に似ず、露悪エンタメです。 

勢い、ネタバレにならざるを得ません。



君はそれでもサイコパスを愛せるか?……って話です。救いようがないんじゃないかという見方だ
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

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『Prrfect days』を見るつもりが間違えたかもしれません。

主演は『パラサイト』のあのお嬢さんです。緑の髪がよく似合う。

『タクシー』とか『ベイビードライバー』とか『トランスポーター』とか
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

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脚本・監督押井守。氏の原点にして出世作とよく語られる作品です。原作者との確執を生んだとか生まないとか。

なんか、エヴァンゲリオンを思い出しました。なんでだろう。エヴァだけじゃないね、ドラゴンボールと
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

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マーベルとDCって、もはやコカコーラとペプシコーラくらいの違いなのかなと。既視感が半端ないです。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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原作はアラスター・グレイの同名小説。図書館で借りようとしたら、予約順位14番でした。

以下、ネタバレかもしれません。



こういう映画作家は、原作との比較においてこそ、作家性が炙り出されると私なん
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アルプス(2011年製作の映画)

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やはり『イディオッツ』なんかを撮っていた頃のラースを想起せずにはいられません。

なにが映画で起こってるのか、中盤まで見ないとわからないところまで。で、わかったら、ああ、なるほどね、と得心がいくところ
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牛首村(2022年製作の映画)

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清水崇とはどういうクリエイターなのか。

ハリウッド版『呪怨』の凱旋インタビューだったと思いますが、それを見たとき、拍子抜けしたのを覚えております。才気走ったオーラを期待していたのですが、いたってフツ
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

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邦題、センスなさ過ぎ。
もはや罪深いよ。

初期のラースかハネケか……ってな感じで冒頭からカルト感がすごいんです。ところが徐々にわかってくる。見えてくるんですよ。そこがいいの。なのに、この邦題……。
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死霊のはらわた ライジング(2023年製作の映画)

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サム・ライミのほうは、これぞスプラッター映画の最高峰ってな触れ込みがあって、長らく敬遠していたのを、あるとき意を決して見てみて、おや? コメディ? と拍子抜けしたのを思い出します。ん? 2とごっちゃに>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

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ギャップ萌えってやつですね。
ストーリーもお約束通り。
きらいじゃありません。

問題は、後半戦ですよね。
もっと過剰に(倒錯的に)やってもらいたいところです。時速80キロでなりふりかまわず走るミーガ
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目撃者(2017年製作の映画)

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韓国映画の大半が役者の演技で持っている、ということをなかば確信させられるような作品でした。

直線的に語られる物語は、おしなべて随所随所で選択肢A、B、C……を迫られる場面が配置され、主人公がたとえば
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

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アニエス・ヴァルダを見るのは初めて。もっと早くに見ておくんだったと率直に思います。いかにもヌーヴェル・ヴァーグではあるけれど、斬新さよりはきめ細やかさ、知性よりは感性にウエイトがあって、私の好み。端的>>続きを読む

シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

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皆様がおっしゃる通り、前作が傑作だっただけに、本作はちょっと残念な仕上がりでございました。話の筋もムリクリですが、やはり子どもとスーパーパワーを持った大人とのギャップの演出がほとんど無効化してしまった>>続きを読む

リング(1998年製作の映画)

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今見ると、中田秀夫の「見せ方」に対する真摯な取り組みがよくわかります。音の使い方も然り。感動的ですらあります。松嶋菜々子のホラー顔もさることながら、男ながら見ていて惚れ惚れする真田広之の美しさでござい>>続きを読む

The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

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しかしなんでまた黒人一家の設定なんだろう……。

それは、だって、ねえ……

すばらしき世界(2021年製作の映画)

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『ゆれる』の監督さんだったか……。

役所広司がヤクザを演じるってだけで、この映画の限界はとうに見えてるわけです。それを良くも悪くも裏切らない。

平山秀幸監督の『愛を乞う人』を思い出しました。テイス
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

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バロック末期といえばよろしいんでしょうか。バロックとは、歪な真珠=バロッコでございます。本作も歪です。歪んでおります。そして監督の感性があまりにも描かれる時代、およびテーマ?にマッチングしていると感じ>>続きを読む

ワイルドカード(2014年製作の映画)

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時々見たくなるジェイソン・ステイサム。しかし本作はまず彼が小男に見える(じっさい大柄ではない)演出が良くないですねぇ。冒頭で女のために人肌脱ぐからでしょうか。

ブラック・ジャックのシーンも、ちょっと
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

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中田秀夫監督は脚本をまったく書かないんですね。
今の今まで気がつきませんでした。
なんでだろう……。

ホラーの真髄は演出(撮り方)にあり、ということなんでしょうか。

それにしても、なんでしょうか、
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リバイバル 妻は二度殺される(2015年製作の映画)

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まさかのプロット。

冒頭からのシリアスな展開とはちょっとそぐわないプロットで、マジかよと萎えかかりましたが、なんだかんだで最後まで見通してしまいました。

美男美女を配する映画もいいですが、やはり美
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

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『七人の侍』ならぬ『一人の侍』という感じでした。あんな白人だらけの村を終の住処にしようという気がちょっと知れないけど、まぁ、そこは好き好きですね。

老いた俳優が動けないのを、脚本がどうカバーリングす
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最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

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京都で殺し屋稼業というのがまずセンス高し。もちっと真面目にやれよ…と思って見ていたら、結局ハマりましたね。ホワイトベアー、サイコーです。

深夜のアーケード商店街で酔っ払って自転車から転ぶシーンとか、
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

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ツツジが満開の季節です。主人公にバーバリーのハーフコートがよく似合っている。

緑の鮮やかさを意識的に撮ってらっしゃる。ロメールにいっそう寄せてる感じもあります。ただ、監督が撮りたいのは「末期の眼」な
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

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ロケットの過去を巡るあざとい演出を含め、何もかもがジェームズ・ガン印といった感じでした。

歌舞伎でいったら大見得を切る場面ですね。その間合いをよく分かってらっしゃる。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

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エンディングで迂闊にも、「あ、ゴーストワールドか!」となりました。しかし全然こっちのほうが上、というか、大人になるとかなれないとか、こういう形で更新される可能性があったんですね。

そう、こんな形もあ
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ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)

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タイトルが、もうね。
でも、飛行機映画だし、ドイツ映画だし。やたらカメラワークが煩かったりたり、音が五月蠅かったりする映画は遠慮願いたいと思って見始めた者には、冒頭から好ましい展開です。

しかし私に
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終わらない週末(2023年製作の映画)

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今年度のラズベリー賞はこれで決まりなんじゃないか。

デュエル(1976年製作の映画)

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疲れた頭になんだかだらだらと不思議と心地よく映像が入ってくるというのも妙だがジャック・リベットってそういう作家なのかも知れない。すっごいくだらないことを、尺を使って大真面目にやってるんだけど、まぁ、ガ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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これは泣かずにいられませんね。
スペクタクルについても、途中何度も驚きの声を上げてしまいました。快哉を叫ぶ、というやつですね。

なんでしょう、ゴジラ映画の正統の系譜は日本にあり、と高らかに宣言して恥
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