マルケスさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

マルケス

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ミケランジェロの暗号(2010年製作の映画)

3.0

どっぷりシリアスドラマかと思いきや意外にも軽めテイスト。そんなんあり?な展開も楽しめた。
ラストはカッコよくて爽快。「視界から私を消すな」なるほど。

ミケランジェロ・プロジェクト(2013年製作の映画)

3.5

「ヘントの祭壇画」のことを知らなかった。祭壇画はナチの強奪を怖れてバチカンへ移送される途中でドイツ軍に見つかってしまう。
祭壇画が外されるオープニング。史実を踏まえて観ると、再現ドラマながら緊迫感が迫
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残された者-北の極地-(2018年製作の映画)

3.5

マッツ・ミケルセンという役者を知りたいならまずはこれ!っていう作品じゃなかろうか。
出演者ほぼマッツのみ、状況説明・セリフほぼ無し、画面がほぼ雪原で、マッツ・ミケルセンの演技力、存在力に全振りされてい
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ブリーダー(1999年製作の映画)

2.5

ニコラス・W・レフン監督2作目。
『プッシャー』と俳優がカブってるせいで、連続で鑑賞するとあれ?ってなる。『MAD MAX』のポスターもまた貼ってあった。お気に入りかw
マッツが演じた映画オタク男子は
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プッシャー3(2005年製作の映画)

3.5

3作目の主人公は1の時からキャラが濃くて目立ってたミロ氏。単なる面白さではシリーズで一番だった。
レフン監督の暴力性はここまで行っちゃうのかってウワーってなるけど、笑える要素に転嫁してるあたり、演出の
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プッシャー2(2004年製作の映画)

4.0

切ねえ……。前作みたいにバカやってるだけかと思いきや、トニーの孤独がヒシヒシと伝わってきた…。
頼むから子供放り出すなよ、性格いい女性と出会いなよ、って本気で願った。そう思わせるマッツ・ミケルセンの演
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麻薬密売人 プッシャー(1997年製作の映画)

3.0

ニコラス・ウィンディング・レフンの監督第1作。監督1作目って、本当に撮りたいもの、ベースにあるものが素直に映り込むって思ってる。
ハンディカメラが捉える映像と会話のリアル感、暴力性、疾走する音楽、レフ
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.5

大枠はエメラルド・フェネル版『太◯がいっぱい』(伏せ字にしてみたw)
あの筋書きにバリー・コーガンの得体の知れない不気味な存在臭が加わって、よりシュールな世界だった。

憧れと虚栄と嫉妬と愛憎と、混沌
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.0

ガイ・リッチーのベースを再確認した気がする。
内容は得意な軽めアクション。撮っていて最も心地良くて、感性ど真ん中なんだろうなあと思える1.2倍速くらいのテンポ、セリフ廻し、アクションのリズム。

前作
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初見時、好きな作品だと思いながらも疑問が幾つも残った。あの時代のドイツで、若いハンナがなぜ文盲なのか、生い立ちが何より気になった。

前半の恋愛パートはすんなり入ってくる。15才のマイケル視点で抒情豊
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アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)

3.5

人並みの感受性と想像力しか持ち合わせていないけれど、こういう作品を観た後は、ただ辛い。いっそ感受性なんかなくて何も感じなければ楽かな、と思えるほど。

ハリーが友を抱いて唱えるカディシュにじっと聞き入
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

-

かなり実務的に進行した会議だろうと予想はしていたが、ほぼ予想通りというか、それ以外にないだろうというか。

細部について質問や異論は出るが、“ユダヤ人問題の最終的解決”は結論ありきで、参加者は疑問にさ
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ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

4.0

ハイドリヒ関連作の鑑賞時にちょっと復習したミュンヘン会談。歴史の一幕に“もし”の要素をプラスし、見応えのある歴史ドラマだった。

批判が多い宥和政策だが、国民が戦争回避を望んでいたことも事実。チェンバ
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

3.5

ざっくり言うと、イギリスのジャーナリストがウクライナに潜入取材し、ホロドモール(人工飢饉)を世界に報道する実話ベースの物語。

ホロドモールを知ったのはWW2の独ソ戦を調べていた時。ドイツによる長期の
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ギャング・オブ・アメリカ(2021年製作の映画)

3.5

枯れたハーヴェイ・カイテルの滋味深き存在感が良かった。結論から言えばとても好きな作品だった。
マイナス点は作家のアレコレが余分だった事。マフィアを近代化し「ランスキーがマフィアを作った」 とまで言わし
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.5

名優たちが繰り広げるスキャンダラスなお家騒動。女優ガガ様も堪能できる。
もっとドロドロかと思いきや意外と薄味。親族一同参戦で、収拾不能な内紛を繰り広げると期待してたから。

リンチ監督なんかは灰汁も取
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.5

ブラックな笑いを纏わせる社会派アダム・マッケイ監督。『バイス』が好みだったので今作も期待大。配信で自宅鑑賞だったので諸々ジャマが入ってしまったけど、映画館鑑賞ならもっと面白がれたと思う。

メリル&ジ
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

最初から「これは何かあるぞ…」な緊張感がすごくて、背後ではずっと不協和音が流れてる。何度か思わぬ方へ舵を切り、小出しにされる不穏の理由探しに引き込まれた。
どの線もあり得る相関図も肩透かしを食らい、実
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

またメンドクサイ映画を撮ったなあ…。鑑賞後、真っ先に浮かんだのがコレ。
プライドや所有欲に生きる男達、尊厳も人権もなく泣き寝入りする女性達、妊娠にまつわるバカバカしい迷信、裁判、宗教、政治。議論好きな
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5

奮発してIMAXレーザーで鑑賞。画角広いし、ティモシーがドアップになっても映像がクリア~。
本音を言えばストーリーには期待してなかった。1万年後の宇宙を人類が統治してて、皇帝、公爵、男爵の三つ巴バトル
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.5

ガイ・リッチーらしい軽妙なやり取りもおふざけもなし。いたってハードなクライム・サスペンスだった。ステイサム、ずっと苦虫かみ潰してた。

視点変更による時系列ミックス。同じシーンを違う人物目線で再現し、
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復讐者たち(2020年製作の映画)

3.5

「目には目を、600万人には600万人を」
戦後、過激なユダヤ人グループはホロコーストの復讐“プランA”を計画していた。無差別に多数の市民を狙った計画が実行されれば世界中から非難され、イスラエル建国に
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.0

絶海の孤島という閉塞空間で、腹に一物抱えた陰キャラ男の、徐々に精神が崩壊していく様を見せつけられる。
海と人魚、灯台と光、海鳥、嵐。『ウィッチ』同様メタファー盛り盛り。最も思っちゃダメな疑問が浮かんで
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.5

ポスターのイメージと復讐劇という情報のみで観に行ったから、ハーレイ・クインみたいにぶっ飛んだ女子がやり返す痛快な内容だと想像してた。

…そうだったら良かったのに。

痛快、爽快、スッキリ…そんな後味
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

ポッカリ時間が空いて映画でも観るかってなって、でも特にお目当てもない。そんな時に参考になるのがFilmarks。高評価に間違いなしの面白さだった。

10年以上も押さえ込んでたけど、とうとう禁断症状が
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ラストキング・オブ・スコットランド(2006年製作の映画)

4.0

架空のスコットランド人医師ニコラスの視点でウガンダのアミン元大統領を描く。
多くのドキュメンタリーを撮っている監督らしく、ロケもウガンダで行う徹底ぶり。国会議事堂もエンテベ空港の建物も本物。映像の信頼
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エンテベ空港の7日間(2018年製作の映画)

3.5

クライマックスの演出がひどい。突入シーンは途切れなく見せてくれ。30秒おきにCMを入れるようなマネはやめてくれ。
最大の(致命的な)欠点を除けば歴史の一幕として興味深かった。イスラエル政府、特殊部隊、
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ホテル・ルワンダ(2004年製作の映画)

4.0

この文章を書くために久しぶりにエンディング曲「Million Voices」を聞いた。レゲエのリズムにこんな歌詞がのっていると思うと、悲しくてたまらない。

ツチ族とフツ族は言葉も宗教も一緒。起源や民
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皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

3.5

人生捨ててたチンピラオッサンが愛する女の願いを叶えてヒーローになる。
このオッサンがずっと哀愁背負ってるんだよね。エンディングソングまで物悲しい。スカッと笑って楽しむつもりで選んだのに全然コメディじゃ
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

オープニング曲がミドルテンポでお?となった。もう路地裏のチンピラじゃないんだ。タイトル通りの大人なガイ・リッチーだった。

原点回帰はその通りだけど、もしかして『ロック、ストック…』の20年後じゃない
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レイヤー・ケーキ(2004年製作の映画)

3.5

麻薬絡みのクライム群像劇で、マシュー・ヴォーンの初監督作。
当初予定されていたガイ・リッチーだったらこの仕上がりになるとは思えず、監督によってテイストが様変わりすることを改めて実感。テンポはややゆっく
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

全編からクラシカルな雰囲気が漂う正統派ミステリー。遺産を巡ってエゴが剥き出しになる展開もベタながら、いや、ベタだから面白かった。人種問題に絡めたあたりが現代的か。
アナちゃんカワイイ。彼女の魅力が作品
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パパが遺した物語(2015年製作の映画)

3.0

最愛のパパと過ごした子ども時代と、成長しカウンセラーとして傷ついた少女と向き合う現在。ケイティの2つの時間軸が同時進行する。
“愛する人の喪失感”を抱えたまま大人になったケイティ。寂しげな一面を見るに
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ニューヨーク 冬物語(2014年製作の映画)

2.5

ラッセル・クロウの低音は悪役がハマる。キャストが豪華・・・は間違いではないが、なぜにコリン・ファレル?なぜにあの髪型であの眉毛?集中できないからやめて。

消されたヘッドライン(2009年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

見応えはあったが後半、ご都合主義な展開が目に付いた。最後はヒネリすぎて、あれ、巨悪はどーなった?ってなったよね。

最も分かりにくいのがビンガムの最後の行動。ビンガムはわざわざ軍服に着替えてまるで戦場
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透明人間(2019年製作の映画)

3.0

最後の30分、セシリアが戦闘モードになってからは面白かった。取っ組み合いの一人芝居って俳優さん、大変だろうな。
「サプライズ」ってしばらく嫌なワードになりそう。