YOUさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

濱口竜介が監督・共同監督を務めたヒューマン・ミステリー。

物語のみならず語り口や演出に至るまで全てがとにかく重層的であり文学的。故に3時間の長尺も本作においては必須であり、その内訳や配分も非常に計算
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復活の日(1980年製作の映画)

3.0

深作欣二が監督・共同脚本を務めた.1980年公開のSFサスペンス。

すみません。こんな事は滅多に無いのですが、私の正直な感想を包み隠さず述べさせていただきます。

「全く記憶に残っておりません」
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激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)

4.1

岡本喜八が監督を務めた、1971年公開の戦争映画。

『日本のいちばん長い日』を観て私が最も感服させられたのは「起こる事態をひたすら即物的に捉えることでそこにドラマ性が生まれる隙を一切排し、戦争の不条
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

3.9

岡本喜八が監督を務めた、1967年公開の歴史サスペンス。

・各々の日本人としての葛藤をただただ淡々と捉えていくだけの157分。『日本のいちばん長い日』という実に秀逸なタイトル同様、過度な肩入れも不必
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死霊のはらわた II(1987年製作の映画)

3.8

サム・ライミが監督・共同脚本を務めた、1987年公開のシリーズ第2作。

・『死霊のはらわた』の続編、というよりはほとんどセルフリメイクのような一作。変な例えで恐縮ですが、ものまねタレントに置き換える
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死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.7

サム・ライミが監督・脚本を務めた、1981年公開のスプラッター・ホラー。

・役者の演技やゴア描写はもちろん、撮影、編集、音楽、美術など、全てがとにかくハイテンションで若々しい。

・そしてちゃんと怖
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

4.0

ボー・バーナムが監督・脚本を務めた、2018年公開の青春ドラマ。

・私自身が完全にSNS世代だからなのでしょうが、「アメリカ青春映画」というジャンルに限って言えば私は近年の方が傑作・良作の数は全然多
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フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

3.7

トッド・ブラウニングが監督を務めた、1932年公開のサスペンス・ドラマ。

・最大の特徴である「実際に見世物小屋に出演していた演者のキャスティング」が当時非常に問題視されたそうですが、むしろ当時の風潮
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.6

デヴィッド・イェーツが監督を務めた、2022年公開のシリーズ第3作。

・前回は第1作を未見のまま観に行ってしまい内容が殆ど入って来なかったので、今回は直前で前2作を予習した上で臨みました。と言うのも
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ザ・ハッスル(2019年製作の映画)

2.9

クリス・アディソンが監督を務めた、2019年公開のクライム・コメディ。

・「有能だけど人間性に問題のある凸凹女性コンビによる悪趣味クライムコメディ/ターゲットの男性をゲットする為に主人公2人があらゆ
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

4.0

ギレルモ・デル・トロが監督・共同脚本を務めた、2021年公開のサスペンス・スリラー。

・前作『シェイプ・オブ・ウォーター』を観に行った時に心底実感しましたが、私がデル・トロ作品を映画館で観たい最大の
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.6

原田眞人が監督・脚本を務めた、2018年公開のサスペンス・ドラマ。

・私はSMAP世代ではないのであくまで「キムタク」という一般的なタレントイメージしかありませんでしたが、こうして2時間掛けてじっく
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ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.8

デヴィッド・クローネンバーグが監督・脚本を務めた、1979年公開のSFホラー。

・本作はクローネンバーグが妻との離婚調停・親権争いの真っ只中に製作した作品とのことで、それを理解すると劇中で繰り広げら
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モービウス(2022年製作の映画)

3.2

ダニエル・エスピノーサが監督を務めた、2022年公開のダーク・アクション。

・ダニエル・エスピノーサを起用しただけあって、やはり「室内ホラー演出」だけは気合いの入りようが違う。

・『アメイジング・
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スピーシーズ/種の起源(1995年製作の映画)

3.7

ロジャー・ドナルドソンが監督を務めた、1995年公開のSFホラー。

・”史上最も美しい凶悪エイリアン”とも称されたナターシャ・ヘンストリッジ扮する女エイリアン・シル、確かにこれは男性としては抵抗不能
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中国超人インフラマン(1975年製作の映画)

3.7

ホア・シャンが監督を務めた、1975年公開の特撮アクション。

・このふざけたタイトルとパチモン感満載のルックスからつい嘗めてかかってしまいましたが、これは凄い!日本でカルト的人気を誇るのも大いに納得
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サランドラ(1977年製作の映画)

3.5

ウェス・クレイヴンが監督・脚本を務めた、1977年公開のスプラッター・ホラー。

・舞台が「砂漠」というのがとても新鮮。

・「田舎ホラー」「殺人一家」など『悪魔のいけにえ』との類似点は多々見られます
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.6

ガース・ジェニングスが監督・脚本を務めた、2021年公開のシリーズ第2作。

・新キャラクター”ポーシャ”の日本語吹替を演じるアイナ・ジ・エンドがとてもハマっていて良かった。そして言うまでもなくジョニ
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.7

ナヴォット・パプシャドが監督・脚本を務めた、2021年公開のアクション・スリラー。

・ 『ジョン・ウィック』的な虚構性の高い世界観と『キングスマン』的な世代間・師弟間連帯を、『キル・ビル』的な作風と
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SING/シング(2016年製作の映画)

4.2

ガース・ジェニングスが監督・脚本を務めた、2016年公開のミュージカル・コメディ。

・特にゴリラのジョニーは、キャラクター造形からドラマパート、歌唱シーン、表情、佇まいに至るまで全てが最高。そして彼
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.9

トム・ムーアとロス・スチュアートが監督を務めた、2020年公開の長編アニメーション作品。

・「おいおい『ヒックとドラゴン』まんまじゃないか」と思いながら観始めましたが、あちらとはまた違った演出の妙に
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.9

マット・リーヴスが製作・監督・脚本を務めた、2022年公開のクライム・サスペンス。

・『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を最後に、ここ数年はひたすらMCUの磁場に引っ張られていた
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バットマン フォーエヴァー(1995年製作の映画)

3.0

ジョエル・シュマッカーが監督を務めた、1995年公開のシリーズ第3弾。

・後追い世代からすると本作が『リターンズ』を超えて大ヒットしたという話はかなり意外。

・ジョエル・シュマッカー版2作品はブル
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バットマン オリジナル・ムービー(1966年製作の映画)

3.2

レスリー・H・マーティンソンが監督を務めた、1966年公開のアクション・コメディ。

・しばしば見かける「この映画を〜に捧ぐ」系字幕。例えば『タワーリング・インフェルノ』がそうだし、この前の『トップガ
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.5

ジェイソン・ライトマンが監督を務めた、2021年公開のシリーズ第4作。

・「ゴーストバスターズ」シリーズの重要な要素である「マシンやガジェットのダサカッコ良さ」に関しては、割と普通にカッコ良く描写さ
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さがす(2022年製作の映画)

3.9

片山慎三が監督・共同脚本を務めた、2022年公開のヒューマン・サスペンス。

・『岬の兄妹』『そこにいた男』に続き、今回もそれはそれは見事なキャスティング。演技力や佇まいの見抜きもさることながら、片山
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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

3.7

ベネット・ミラーが監督を務めた、2014年公開の犯罪伝記ドラマ。

・「ミスター良い奴」ことマーク・ラファロの根っからの善人さこそが残りの2人をジワジワと苦しめていく。これは実に上手いキャスティング。
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オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)

3.9

シドニー・ルメットが監督を務めた、1974年公開のミステリードラマ。

・2017年のケネス・ブラナー監督版でミステリーのオチは既に把握済みなのに、演出やトーンがそこそこ違うこともあって今回は今回でめ
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ブロンソン(2008年製作の映画)

3.8

ニコラス・ウィンディング・レフンが監督・共同脚本を務めた、2008年公開の犯罪伝記ドラマ。

・そのあまりの才気走り具合には『ドライヴ』(2011)しか観たことがない私ですら画面から溢れ出る濃厚なレフ
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.6

スティーブン・スピルバーグが監督を務めた、2021年公開のミュージカル映画。
私は3年前の「午前十時の映画祭10-FINAL」にて61年版を初めて鑑賞しまして、その時は初見なだけあってストーリー自体の
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.2

松居大悟が監督・脚本を務めた、2021年公開のラブストーリー。
本作は、ジム・ジャームッシュ監督の『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1992)からインスパイアを受けたクリープハイプの楽曲『Night
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.7

松居大悟が監督・脚本を務めた、2021年公開の青春コメディ。
最新作『ちょっと思い出しただけ』に向けた予習として、松居監督の前作となるこちらを鑑賞致しました。私にとっては初の松居作品となる本作ですが、
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

3.8

庵野秀明が総監督と脚本を務めた、1997年公開の劇場版第2作。
TVシリーズで最も物議を醸した第25話「終わる世界」と最終話「世界の中心でアイを叫んだけもの」をリメイクした本作、話には聞いておりました
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

3.6

庵野秀明が総監督と脚本を務めた、1997年公開の劇場版第1作。
今回私が鑑賞したのは『EVANGELION:DEATH(TRUE)²』で、これはテレビシリーズの1話〜24話を再構成した『DEATH』編
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