ひらがさんの映画レビュー・感想・評価

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ゲキ×シネ「天號星」(2024年製作の映画)

3.4

新感線には何かしらに秀でた才能を有した方々がキャスティングされがちですが今作はアクションでしょう。

早乙女兄弟の単なる共演だけに済ませず最終盤では皆が求めていたであろう美しい殺陣を披露。
山本千尋さ
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.7

52ヘルツのクジラの鳴き声は他のクジラ達には決して届かない。タイトルを覆す作品だと思って観てたんですが晴れた心では帰してはくれず。

ネグレクト、DV、介護疲れで絶望の人生を送っていた貴瑚はその声を拾
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クラユカバ(2023年製作の映画)

3.2

60分程の短編作品で、大正〜昭和のレトロさとアングラな世界観を堪能できる。加えてアニメーションのテイストも雰囲気が良く好きな人は好きなはず。

肝心のお話はと言うと、ミステリアスさ纏っているのに何故か
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.6

「カラオケ行こ!」ブラック企業の社員が中学生をカラオケに誘う理由。

「紅」に対するこだわり、バラエティーに富んだ歌唱シーン、いい歳した大人の純粋な向上心。
一見くだらないかもしれないが山下監督のフィ
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.7

劇団俳優達が山荘に導かれれオーディションと称されたきな臭い合宿に参加するのだが。

劇団員の中に何故か混じっている久我は如何にもな怪しさ漂う存在として登壇した人物。恐らくはミスリードあろう事も雰囲気か
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

大正時代の千葉県で実際に起きた事件。
香川県から来た薬売りの行商団が讃岐弁を喋っていた事から朝鮮人と疑われ殺されてしまう。

自警団に疑惑を向けられるなか「朝鮮人なら殺していいのか」と。庇っている側も
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

纏う雰囲気はやはり『シン・ウルトラマン』に通ずる所があり、序盤に訪れる生々しい素手殴りによるショッカー流血から子供向けではない事が明白に示される。
観る側もビターな大人向け仮面ライダーとして認識でき、
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断捨離パラダイス(2022年製作の映画)

3.6

将来を嘱望されたピアニストが手の震え(イップスかな?)によりピアノを諦め清掃業に就くところから始まる。

断捨離がテーマにある通り、ピアノ関係の断捨離かと思えば特に関係ないという。
この主人公と社長の
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山女(2022年製作の映画)

3.8

18世紀は東北の地、冷害により農作物が育たず苦境に立たされる農村での話。

先祖の罪により田畑を取り上げられ汚れ仕事で生計を立てる貧しい一家の娘。
閉塞された狭いコミュニティの中で起こる汚く凶々しい風
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.8

ヨーロッパ企画制作のタイムリープならぬタイムループが題材の作品。
2分周期という極小時間でドラマを創造するアイデアは流石だなと感心。

誰しも一度や二度は思った事はあるだろう、「明日が来なければ」「今
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波紋(2023年製作の映画)

3.7

予告の段階で既に興味を惹かれる作品だった。

心の平穏を保つ為に信仰宗教に嵌る主婦。
隣人の猫、パート先のモンスター客、無断で姿を消した夫、障害持ちの女性を連れて来た息子。

荒れ狂いそうになる度に押
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怪物(2023年製作の映画)

3.9

分かってはいてもミスリードに乗った挙句カタルシスを感じることの出来ないモヤモヤが残る気持ち悪い感情。

学校と家庭、教員・生徒・親、様々な視点を持ってして客観的に注意深くいなければ本質を逸してしまうの
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渇水(2023年製作の映画)

3.1

結構期待してた作品。
どんな内容かはさっぱりだったが、タイトルと雰囲気的に好みだろう予感がしてた。

暑い暑い群馬を舞台に灼熱の真夏に深刻な水不足下で巻き起こる葛藤。

水道局勤めの男が滞納される水道
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.0

今泉監督は、魅力的な人物像を見出しハートフルに描き上げる才能は本当に高いですよね。

"ちひろ"が源氏名である所以から為人まで魅力をこうも様々な要素で散りばめられるのは凄い。
周りを自然と巻き込める不
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シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

4.0

池井戸潤・原作で銀行を舞台にしたシリーズとなれば間違いなく面白いだろうと期待するし応えてくれる。

悪い事をするつもりでいる奴、そのつもりが無くとも気付けば大きな渦の中に巻き込れている者。
組織の圧力
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湯道(2023年製作の映画)

3.3

町に根付き地元民に愛される昔ながらの銭湯の存在意義と在り方。

銭湯に行ったことのない自分でも不思議と懐かしくなるその佇まいと情景。確かな良さがある一方で経営としては厳しい現実。

でもこの作品ではそ
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ゲキ×シネ「神州無頼街」(2023年製作の映画)

3.5

福士蒼汰×宮野真守で活き活きしたフレッシュな新感線の舞台。
「髑髏城の七人」の時は別Ver.で観劇したのでこのお二人を新感線で観るのはたぶん初でしょうか。

今作の内容としては然程重苦し過ぎない印象で
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真・事故物件パート2 全滅(2022年製作の映画)

3.5

パート2という事で続編です。
今作は前作よりも展開が早い、そして転調がぶっ飛んでるカオスさは進化を感じる。

事故物件とは!? 関係ねーじゃんと。もうツッコむ暇もなく変な状況に連れられてた。
前作より
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.0

芯の通った力強いメッセージの発信。
ドラマやアニメの様には上手くいかないと思うことは暫しあるが本作は切り込み方の味が良い。

其々の持つ「願い」に手を伸ばさせ代償を突き付ける。その代償となる物に価値が
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月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.3

家族を事故で失ってしまう居た堪れない境遇下におかれた男性のストーリーが本線。
感涙路線に違いないが強くファンタジックさが付随してくるため感動の波が起きにくい状況に陥っている印象。私個人はそう思いながら
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

インターハイ・山王工業戦を濃密に描き上げたファン待望の「SLAM DUNK」がココに!

桜木花道ではなく宮城リョータを主人公にして、原作の山王戦を主軸に違った見方から楽しめる大変満足な作品でした。
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

聴覚障害で両耳の聴覚を持たない聾唖者を岸井ゆきのが演じる。

ボクシングに打ち込む彼女の日常を淡々と追う構成で、もちろん台詞はなく表情から感情を読み解く。

健常者との比較や何かを訴えかけるものではな
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ある男(2022年製作の映画)

3.8

闇深い事件性を匂わせているが、其の実は覆ることのない哀しき運命を背負った者達の人生を描いたヒューマンドラマが主体にある。

自然と妻夫木聡の視点にすり替わりストーリーが進行する中で、本作が訴えてるテー
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母性(2022年製作の映画)

3.6

気持ち悪いところに切り込んだ内容で母親になりながらも芽生えない"母性"の居所を探ぐる 湊かなえ・原作作品。

母と娘の両視点による比較で見る関係性が目を惹く一方で、母親が何においても第一で娘の存在をも
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.5

「君の名は」と通づるテーマとして"震災"を比喩表現で綴った本作。
批判もあるかもしれないが、やはりこのテーマで今後も作品作りを続けるのかが気になってしまってた。忘れようとか云うんじゃないんですけど取り
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窓辺にて(2022年製作の映画)

3.6

今作も今泉監督の個性に溢れた濃い会話劇。
シチュエーションやカメラワークにその節々を感じさせてくれる。
稲垣吾郎を配してどんな内容を持ってくるのか気になっていたが見事に嵌まった人選だろう。

妻の浮気
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貞子DX(2022年製作の映画)

2.5

これはホラーとしての体を成しているのか。

まず今回の主人公は"呪い"を認めず否定するところから始まる。が直ぐさま否定ではなく呪いの解明に走っている。HPでも「呪いの方程式を解き明かせ!」と銘打ってい
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ファンタスマゴリー ザ・ゴーストショー(2021年製作の映画)

3.4

デジタル職に病んでしまった女性が迷い込んだ怪しげな店でアナログに魅了されるという建前だが序盤のサイコホラー感。

1700年代後半にベルギーのロベルトソンという人物が開発した幻燈機を用いたファンタスマ
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耳をすませば(2022年製作の映画)

-

本家ジブリ版の内容がそもそもあんまり覚えていなかったため何とも言えない。

中学時代を演じてる子供達の演技は演出なのだろうか、癖が強かった。
多分、子供の頃の回想シーンが原作品と重なってストーリーが進
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.6

塞ぎ込んでいた青年の心に水墨画の持つ精神面の在り方が作用し、己と向き合う為の礎となる過程を描く。

佇まいや振る舞いの一つ一つが丁寧で、この伝統文化の魅力を丁寧に引き出し物語に溶け込ませてあり美しい作
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カラダ探し(2022年製作の映画)

3.4

始まってみれば中々の恐怖感で意外にもしっかりしていることに驚く序盤。
赤い人の動作や見せ方がビクビクするものがあって当たりかに思われた。

なのに翔太のキャラが残念であることが判明した直後からダイジェ
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

3.0

駄作だと風評が流れてきていても観ると決めていたので観る。

「ムー」とか「TOCANA」案件だったか。

何だろう、この手のジャンルを真摯に受け入れられない日本人の性が出るのだろうか。
オカルト話を真
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.4

話の内容はさて置き自分には苦手な演出が散見されて没頭し難かった。
永野芽郁も今までに見たこと無い様な役柄で正直違和感の方が大きい。

唯一の親友が自殺した事。彼女の置かれていた環境によって形成された人
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.0

四畳半シリーズは未見だが、ヨーロッパ企画『タイムマシンブルース』は観ていた。
25年後の学生達にヨロ企メンバーで出演しててナイスコラボ!

オリジナルの「タイムマシンブルース」も実写であれだけ面白くで
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.8

通れば失ったものを取り戻せるトンネル。
しかし通れば浦島太郎。現実世界と異なる時間軸。
夏の青春群像劇でやはりちょっぴり切なさ覚える。

塔野が取り返したいモノ、花城が欲しているモノ、多大な時間を投げ
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.7

話の中身が難しい。組織の相関関係とどこの組織が対立してるのかなど最後まで全く理解出来なかった。
その辺の説明は会話の中から一つ一つ拾っていくしかなくて正直追いつかない。会話の流れがスピーディーで整理す
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