酸基さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

酸基

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狩人の夜(1955年製作の映画)

4.0

やっぱり良い映画。冒頭のストリップを鑑賞する伝道師のポケットからナイフの刃が飛び出してくる下りからして、メタファー表現が上手い。水中のシーンは個人的に「悪魔のような女」を彷彿とさせるし、どうやって撮影>>続きを読む

アレックス(2002年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

倫理感云々に関してはどうでも良いが、人を不快にさせようという試みは達成していると思う。とは言え、消化器で人面をブッ壊す場面と件のただ長いレイプシーン以外に見せ場が無い。時間を逆回転させ、不幸→幸福への>>続きを読む

呪怨(1999年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

子供時代のトラウマ映画。日本に100万件くらいありそうな普通の民家を恐怖の舞台にしたエポックメイキングな1本。呪怨をキッカケに恐怖表現はインフレ化したと思うが、やっぱり今作こそ金字塔。今となっては演出>>続きを読む

パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ファッション雑誌で取り上げられていそうなヴィジュアルながら、その実、一種のホラーになっている(とも言い難い)奇妙な映画。雇い主の書き置き、恋人とのビデオ通話、何者かによるテキストメッセージなど誰かと実>>続きを読む

スマイル(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

恐怖演出の全てがジャンプスケアか夢オチなので怖さというよりビックリさせるというのが正しい。主人公が精神科医という設定の理由も特段なく、中盤からリング的な展開になっていき、物語に意外性も無いまま終盤へ。>>続きを読む

ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)

4.0

全部みたことある展開だけども、海中出産やゴミを有効活用しながらサバイバルしていく過程が楽しい。胎盤を食べる描写はウォとなった。

白頭山大噴火(2019年製作の映画)

3.8

火山噴火を阻止する王道ディザスタと思いきや、バディムービーに銃撃戦。果てには韓国、北朝鮮、中国、米国を巻き込昔四つ巴の核取り合戦になっていく構図は面白くもあり、要素過多でもあり…という感じ。サービス精>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.8

劇中で「悪魔憑きの98%は精神疾患などの病気でエクソシストの領分でない」とか教会の闇に言及している点が現代的。ただ「悪魔狩りは実態は悪魔がけしかけたことでした」というのは実歴史を鑑みると相当な責任転嫁>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.8

「この映画もう終わるのかな?」という瞬間が3回くらいある。ダンス、荒唐無稽なアクションをフューチャーして楽しむ分には特段なにも思わないが、内実「白人の植民地化に対してインド人は一体となり抵抗せよ」とい>>続きを読む

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

5.0

さそりは全て傑作だけども1と2の完成度は異常。おぞましいほど美しい梶芽衣子は人間を超越した雰囲気がある。コンプリートコレクションにはポスターが封入されているので買おうね。

コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

3.8

先進的であるとか客観的事実に基づいた根拠はどう足掻こうとも金に負け、進歩的な人間など少数派に過ぎず、それはどの国でも同じこと。冒頭のメタルコアバンドGoodbye to Gravityの歌詞と父親のメ>>続きを読む

ギニーピッグ 悪魔の実験(1985年製作の映画)

1.0

誰でも殺人映像が見れる時代となってはこういうモノホンっぽさを売りにしたスラッシャー映画の価値が下がったことを実感する。当時は好事家達がテープトレードを介してコミュニティが形成されて…という部分にこそ魅>>続きを読む

ムルゲ 王朝の怪物(2018年製作の映画)

3.0

人間に比べてムルゲの健気さときたら…。通過ポイントをしっかり抑えている気もするが、どうにもハネ感の無い映画。

スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)

3.5

もったりとした「ファーゴ」のような後味だが、勿論遠く敵わず。犯罪小説を読んだだけで4人殺せるんだから除雪作業員辞めてヒットマンをやりなはれや。

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.8

これだけ方々に赴いて殺しまくっているのに一体いつプルーストを読んでるんだお前は。

ファイナル・プラン(2020年製作の映画)

3.0

過去に強盗であった設定が爆弾作りが上手いという一点以外に何も活きていないのが凄い。またリーアム無双映画は退役軍人という設定が超人の領域への免罪符になっていて笑う。犬が激カワ。

マークスマン(2021年製作の映画)

3.5

「運び屋」と「クライマッチョ」を足して2で割ったような話。リーアムニーソンも年齢故かアクションも大人しめ。午後ローで半分気を失いながら観ても何の問題もない映画で良い。

ラン・オールナイト(2015年製作の映画)

3.8

前半もっさりとしているけど、逃亡劇がスタートしてからの団地戦など楽しい。エド・ハリスがマフィアの親分だと並々ならぬ迫力があるだけで大体しれっと殺されてる印象。

死の棘(1990年製作の映画)

4.5

小栗康平は「泥の河」よりこちら。首吊り未遂合戦やら飛び込み自殺を止めにかかる一徳など好きなシーンが多過ぎる。貯水槽だかを棒で掻き回しながら妻の遺体を探ろうとする場面の恐怖と虚無感、魂の抜けた2人の会話>>続きを読む

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

3.8

20年振りくらいに鑑賞。北海道が舞台の怪獣映画は珍しい気が。自衛隊活躍パートのパト2ぽさや永島敏行のチャカカットのGONIN感など楽しめた。あと左から右へ流れていくシーンの切替り、久々に観た。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.8

役所広司の演技で引っ張る映画。過剰さは否めないがコスモスを片手にチャリを漕ぐシーンが良い。囚人繋がりでの最強の女囚こと梶芽衣子が出演していてアガッた。

空の大怪獣 ラドン(1956年製作の映画)

3.8

何の予感もなく突発的にデカい虫(メガヌロン)が縁側から侵入してきたり、水面に浮かぶ死体が妙に生々しかったりと子供向け映画ながら悍しいカットが多々あり、昭和産まれホラー作家の影響源だというのも納得。最後>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.8

間を削って2時間以内にまとめてあるのが好印象。夫婦をゲイ2人にした意味は余り無いような気はする。

声もなく(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いわゆる擬似家族もの。誘拐された少女はずっと家に帰りたいし、妹は基本的に食に関心しかない。この手の話は最後に主人公が喋ったり、少女が主人公を庇ったりと情感に逸れるものの、最期までその点に逃げないのが良>>続きを読む

黒部の太陽(1968年製作の映画)

4.0

世にも珍しい大土木映画。撮影中に人が死んでそうなカットがいくつかあって凄い。この時代の役者もだけど、兵隊上がりがリーマンになり、労働が「第2の戦争」としての機能して、このような事業が完遂されるのだなと>>続きを読む

道成寺(1976年製作の映画)

3.8

動きの生々しさ、ライティング次第で人形はどのような表情にもなるということを実感させてくれる。正に情念。白骨の僧侶が風塵になり掻き消える場面の謎のエモさ。

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.8

マ・ドンソクが素手で人間を4mくらい吹き飛ばしていて笑う。韓国映画はカーチェイスが贅沢だが、その実、規模は意外と小さいという事が多いな。

イコライザー(2014年製作の映画)

4.0

ホームセンターに行って妄想することを形にしてくれている。序盤から19秒で殺し尽くすという設定を完全に無視しだして笑う。

ダーク・アンド・ウィケッド(2020年製作の映画)

1.0

つまんねぇ…としか言いようがない。あと監督は介護経験なさそう。

プレデター(1987年製作の映画)

5.0

幼稚園の時シュワの雄叫びを帰園した瞬間に再生するというルーティンをしており、その時からベストムービーの一角。

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.8

その時代時代に合わせて装備のレベルを合わせてくれるプレデターさんはホンマ狩人の鑑やで…。1作目に回帰すればするほど面白いというのはシリーズものの宿命なのかね。

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

ク・ギョファンの役、皆やりたいだろうね。タバコを当たり前にバカスカ吸うシーンがあることの満足感。

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

シャマランの「ヴィレッジ」と同じ話。冒頭の撮影はお疲れ様だけど、上下し過ぎとか、レンズフレアの無意味さとか、ボーイ・ハントの謎の長さとか何?

蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

普通の復讐モノに出来そうなところを見事に回避し、Jホラーの名コンビ芸が輝く。女の子の亡霊的な立ち姿や不意の振り向きによって不吉な「予感」を醸していく。Vシネ枠だからなのかこんな妙な映画を提出され、ほな>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

意外と言うと失礼だが、クローネンバーグはシナリオにおいて多少のツイストを入れるなど、エンタメの基軸を忘れない監督だと思う。絶対こんなデザインが採用されるワケないだろというガジェット類が楽しく、激烈身体>>続きを読む