AKさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.5

異常な音量で踊り狂う炎、猛り狂う風、軋む錆びた鉄。そんななか、最後の銃声は、湿気った音で小さくパンとなる。恐れ入りました、クソ面白かったです。

公式サイトのフリードキンの言葉が素晴らしかったので以下
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グリンチ(2018年製作の映画)

3.2

 タイラー ザ クリエイターが音楽面で深く貢献しているという、事前情報はそれのみ。始まってすぐナレーションがファレル・ウィリアムズであることに耳で気付いた。しかし、グリンチの声をベネディクト・カンバー>>続きを読む

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

4.5

胸糞映画であることは間違いない。絶対に日本では撮られない映画だろうと思う、良くも悪くも。

近年の流れにあるご本人登場映画なのだが、今までのそれが単なる「再現映画をお楽しみいただきましたー」なのに対し
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.0

河野先生もおっしゃっていたが、あのサフラジェット・ドロイドが最高。
「なにが欲しいんだ?」
「対等の権利」

ウディハレルソンが出てきた時点で猿の惑星にしか見えなくなったよ…

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

3.0

『猿の惑星 ジェネシス』をハッピーエンドにしたらこうなりました、みたいな映画だった。

本来比べるべきはキングコングなんだろうけど、美女ではなくロック様を主役に添えることにより、ラブロマンスではなくホ
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.0

舞台は上海。ヒロインはリービンビン。
正直言ってそこに物語的な必然性はない。明確にマーケットを意識してるのだろう。

つうかリービンビン1973年生まれかよ、美しすぎる…

トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

3.0

英国行きの機内で鑑賞。ヒミコの謎を解くってのに、日本は総スルーですか。

ジャポニズム要素は欲しいけどマーケットとしては魅力がないという判断なんだろうなぁ。アリシアヴィキャンデルはさすがに線が細すぎる
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

この世には、設定自体が誤っている問いがある。誠実さに欠けた、レトリックの陥穽としての問いがある。

たとえば、死刑の是非について。「お前の愛する人がむごたらしく殺されたとしよう、それでも、死刑は望ま
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華氏 119(2018年製作の映画)

4.5

有権者から票を奪ったヒラリー、フリントを見捨てたオバマ。民主党の腐敗が生んだ、トランプ・ランドと化したアメリカ。サンダースに敬意を表し、若い世代に希望を見出し、エマ・ゴンザレスの「沈黙のスピーチ」に映>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

3.5

徹頭徹尾B級な映画だった。脚本に穴がありすぎて、それが欠陥ではなくギャグになっている。あり。超あり。

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.0

カラン・マハジャンを調べた時の記憶が確かならば、インドはヒンドゥーが圧倒的多数で次いでイスラム、キリスト教は超少数派のはずなんだけど、いやこれ200%、モーセの話やん... いいのかヒンドゥー...>>続きを読む

LO: インターネットの始まり(2016年製作の映画)

3.0

ヴェルナー・ヘルツォーク監督作品『LO: インターネットの始まり』を観た。情報内容それ自体には、正直言って特筆すべきものはないのだが、聞き手であるヘルツォークの嗄れ声と、ゆったりとした間を配置する編集>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

4.2

映画としては、ほんともう無茶苦茶面白かった。でもまぁ、忘備録含めてそれ以外のことを書くと...

先月、某学会パネルと某学会シンポで、立て続けに『クレイジー リッチ エイジアンズ』を大きく扱う発表を聞
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

2.0

作り手がリンチやピンチョンやアメコミ、オルタナ、ポップカルチャーとサブカルチャーをいかに愛し、それらに造詣が深いかがよくわかる。でも、ただそれだけだった。映画の魔法はこの映画には一切かからなかった。と>>続きを読む

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.6

通勤時間にNetflixで観た。『ホット・ファズ』が大好きなので、サイモン・ペッグとニック・フロストのコンビってだけでもう最高。というか、これが原点なんだね。早く『ワールズ・エンド』も観たいぜ!

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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.5

英語wikiによれば、『インセプション』ばりに夢オチとも解釈できうるらしいが、正直俺にはその分岐点がわからん。誰か教えてくれ。

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.5

もうずっと心の積読(映画の場合なんていうの?) だった『ブルースブラザーズ』。音楽映画を期待していたのに、超大規模なカーアクション映画だった。アレサ・フリンクリン格好良いなぁー!!

レイス・オブ・へブン 天のろくろ(2002年製作の映画)

3.0

原作はル=グウィンによる同名小説であるが、ル=グウィンは一切関与せず、本作を評価していない。音楽はアンジェロ・バダラメンティ、「ドリーマー」を巡る記憶と歴史修正物語、そう、このTV映画もまた、「ツイン>>続きを読む

愛の落日(2002年製作の映画)

3.0

原作はグレアム・グリーン『おとなしいアメリカ人』。さすがにマイケル・ケインは年齢的に無理がある。

この映画の試写は2001年9月10日。聴衆からは概ね好評だった。しかし翌日起こった911で、映画は「
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.0

大変優れた映画だと思うし、映画の主題が恋愛それ自体ではないことは重々承知しているが、それでもメインプロットが男女間の恋愛であると、俺の中で80点を超えることはないのだなと知った。

ワールド・トレード・センター(2006年製作の映画)

3.0

ポスターから勝手に「ニコラス・ケイジ演じる消防員が911混乱時に市井の人々を救う英雄譚」を予想していたので、開始早々「え、あ、そっち!?」となった。むしろ問題はマイケル・シャノン演じる退役軍人が、最後>>続きを読む

ゲド~戦いのはじまり~(2004年製作の映画)

1.0

ゲドは白人じゃねえんだよ、このやろう。原作の素晴らしさを全部台無しにしやがって。最低のホワイト・ウォッシュ映画だ

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.0

『きみの鳥はうたえる』を観た。設定からプロットから何から何まで俺好みではないはずなのに、どうしよう、大好きだ

攻殻機動隊 新劇場版(2015年製作の映画)

4.0

2ヶ月間かけてNetfilxで『攻殻機動隊』の映像作品を全て(一部は再び)観た。個人的ランクとしては

Ghost in the Shell >>>>>>>>>>> S.A.C 2nd GIG ≧
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

4.1

メットガラからのリアーナ、『プラダを着た悪魔』からのハサウェイ、『11』のクルーニーとプラットをなぞってのブロックとブランシェット。9人目でまさかの『11』からの特別ゲスト。コンテクストと前作に最大限>>続きを読む

ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.0

最近『攻殻機動隊』の一連の作品を見ているせいか、鍵を握る少女の設定とラストシーンが、攻殻機動隊にしか見えなかった。

ジュラシックシリーズは全て公開時に劇場で鑑賞しているけれど、『ジュラシック・パーク
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ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女(2005年製作の映画)

3.7

映画は公開時に劇場で観たが、どうしても『ロード・オブ・ザ・リング』と比較してしまって入り込めず、次作を観ることがなかった。原作を読んでからだと、そりゃ思い入れが違うわな。しかしティルダ・スウィントンの>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

4.8

ランスのバンド・デシネを原作とした英国映画。スターリン個人崇拝を半世紀ぶりに復活させたプーチンのロシアでは上映禁止。名優揃い踏みで間断なく挟まれるジョークに彩られた、全く笑えない20世紀。

大量虐殺
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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス(2016年製作の映画)

3.5

シネマシティ極音で観た。二年前に武蔵野市民文化会館で観たアディオスツアーは、まるでステージが燃えているかのようだった。火をつけたのはもちろん、86歳のオマーラ。この映画もまた、彼女の映画だった。

2
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.1

『ズートピア』のテーマの変奏をピクサーでビッグバンドジャズをBGMに展開したら面白いに決まってる。外に出て闘う(働く)母と、家に留まり家事をする父、明らかにクィアな赤ん坊、とジェンダーポリティクスの目>>続きを読む

ゲッベルスと私(2016年製作の映画)

3.7

岩波ホールで『ゲッベルスと私』を観る。前日に『素晴らしき映画音楽たち』を観たので、その貫徹した映画音楽の排除に面食らう。「新 映像の世紀」と「ナチスのファーストレディ」といったドキュメンタリー作品で批>>続きを読む