pepeさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

鬼太郎は昔にアニメで観たなあ、という浅い知識の自分でも楽しめました。
現代風にアレンジを加えつつ、きっと水木先生へのリスペクトも込めてある要素を細部からそれとなく感じ取れる丁寧な作品のように思いました
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共謀家族(2019年製作の映画)

3.8

出だしこそコミカルさも交えつつ進みますが、中盤以降はもうどろどろの重さしんどさで、それが晴れることなく、エンディング。やるせなさが強く、かといって綺麗な終わり方というのもこの展開では望めず、テンポよく>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.1

多くの人が馴染み深いカラーの冒険ファンタジーを、楽しく明るくテンポよくまとめあげた作品で、ひたすら楽しく観れました。

キャラクタの軽妙な掛け合いがとても良くて、主人公の役割が「作戦立案」で飄々とした
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毒戦 BELIEVER 2(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

2と銘打ってはいますが、韓国版「毒戦Believer」のあのラスト、そこに至るまでの「余白」を綴った物語です。ミッドクエル、という形式だそうです。「Believer」の後半から、あのラストまでを今回、>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

PCやカメラの画面上を通した映像だけで物語が進む、斬新な映画の第二弾は前作よりもさらにハイレベルに構成され、ハイスピードに展開していく脚本も一ひねり二ひねりもしてあって、これこそまさにまばたきひとつ許>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

4.0

逃げ場のない飛行機内でのバイオウィルステロの顛末を描いた作品で、広がるウイルスへの恐怖と、それを知った地上の人々の状況を打開するための右往左往が同時展開する、緊迫感に満ちたサスペンスとしてとても楽しめ>>続きを読む

インファナル・アフェア 4K(2002年製作の映画)

4.0

20年目の4K版記念上映にて、ありがたく劇場で初見。
潜入捜査ものの元祖にして至高、という立ち位置を存分に味わえた、緊張感に満ちた作品でとても楽しめました。

ノワール系統だと序盤からアクションシーン
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.1

とあるオフィスで繰り返すタイムループコメディ。
面白かった…!
テンポ良しコメディバランス良し、そして何より脚本がイイ。

転職を目前にして自分のことに躍起になっている主人公と、あくせくタイムループを
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

親しい人の死をきっかけに、母と娘はありえない形での邂逅を果たします。彼女たちは、お互いを誰かを深く誰何することなく、他愛ない会話を交わし、美しい森林でただ遊び、たった数日間をともに過ごすことになる。い>>続きを読む

オットーという男(2022年製作の映画)

4.2

頑固者で偏屈な独り住まいの男が、向かいの家に越してきたにぎやかな一家に翻弄されるうちに、彼らと、そして近所の人々との交流を取り戻していく。

それはたったひとりになって絶望を抱えた男が、ふたたび生き直
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ハント(2022年製作の映画)

4.2

1980年代の韓国に生きた男たちの、この時代だからこその信念と後悔と怒りと哀悼が渦巻いた人間模様が描かれた、社会派スパイアクション映画。とても良かったです。

物語の本筋は組織に紛れ込んだスパイの正体
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伯爵(2023年製作の映画)

4.0

チリの独裁者を吸血鬼になぞらえて描いた、ブラックユーモアと映像美が混在した、とても奇妙な味わいの一作でした。

吸血鬼、さもありなんというほどかの大統領が悪逆非道だったのか、チリの歴史に疎い私にはわか
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スワンソング(2021年製作の映画)

4.0

ウド・キア演じる伝説のヘアメイクアーティスト・ミスター・パットの、憎き相手に捧げる最後のひと仕事の顛末を、ユーモラスかつ切なく、そしてお洒落に描きあげた作品でした。

なんといってもパットの自分勝手だ
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.9

なぜこの男は豚を取り返そうとこうも躍起になるのかを、男の静かな葛藤と関係者たちとの少ない台詞のやり取りで徐々に見せていくドラマ性の強い作品で、「リベンジスリラー」というコピーはちょっと違うな、と思いま>>続きを読む

少女は悪魔を待ちわびて(2016年製作の映画)

3.8

タイトル通りに少女が復讐をもくろむサスペンスで、緊張感ある展開や演出、アクションシーンも巧くて見ごたえありました。

ただ、あまりにも、あまりにも警察が愚かすぎませんか…??こんな後手後手なことってあ
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名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)

4.2

脚本、演出、アクション、役者さんの演技。どれもが洗練され、スタイリッシュさに満ちていた、ザ・韓国ノワールといいたい作品でした。凄く好きです。

刑務所で絆を培う二人を中心に、密売組織と警察のきな臭い動
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

ひとつの校内暴力事件を軸に、児童の親、教師、そして児童当人たちと異なる視点で同じはずの「物語」がつづられていきます。

けれどその「物語」は、その人の視点では「事実」なはずなのに、そうではなかった。思
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

4.0

凄腕の殺し屋になった女性が、なりゆきで子供を守りながら組織に無双していく、スタイリッシュなアクション映画。

きっぱり恋愛要素無しで観やすく、また子供を守るという行動も「ただ女性だから」ではなく、「自
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.2

ソマリア内戦に巻き込まれた北朝鮮と韓国の大使館の職員たちが、国外脱出を試みようとする実話ベースの物語。迫力あるアクションと、国情を背負いつつも人と人とで信頼をつないで打開を図ろうとする人々の駆け引きや>>続きを読む

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

4.0

圧倒的な強さと憎めないキャラクタ性が両立したマ・ドンソクの魅力をお腹いっぱい楽しめるアクションエンタメ。前作のチームがそのまま引き継がれているので、より一層安心して正義感溢れ、暴力性がはみ出がちなマ刑>>続きを読む

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.0

まったくの初見で劇場で鑑賞しました。まず、年代を経ても色褪せない作品というのはあるんだな、と感服しました。映画館で観られて良かったです。

三人の男女の愛憎入り交じる人間模様が、個々人の想いだけでなく
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.5

過酷な労働環境を苦に自死を選ばざるを得なかった少女。その事件を追う刑事は、彼女が追いこまれた非業な社会のシステムの現実に直面していく。

学校と企業と役所の歪み切った関係性に直面した刑事は、静かに怒り
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アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

理想通りの行動をしてくれる存在は、最高の伴侶と言えるのかどうか。生涯を共にしたい相手に、自分はなにを望むのか?、をそっと突きつけられているような感覚がしました。

理想通りというのなら、それは自分の写
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僕と幽霊が家族になった件(2023年製作の映画)

4.0

古風なドタバタコメディ風味が強いながらも、テンションの高さとテンポ良い展開で最後まで飽きさせず、事件の顛末もきっちりつけ、笑えて泣けて楽しめる作品でした。満足。

冥婚という台湾などの一部にまだ実在す
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

4.0

追われる消防士と少年、追う暗殺者、そして暗殺者と遭遇した消防士の同僚その妻。追う追われるのサスペンスに、山火事の猛威も加わり、緊張感あるドラマとして楽しめました。

火事でのトラウマを背負った消防士が
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赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)

4.2

ロマンティックな恋物語を、ちょうどいい甘やかさとコミカルさ、そして現実と通じ合う偏見や差別感情もまじえつつ綺麗にまとめあげた作品で、とても楽しめました。心ときめき顔はにやつく(思わず)、素敵な恋模様で>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.0

ポスタービジュアル詐欺…といいたいほど、端的にいって「胸糞悪い」が(綺麗ではない言葉けれども一番)ぴったりとくる印象の映画でした。ただただしんどい、やるせない。

人と人とのやり取りにひそむ何気ない悪
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ダーク・アンド・ウィケッド(2020年製作の映画)

3.8

最初から最後までじとじとと陰湿さに満ち満ちた後味の悪さ満点のホラー映画。

本物の邪悪な存在の前には人間なんてからくり人形のように拙いおもちゃ同然なんでしょう、その「邪悪ななにか」の意地悪さをねっとり
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.2

中学生が必死に駆ける、ただ駆ける。
何度か劇中にあるその場面が、みずみずしいエネルギーに満ち溢れていて、眩しくてうらやましくて、胸がいっぱいになる想いがしました。

BL趣味を通して友達となっていく女
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83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

4.0

年齢を重ねていくと、同世代だからこその共感や安心感というのは確実にあって、だから高齢者が共に暮らす老人ホームも、昔感じていた「世話が面倒だからホームにとりあえず任せる」印象は薄くなり、同じ年ごろならで>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.3

団地に住まう4人の子どもたちが交わす友情と裏切り、策略を描いたサイキックスリラー。鬱蒼とした緑をまわりに取り囲むコンクリート建ての巨大な団地の中で、彼らは大人たちに一切関知されることなく、悩んで決断し>>続きを読む

ゼイ・クローン・タイローン/俺たちクローン(2023年製作の映画)

3.9

麻薬の売人、ポン引き、売春婦というメインに据えるにはなかなかアクの強い三人が巻き込まれる、邪悪な巨大な陰謀をめぐるSFコメディ。

ぽんぽんと応酬される台詞回しの小気味よさと、ノリのいいテンポで進む物
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.0

強大な悪魔の悪魔祓いをメインストーリーに据えて、かつての教会の悪事を伏線に絡め、さらにふたりの神父の過去も描き出してバディ関係の成り立つさまも盛り込んだ、内容たっぷりで怖さもしっかり、かつ2時間無いボ>>続きを読む

哀しき獣(2010年製作の映画)

4.0

ひたすらに暗く救いの無い状況のままに物語が助走を始め、アクセルがかかったかと思うと手斧だ包丁だの飛び交う、アクションというよりただ激しい暴力場面の連鎖。匂いは伝わってこないのに胸が悪くなりそうなほどの>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.5

子どもだからこその純粋さと残酷さが入り乱れ、取り返しのつかない悲劇が起こる。けれど、その咎をどうやって受け入れ、乗り越えれば良いのか、子どもである彼は知りようもない。

無邪気に花畑を駆けまわり、無心
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

「スタジオジブリが贈るオリジナル冒険活劇ファンタジー」というわずかな前情報どおりの、ジブリにしか作れない要素が詰め込まれた作品でした。宮﨑駿監督の集大成というより、これまでの道のりを否が応にも思い出さ>>続きを読む