J・J・はよく頑張ったと思います。けど、振り返ればあざとい。主役の女優はすごいよかった。
干刈あがたの芥川賞候補作を森田芳光が脚本化して、森田がライヴァル視する根岸吉太郎が監督した。なぜライヴァル視するかといえば、同時代の作家ということもあるが、たぶん根岸がハンサムでモテたから。さておき離>>続きを読む
あれから30年!未だ80年代を引き摺っているとんねるずはだから大好きなんだが、この映画の80S感覚たるや半端なく、誰にでもオススメ出来ない。森田が目指したのは80年代の『社長』シリーズ。フジテレビから>>続きを読む
Blu-rayが出たけど、もちろん字幕はVHS版のままじゃないよね?酷いんだ、あれは。ファラ・フォーセットの初主演映画で、デパートで彼女を見初めたジェフ・ブリッジスが近付くとフォーセットは夫に不満で・>>続きを読む
ローレンス・サンダース『魔性の殺人』の映像化で、シナトラが10年ぶりに出た映画(でも未公開)。一応ニューヨーク刑事ものだけど、当時のほかの同ジャンル映画と比べるととにかく地味で、ひたすら歩いて凶器探し>>続きを読む
コーネル・ウールリッチの短編「睡眠口座」に基づく久世光彦の映画デビュー作だが、まあTV。とくに、岸本加世子のあまりにTV的な演技は、だから映画にはそぐわないという次元を超えた異様な存在感を放って唖然と>>続きを読む
覆面を被ったジョー・スピネルが登場する『ダーティ・トラップ』(82)と間違って観たのは、これのヴィデオ題が『ダーティ・コップ』だから。しかしそのB級極まりない邦題から思い描くものより、大抵の人は嬉しい>>続きを読む
『インフェルノ』(80)撮影時に交わされた約束は果たされず、ダリオ・アルジェントは製作にタッチしなかったし、ダリア・ニコロディも出演しなかった。だが、ラスティグと『セブン・アップス』(73)で知り合っ>>続きを読む
ナンシー・アレンの新聞記者が、カメラマンのデヴィッド・ノートンと組んでローレンス・ラッキンビル演じるNY市長の選挙戦に加わるが実は・・・というコメディで、ぶっちゃけちっとも面白くはないのだが、アレンと>>続きを読む
キース・エマーソンが映画音楽に手を染めたのは、他人の金で音楽の追究が出来ると考えたためだという。これはエマーソンが『インフェルノ』(80)の直後に手掛けた作品で、「アイム・ア・マン」のカヴァーがカッ>>続きを読む
甘い匂いがする・・・とアイリーン・ミラクルはわざわざ発言してこれが『ヘンゼルとグレーテル』の変奏であることを主張するが、それはショックを期待して来た観客にこれがまずファンタジー映画であることを伝えたか>>続きを読む
ヒットした『マニアック』の直後にビル・ラスティグが作ったのが、アーティステイックとさえ感じる前作が嘘のような、凡庸なヴィジランテもののこれで完璧なオッサンの酒のツマミである。街で大暴れしている暴走族に>>続きを読む
確か最初は主観映像だけで、実際に鳥獣は出ない予定だったと記憶する。『マニアック』(80)が丘版『ジョーズ』(75)なら、これは空版『ジョーズ』だったのだ。だが直前の『ウルフェン』(81)が、狼男の主観>>続きを読む
ヴァーメルダム『ボーグマン』(13)の元ネタ・・・なワキャないが、浮浪者に脅かされて悪夢見たりと共通する部分あるので連想してしまう。とはいえキング原作らしい展開で、たとえば『シークレットウインドウ』(>>続きを読む
遠山先生の論考に引き摺られてまた観てしまう。そこで書かれている通りに、マルチ画面の使い方は『絞殺魔』(68)とは根本的に違って興味深いが、というかデ・パルマはそもそも『絞殺魔』観てないとあからさまな嘘>>続きを読む
噂の映画をやっと観た。アラン・クラークは『ビリー・ザ・ハスラー』(85)しか観てなかったんだが、キャリア見たらTVの人なんだな。頷ける地味な丁寧さがある。だからムカつく展開を地味に丁寧に見せられること>>続きを読む
ブタもちゃんと出て来る(そしてオッパイ要員を食い殺す)ことかられっきとした『キャリー』(76)フォロワーだということが分かるが、異色なのが悪魔がPCに繋がることでまあドアホなんだが、捨て難い魅力を持っ>>続きを読む
ダニー・ボイルみたいだなあと思ったらスティーヴン・ダルトリーだった。このふたり、しゃらくさい構成やどんどんどうでもよくなる辺りが似ていると思うんだが、とくに賛同は得られなくてもいいです。
『暗闇にベルが鳴る』(74)のド気色悪い主観映像(キャメラは同じくレッジ・モリス)を導入したホームズもののパスティーシュで、同時代であることから割と一緒にされる切り裂きジャックものでもある。真相は割と>>続きを読む
実は『暗闇にベルが鳴る』(74)よりだいぶ好き(製作年同じになっていて、先に『暗闇』が来てるデータあるけどこちらが先なのではないか?)。ヴェトナム帰還兵+ホラーということでまあゾンビものなんだけど、そ>>続きを読む
もうすぐ待望のフラー本(遠山先生訳)が出るのでおさらい。これはフラーが37歳で撮ったデビュー作で、誰があなたを監督に?と訊かれてフラーは俺だ!と答えている。企画を探していた低予算映画の製作者ロバート・>>続きを読む
『中央評論』No.298に寄せられた遠山純生先生の論考がやっぱり素晴らしくて再見。フライシャーはマルチ映像について、たんなるギミックとして用いるのは大きな過ちだと述べているが、それを証明するように、よ>>続きを読む
ロイ・ムーアの最初の脚本(モントリオール郊外で起こった実際の連続殺人事件がベース)は猟奇的過ぎるという理由で売れず、読んだボブ・クラークが表現を穏やかにすることで撮影に漕ぎ着けるがその際、クラークはあ>>続きを読む
確かに長い。それは尺のことじゃなく、いちいちが長い。しかも、映画が要請してそうなっているのではなく、作家の美意識に因るものなので始末に悪い。オマケに話が恐ろしくつまらないので、感覚としての長さはさらに>>続きを読む
まず、『アイ・アム・レジェンド』じゃないよね?とはいえ差し替えられた3幕目を話題にするより、とっ捕まえては実験という名の殺人を繰り返し、でもなんのお咎めもナシ!という展開こそ批判すべきではないか。『ゾ>>続きを読む
ドルフがいいね・・・時々、急にセガールやヴァン・ダムが出ているような映画が観たくなってまとめて観るんだけど、中でもドルフがいいね・・・と発言していたのはジム・ジャームッシュで、よく見ればジャームッシュ>>続きを読む
濡れ場は当時的にファッショナブルな映像なので、とくにエロくはない。それよりも、セックスに対する強迫観念みたいのが半端なく、それを煽るスコアは松本清張の黒人が太鼓の音に暴れ出す短編思い出したが、内容的に>>続きを読む
カーペンターがリメイクにフェミニズムを導入したのは正解だったとオリジナルの監督ウォルフ・リラは述べているが、それよりもやっぱ“厩”だよなあ。オリジナルの製作時、処女懐胎を扱っていることからカソリック教>>続きを読む
実際のCMを使っており、ゆえに危うくなる映画のバランスが見所(話自体は他愛ない)でまあ面白かった。しかしあの頃のアディダスは最高だったな。
『モンスターズ・ユニバーシティ』(13)のような映画だった。ぶっちゃけつまらなかったが、ローズ・バーンの可愛さがえらいことになっていたのでこの点。
セックスレスが生んだ悲劇、いや喜劇。ということでブラック・コメディなのだが、ひと昔前ならトム・ハンクスが演っていたような役(とはいえハンクスはエロサイト好きの産婦人科医など演らないだろうが)をトビー・>>続きを読む
ロバート・ロドリゲス自体は嫌いじゃないけど、なんと言うか、こういうものを作ってオマージュと言う割りにはなんだかバカにしているように見えるところがなあ。あるいはそれを作家性と呼ぶのかも知れないが。ジェシ>>続きを読む
評判の悪い3幕目はそんなに嫌いじゃない。けど、透明人間になったブラッド・ピットに、もっと透明ぶりをアピールして欲しかったかな。しかしこのブラピはつまんない主人公だなあ。盗んだヴァンを盗まれる件には唖然>>続きを読む
『パークランド』(13)ではJFK暗殺で途方に暮れる人びとが描かれたが、これは原題『55年9月30日』ということでジェームズ・ディーンの死で途方に暮れる若者が主人公の傑作青春映画。そう断言出来るのは、>>続きを読む
これ観たかな?と思って観たら主役がスティーヴン・ドーフなことは多い。だからなんだということもないが、これは妙に複雑な語りでもしかしたら忘れないかも。日記を使ったトリックは昔からなぜか好きなんだが、この>>続きを読む
JFK暗殺で揺れる人びと描いて、まあそうだったんだろうな、としか思わないが、ジャクリーン(演じる女優は本物より可愛い)どうする?とかエアフォースワンに棺桶担ぎ込む件はさすがに興味深かった。それだけ。