Sachiさんの映画レビュー・感想・評価

Sachi

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シッコ(2007年製作の映画)

4.4

マイケル・ムーアがメガホンを取りカメラを向けた先は、アメリカの医療保険制度だった。国民皆保険制度がないアメリカでは、多くの国民が民間の保険に自ら加入しなくてはならない。しかし、そんな保険が、一つの商品>>続きを読む

AI崩壊(2020年製作の映画)

3.1

AIがおかしくなったというよりは、使い方を誤ったという話だろう。

ケス(1969年製作の映画)

5.0

ケンローチ、ここにありと言わしめた傑作。

炭鉱の町ヨークシャーの少年ビリーは、隼の雛と出会い、ケスと名づける。
街は汚い言葉遣いの大人で溢れる。その背中を見て育つ子どももまた、粗野で、労働者階級だと
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

4.3

今の日本はこういう家族を救い出せるのか。やるせなさで一杯になる作品であるが、他人事で済ますことはできないと確信している。家族の問題で済ますことができるのだろうか。

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

彼女たちの間に燃え上がった炎は、いかにして消せようか。

当時の社会規範・時代に抗おうと踠く姿が美しく切ない。

ヴィヴァルディ協奏曲第2番ト短調RV315「夏」は、私の胸を掴んで離さない。

この作
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ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

3.9

のちにストックホルム症候群と呼ばれる心理障害の元となった事件。
医学的には、生存戦略として犯人(敵)と親密になるという分析結果が出ているが、本作ではそういう描かれ方はされていない。社会が感じとるであろ
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

5.0

感情の処理が追いつかず興奮が冷め切らない。複雑な感情を留めどなく溢れさせるような作品だった。ヤクザという「無法者」の日常は私たちのそれとはかけ離れている筈だ。そういう認識は、「ヤクザ」への接近が映画や>>続きを読む

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.2

当時の映像をカラーリングし、BGMと退役軍人のインタビューを添えて蘇ったピータージャクソン監督の作品。死臭漂う荒野、死体と鼠の山、談笑や食事を楽しむ戦場の日常、臨場感溢れるシーンは圧巻。生きている心地>>続きを読む

ナイチンゲール(2019年製作の映画)

4.6

流民とアボリジニのリベンジ物語。舞台は18世紀イギリス帝国時代のオーストラリア。

描かれる残虐性は人間性を疑い、支配者と虐げられる者の景色の明暗は虚しくも見事。それでも2人は前に進む。

2人が紡ぐ
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.5

コメディで、ヒューマンドラマで、戦争映画という作品。
事実を明確には描かない。映像が移り変わる中で、ジョジョの成長や出来事が描かれる。
真実は目に見えない。これ以外に真実はあるだろうかと考えさせられた
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

5.0

豊かな人々の便利な生活を支える豊かでない人の物語。家族の生活を豊かにするために働いているのに、どんどん心をすり減らしていく。社会の縁に追いやられた人々は限界であり家族という基盤が崩壊しつつあることを警>>続きを読む

テッド・バンディ 全米史上最高の殺人者(2002年製作の映画)

4.0

彼の「悪」が描かれないことで、この人は嵌められてしまったのではないかと錯覚する。私たちが本性を見せてくれていると思う人が、実は別の本性を持っていたらとしたら私たちはどうやって他人を信じればよいのだろう>>続きを読む

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