綾野剛のくたびれ感にグッときたほか、チャンス大城の演技の自然さにも惹かれた。
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クリストファー・ノーランの長編12作目。率直な感想として、ノーランが人間という存在の抱えた矛盾や複雑さの描写に挑み、またそれに耐えうる形で一つの作品を完結させていたということにある種の感慨を感じた。>>続きを読む
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周りの方の評価が賛否分かれる感じで身構えながら観た。「真相は誰にも分からない」ということが非常に分かりやすい形で提示されている映画で、その点については一周回ってめちゃくちゃ単純なところに投げてきた拍子>>続きを読む
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賞レースを席巻中の話題作。オスカーの主演女優賞はリリー・グラッドストーンとエマストーンのどちらが獲るんだろう。寡黙な演技の前者と身振り含め多弁な演技の後者のどちらを賞に相応しいとみるかはもはや好みの問>>続きを読む
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https://note.com/dedaumier_smith/n/nf01fc40d2527
エリセは本作品のテーマを「アイデンティティと記憶」と表現しつつ、自身のフィルモグラフィや映画史に対す>>続きを読む
都市生活で擦り切れそうな神経症者としてのバーンの詩と痙攣するようなダンス。身悶えするようなカッティングと反復するグルーヴ。これをIMAXで、座席でじっとしながら観てるのはマジで無理だった。途中で「みん>>続きを読む
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終電車の中で眠ってしまった女性(ハディージャ)が徒歩で自宅に帰る一夜を描いたベルギー映画。この映画を観ていて、自分自身が終電を寝過ごして終点まで行ってしまった過去と、寒さを感じながらもう二度と通らない>>続きを読む
久しぶりに観た。バッファロー・ビルの家の呼び鈴、音がデカすぎてめちゃくちゃ笑ってしまった。アメリカのベルってあんな鳴るの?
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高校生ぶりくらいに観た。作品全体から漂う思春期殺しみたいなカッコよさ、久しぶりに味わって震えた。HELP MEが"助けてくれ"じゃなくて"手伝ってくれ"なのもシャレが効いてて良いなぁと思った。
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共通テストの国語に、演出家の太田省吾が書いた文章が出題されていた。その文章を読んで、キアロスタミが撮ったこの映画のことが、より深く理解できたような気がした。以下、太田省吾「自然と工作ーー実在的断章」>>続きを読む
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12月中旬ごろ、コロナにかかって自宅療養している最中の深夜に観たので、映画が無事に(?)朝を迎えてくれて本当に良かったなぁ〜と思った記憶。
1993年公開。やっぱり世紀末ってこういう閉塞感みたいなも>>続きを読む
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ラストの役所広司の長回し、なんかもうアレ観れただけで良かった。すんでのところで踏みとどまるギリギリのバランス、ともすれば狂気スレスレの喜びと悲しみのあわいを表現してたと思うし、迫力を感じた。
どんな>>続きを読む
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娘が生まれて子を育てる立場になったにも関わらず、自分自身が全く未熟で、そんな自分であることの罪悪感に堪えられぬ人間の悲しみを全く他人事と思えず、ここ最近観た映画で1番悲しい気持ちになった。
この映画>>続きを読む
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序盤は映画館の暖かさにやられて半睡状態みたいになってしまったが、牛の搾乳が始まったあたりから静かな画面に緊張感が蔓延しはじめて、夢中になって観ることができた。
お金が入った袋が宙吊りになっているハラ>>続きを読む
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特別に大きな事件があるわけでもなく、世の中の流れをそのままそっと掬ったような映画であるが、だからこそとてもドラマチックで感動的な作品になっていて、心に響くものがあった。というか、落ち込む主人公のそばに>>続きを読む
戦国時代バラエティという趣の作品で、期待していた殺伐さや緊張感みたいなものは全くなかったが、途中からノリが掴めてすごいダラダラ観れた。演者もなんかテキトーにやってる感じがあってそれが面白かった。北野武>>続きを読む
思春期に観ていたら映画館の座席で爆発して死んでいたと思う。俺はすでにイーニドにもシーモアにもなれないので爆散することは避けられたが、すごい色んな気持ちを思い出して胸がチクチクしました。
イケてなさす>>続きを読む
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3時間半の映画だが編集の巧みさや主演3人の演技に引き込まれ、ほとんど長さを感じなかった。テーマの重さに対して作品の構造が分かりやすく、編集や音楽、挿入される写真等で映像にメリハリがあり、リズムの良い映>>続きを読む
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罪を罪として背負い続けることと、人間として生きることの狭間を問い続けるような映画で、地味なんだけど響くものがあった。
ブラック・ジャックという賭けの特性は主人公曰く"過去が未来の期待値に影響を及ぼす>>続きを読む
Smithsをウケ狙いで使ってる時点で、この映画すごい好きなんだよな。やはりこのバンドは、どう足掻いてもSmiths聴いてる俺、みたいな自意識から逃れられず、そこがめちゃ好きなんだよと再確認させられた>>続きを読む
久しぶりに再鑑賞したのだが、大学生の頃見た時の感動に、親になったという実感が合わさって、めちゃくちゃヤバかった。
イーサン・ホークが明らかにダメ親父で、でもダメ親父だからこそ教えられることや伝えられ>>続きを読む
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70分少しの尺で、娘と母の関係性の変化を描いた良作だった。
人物の配置(とそれに伴う目線の移動)や、衣装の色彩の振り分け(とその変化)といった細かい描写によって、作品が豊かな意味を帯びている様子に感>>続きを読む