ヒナ子さんの映画レビュー・感想・評価

ヒナ子

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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.6

未だクーリンチェが観れないわたしがこれならばぜひ劇場でと見に行った。結婚して子供ができて、何年ぶりかに行った映画館で観た作品がこれだったも不思議な巡り合わせだなと。青さという言葉が私はあまりにも好きす>>続きを読む

花椒の味(2019年製作の映画)

3.7

評論家みたいな感想を言うとするなら、私はこの映画を酷評するだろう。

けれど何故か、120分間、私は涙が止まらなかった。

ラヴソング(1996年製作の映画)

3.8

また良作に出会ってしまった。ベタなメロドラマと言って仕舞えばそれまでなんだが、慌ただしく移り変わる香港の姿、出会いの場であるマクドナルド、青春時代を共にしたテレサテンの名曲、彼女が一途に愛したであろう>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.7

予想以上に傑作だった、片手間で観てしまった自分を恥じる。
フェミニズム、人生のほとんどを21世紀と生きてきた私からすると正直縁遠い言葉。きっとこうやって20世紀を生き抜いてきた先人たちのお陰だからだろ
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正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)

3.4

初ホンサンス作品。男女の出会いというものは悪い印象から入る方が長い目で見たら上手くいくものなんだろうなあという教訓を貰った。冬の空気感が良い。

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.4

ひと夏の恋を、人はひと夏で終わらせようとする本能を持っている、と誰かの話で聞いたことがある。深い話は知らないが、それは何故なのだろう。アレクスが彼に抱いていたものは、初めての愛情と、未熟さ故の嫉妬と憎>>続きを読む

美しき結婚(1981年製作の映画)

3.5

イタイ女代表、サビーヌ。キスもしたことない相手と結婚するだなんてホラを吹き、上手くいかなければ誰かのせいにして膨れる。ロメールお得意の恋に奔放な可愛い女かと思っていたら、しっかり拗らせた嫌な女でした。>>続きを読む

コントロール(2007年製作の映画)

3.7

ジョイディビジョン、学生の時よく聴いていて懐かしくなって鑑賞、イアンが生き写しみたいに似てて震えた。渦巻く愛がプライドを侵す、バンドの人気とは反してプレッシャーによって疑心暗鬼になる、23歳にして多く>>続きを読む

パラノイドパーク(2007年製作の映画)

3.6

エレファントを観たときと同じ不穏感。ぐるぐるまわるようなスケーターの映像と、事件の前後、多くを踏み込まず断片的で、時系列も乱れている。平穏を装う彼と、父の優しさが辛かった。ガスヴァンには本当にこういう>>続きを読む

私のように美しい娘(1972年製作の映画)

3.4

抜け出すときにハイヒールだけを持って出るのは彼女の女としての執念。男ひっかけまくって楽しそうでなにより、イライラするけど、潔い悪女は見てて気持ちが良いのはなんででしょう。ハイスピード再生で動きがコミカ>>続きを読む

ウィズネイルと僕(1988年製作の映画)

3.5

大した話じゃないのに、なんか良い。どうしようもない2人のちっちゃな行動、ちっちゃな人生の1コマ、片目の車を走らせて、何かを変えるんじゃなくて自分たちの時代に戻る旅。それでもなんだかやっぱり腑に落ちなく>>続きを読む

トータル・バラライカ・ショー(1994年製作の映画)

3.3

異色のフェスのような。軍人さん歌上手、彼らの歌に合わせて踊るカウボーイズ。連なって寝転んで、とんがった頭と靴をぴょこぴょこさせてたの、可愛い。音楽は無国籍だと思わせてくれるライブ映像。とりあえず元ネタ>>続きを読む

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

3.8

貧乏3人組、お金はないけど愛はある。根拠はないけど、お前は窓の外を眺めているだけでいいだなんて、俺について来いなんてフリをして。守りたいのに不器用で、それでも花は知らずに枯れてしまうから。貧しさは愛で>>続きを読む

ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)

3.4

子供の頃に母親から哀しい話だから観るのやめなさい、と言われて、今になるまで観てこなかった。喧嘩を繰り返し、奪われ奪い合う命、悲劇のミュージカル。いつ争いをやめるの?と切実な大人の声と、マリアの涙、若気>>続きを読む

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

3.9

紛れもない、ひと夏の恋。日焼けた肌に、高鳴る胸に任せてバカンスを求める気持ち、けれど彼らは愛について語り合う、本当の愛は今まで知らないわ、なんて。自分の愛は分からないのに、人の愛は目につくものね。ポー>>続きを読む

フラワーズ・オブ・シャンハイ(1998年製作の映画)

3.7

遊郭の閉ざされた空気、外の世界は全く映されず、部屋の中の様子だけがワンシーンワンカットで淡々と繋がれてゆく。お金で愛を買う世界に、お金のない愛を求めるのは互いが傷付くだけなのだ、踏み込み踏み込まれ、け>>続きを読む

マラノーチェ(1985年製作の映画)

3.6

ガスヴァンサントの長編デビュー作、やっと観た。コントラストの強いモノクロの画面に映る3人の関係図、荒削りな映像すらも愛おしくなるような作品だった。
自由で子供な彼ら、どこか寂しそうで、落ち着く場所を求
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ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010年製作の映画)

3.8

素敵なドキュメンタリー、格好良すぎるストリート写真家おじいちゃん。若い編集者と友達みたいに言い合う姿、ブルーの上着を羽織って自転車に乗る姿、満足そうに道端でスナップを撮る姿、どれも生き生きとしていて、>>続きを読む

セント・エルモス・ファイアー(1985年製作の映画)

3.4

思ってたより良かったな〜彼ら7人がひとつ大人になった瞬間、最後のシーンで、みんなで馬鹿やってきた溜まり場のバーをかえようって言うの良い(タイトルのバーね)。恋愛イザコザ持ち込んで駄目になってゆく男女グ>>続きを読む

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

3.5

捻くれたアディだけど、仏頂面から段々子供らしく可愛くなっていったのがとても良かった、これ実際の親子がやってるってのが面白い。
タイトルが良いね、紙の月、日本映画でもこのタイトルあったな、正に紙の月な話
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欲望の翼(1990年製作の映画)

3.7

姉の職場の方がDVDを譲ってくれてようやく観れた。
レスリーの哀しい愛し方、自分にないものを持ってる人間を好きになってしまうのは人間の本能なのだろうか、刹那を生きる男には、永遠の愛を求める女が群がる。
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

3.8

良!恋愛下手なひとたちばっかり、間が悪いし自分のこと理解してないし、何やってんだよ〜と思うけどロメール流石の会話劇で取り憑かれたように見ちゃう。「ひとりになりたいから帰って」って言っておきながら、フラ>>続きを読む

天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

3.3

世界で活躍する彼らに「Why are you creative?」と訊くのは愚問だな、と思ったけれど、沢山の人の答えを聞いていると、創造性というものは、生きることと同意義な気がした。生まれながらにして>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.6

まず最初に、作品の存在を知って観ようと思ってから5年以上経っていながら、iPadで寝転びながらあっさり観た自分…てなりましたが、これは10代の間に観ておくべきだったなと後悔した。今の自分にはこの映像を>>続きを読む

(ハル)(1996年製作の映画)

3.9

良い!日本版ユーガットメールを想像していたけど、しっとりとした恋愛模様でこちらの方が断然好き。フロッピーディスク、英字新聞、コンドームじゃなくてスキン、分厚いカラオケの本、電源入れたらすごい音するブラ>>続きを読む

プリティ・ベビー(1978年製作の映画)

3.5

ヴァイオレットは最初ただの子供だったけれど、段々色気を帯びてきて、歳に似合わない妙な美しさを放ってゆく、その過程に少なからず狂気を感じた。ラストシーンで、それまで着ていた露出の多い白いワンピースを脱い>>続きを読む

ヘヴン(2002年製作の映画)

3.9

キエシロフスキーの遺稿。ダンテの神曲にのせられて作られた天国篇。もうめちゃめちゃに好き。冷静になって顧みれば、現実にしては辻褄合わない部分もあるけれど、それを忘れさせる程、濃密な2人の強かな愛、天国へ>>続きを読む

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