hynonさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

音楽が美しいように、静寂もまた美しい。

ある意味、聞こえる自分とは違う祝福を受けている彼らが、眩しかった。

その静謐な世界では、人はありのままで完全であり、自らに誇りを持ち、互いに助け合っていた。
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

外国語をいくら勉強しても、
伝えたいことがなければ話せない。
この歌が、つたなくても心に届くのは、
聞こえなくても聞こえるのは、
伝えたい想いがあるから。
歌いたい気持ちがあふれるから。

それぞれの
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アネット(2021年製作の映画)

2.0

これがあのカラックスなのか…

栄光とは、かくも儚く、脆く、残酷なもの。

これは盛時の輝きを失い、かつての栄光を渇望しながら暗中を彷徨う、カラックス自身の物語?

必要性がまったくわからないミュージ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

プロテスタント系とカトリック系の争い、いわゆる北アイルランド紛争。

同じキリスト教でありながら、プロテスタントとカトリックでは細かい点でかなりの違いがある。

違う→理解できない、自分たちの方が正し
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.8

「シェイプ・オブ・ウォーター」に似た、獣人と人間の交流を描いた物語…
と思わせる予告編は、ミスリード。

欲望、野心、慢心、怒り、憎しみ、嘘、憐み…
ようこそ、悪夢の見世物小屋へ。
この世で最も不可思
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ブリット=マリーの幸せなひとりだち(2019年製作の映画)

3.7

オープニングとエンディングの映像が可愛い。

タイトルどおり、専業主婦ブリット=マリーが家を出て、人生の再スタートをきる…という話。
なかなか深刻な設定ながら、重くならず、ほのぼの。

昔ならばこうい
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.8

え〜っ!
異食症の話かと思ったら…
もっと別のメッセージがあって驚いた。

産むだけ産んで子供を愛さない、愛せない親。
教義や規則の杓子定規な適用。
女性の権利。
伝えたかったのはむしろそういう問題だ
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小さな悪の華(1970年製作の映画)

3.8

過激で反宗教的な内容ゆえに、世界各国で上映禁止となった問題作。

悪魔を崇拝し、悪行の限りを尽くす少女ふたり。
宗教にも、親にも、法にもモラルにも、何者にも縛られない自由なふたり。

目には見えない「
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イヴの総て(1950年製作の映画)

3.8

女優を夢見る若い女性が手段を選ばずスターへとのし上がっていく姿を描く、ショービズ・サスペンスの金字塔的な作品。

映画や漫画でよくあるストーリーだけど、こういうのはもう見飽きた、なんて言っちゃいけない
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.6

「退屈な毎日が急に輝きだした
あなたが現れたあの日から」
そんな歌詞を思い出した。

平凡な繰り返しの毎日が、誰かとの出会いで特別な毎日になり、かけがえのない一生になる。

『隔たる世界の2人』が「歴
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拷問男(2012年製作の映画)

1.0

見るに耐えない…
メッセージは伝わってくるが、他に伝え方がなかったのか…

モラルの脆さ、私刑の是非など、さまざまな問題を考えさせる社会派映画なのか、それとも観客の加虐心を満たすためエグい拷問を見せた
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

4.2

よくあるストーリー。
なのに、がっしり心を掴まれてしまう。

英国の実在のレスラー一家をモデルにした映画。
一家を描いたドキュメンタリーに感動した「ロック様」ことドウェイン・ジョンソンが、イギリスの制
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.7

韓国ホラー「哭声/コクソン」を思い出す。
いい人か、悪い人か。
嘘か、本当か。
その答えは、人によって違う。
誰を信じるのか。
そしてそれはなぜか。
西部開拓時代を舞台にしながら、現代にも通じる渋い心
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.8

前半ちょっとうとうとするも、後半で飛び起きた!笑

前半ホラー、後半アクション・コメディ?
どんな身体能力よ。
ちょっとヴェノムと金属バットが入ってた、、

B級感も相まって、途中からまったくこわくな
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影なき淫獣(1973年製作の映画)

3.7

連続殺人犯が美女を襲う、エロティックな猟奇サスペンスホラー、いわゆるジャーロ映画です。

1973年の映画ということで、今となっては定番中の定番のストーリーが展開されていきます。

「元祖スラッシャー
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サスペリア(1977年製作の映画)

3.8

「ラスト・ナイト・イン・ソーホー」を観たら、久しぶりに「サスペリア」が観たくなったので再鑑賞。

評価が難しい作品です。
いま観ると、どうしても特殊メイクや撮影技術の古さを感じるため、そういう点では怖
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.5

いやー、まさかこんなことが!!!
想像もしなかった奇跡の展開。

ネタバレ踏む前に一刻も早く観たほうがいい。
過去作での予習は必須。

ノー・ウェイ・ホームの意味とは…。
「全ての運命が集結する」

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.2

音楽は心を動かす。
もっとシンプルな音もまた然り。

なかなか見る機会のない制作の裏側。
音声に関わる人たちの地道な努力と熱意。

仕事というものについて改めて考えさせられる、素晴らしいドキュメンタリ
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キラー・メイズ(2017年製作の映画)

3.3

迷路(メイズ)というだけあって、なかなかの迷作。

ダンボールで造られた迷路と、アート作品の数々。
独創的なアイデア。
あふれる遊び心。

ビジュアル的にはおもしろいんだけど、、
内容が…展開が…
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.8

過去にとらわれることなく、未来に逃避することなく、本当にいまを生きることは難しい。

ちょっと複雑な時空の話。を分かりやすく、コミカルに。
70分できれいにまとまった、ほのぼのSFコメディ。
後半の3
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

あ〜、もっとわけわかんない映画にして欲しかった…

ポスターの雰囲気から、もっとシュールで、混沌として、斬新な映画を期待してた。
「ネオン・デーモン 」とか「マルホランド・ドライブ」みたいな。

残念
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まさかのどんでん返し?!
この展開を知らずに観れてよかったと思う。

お隣さんに振り回されるブラック・コメディかな、と思ってたけど、なるほど、そう来ましたか!

冒頭、お隣さんを悪者として描くことで、
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殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

3.9

「死にたい」
「殺すぞ」
「リスカ」
物騒な言葉が飛び交うのに、なぜかいい感じのふたり。
不思議なほのぼのラブコメディ。

好きな人といっしょに
他愛もない話をしながら
おいしいものを食べる。
幸せっ
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.0

飲むべきか、飲まざるべきか…。

それよりも、大事なのは、人と向き合うこと。
ともに楽しい時間を過ごすこと。

酒だけを楽しみに生きるよりも、
健康と長生きをひたすら追い求めるよりも、
健康な身体を使
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.9

ある事件をめぐって関係者3人の見解が食い違う。
はたして真相は…?

あぁ、あの人もこの人も。
当事者も、傍観者も。
「みんな愚かね」、という一言に集約される。

こういうとき、男は頭に血がのぼり、プ
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.5

田中圭演じる父親と、永野芽郁演じる娘のシーンがとてもよくて、涙腺が緩むこともしばしば。

その一方で…
最後まで観ても相殺されない母親(と父親)の身勝手さ、告白シーンのセリフの違和感、「バトン」という
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死霊館 悪魔のせいなら、無罪。(2021年製作の映画)

3.7

人を殺したのは悪魔に操られたから。
無罪となるには、悪魔の存在を証明しなければならない。

えぇ、法廷ホラー??
珍しいコンセプトに惹かれて、シリーズ初鑑賞。

B級感やツッコミどころなしの、本気でこ
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.7

人を好きになるのに理屈はないし、
好きな人に好かれようとしても、
マニュアルは通用しない。
計画や小細工で人の心を操ろうとしても…
無理じゃないかな。

自分らしく、がいちばん。
自分は相当変わってる
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

4.0

通常版を鑑賞済み。
なのでもう全然こわくない。
細かい部分に感心しながら鑑賞。
今回は「血の鷲」もじっくり観察。
なるほど、まだ生きてるのね…この処刑法考えた人すげぇな…
通常版の補足的なシーンがいく
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レミニセンス(2021年製作の映画)

3.4

「インセプション」
を期待するとがっかり。
最後まで既視感ありあり。
映像も特に…

「SFサスペンス超大作」
どこが?
まったりしたラブストーリー、
でした。

ミュータント・タートルズ(2014年製作の映画)

3.8

突然変異体で、カメで、ティーンエイジャーで、ニンジャ?!

このアホみたいな設定を、一流の職人集団が全力で実写化。

お子さま向けのマンガ?
いやいや。
映像、造形、ファイトシーン、カーアクション…
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.6

ある意味、「灯台下暗し」。

光を届け、夜の海を照らす灯台の内部では、人間の闇が織りなす戦慄のドラマが繰り広げられていた…。
A24製作のスリラー。

悪臭が漂ってくるようだった…笑
不穏で不快。
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ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.8

待ってました!
人気シリーズ最新作。

うっかりスピンオフの「スーパーコンボ」から見始めてしまいましたが…
その後、シリーズ全作視聴済み。

1作目、2作目が意外と地味なことに驚き、3作目の「TOKY
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ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)

3.5

「パイレーツ・オブ・カリビアン」と「インディ・ジョーンズ」と「アナコンダ」を混ぜた感じの、昔なつかしいアドベンチャー映画。

内容は、本当によくあるタイプの冒険もので、パターンどおり、お約束どおりの展
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.9

国、人種、思想…
そんなもの置いといて、みんなで踊ろうよ、、
というバカみたいな感想しか出てこない。

どうして人間は、世の中は、そんなふうにシンプルにいかないのだろう。
バカでも頭がお花畑でも、殺し
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.7

英語って本当に、音楽に乗る言語だなと思う。
滑らかで流れるような発音が可能だからなのか、強弱がはっきりして言語自体に抑揚とリズムがあるからなのか、音楽に無理なく馴染む。
韻を踏んでもめちゃくちゃかっこ
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