hynonさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ファーザー(2020年製作の映画)

4.3

何が真実?
どれが現在?
自分は今どこにいる?
見ているこちらも、何が何だかわからなくなってくる。

重い題材を、巧妙なサスペンススリラーのように仕立て、観る者を引き込む。

アンソニー・ホプキンス、
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アンドリューNDR114(1999年製作の映画)

4.0

個性?
自我?
感情?
老いること?
人間を人間たらしめるものとは、何でしょうか。

ではもしロボットに個性があったら?
もしロボットが人を好きになったら?
もしロボットが、人間になりたいと望んだら?
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.6

大迫力の映像!!!
すごい!!映像のクオリティとストーリーのクオリティの差がありすぎる!!
もうちょっと大人向けかと思ったけど…。
映像しか見どころがない。アトラクションと割り切って楽しむにはよい映画
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.7

天国と地獄の長い箸の話、に似てる。

天国でも地獄でも同じように、大きなテーブルにご馳走がたくさん並べられるという。

ただ、1メートル以上ある長い箸を使って食べなければならない、という決まりがある。
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Arc アーク(2021年製作の映画)

3.5

永遠の命か、限りある生か。
そんなテーマは70〜90年代の近未来SFで描き尽くされたと思っていた。

医療技術の進歩により、昔よりも不老不死の実現が現実味を帯びてきたいま、あらためてこのテーマに挑んだ
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HOKUSAI(2020年製作の映画)

3.7

芸術家の生涯を描いた映画は、つい見たくなってしまう。
その人をよく知らなくても、特にファンでなくても。

あの作品の背景にそんなエピソードがあったんだ、こういう人物だったんだ、と知るのが好きなのだ。
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.4

アカデミー賞最優秀短編実写映画賞受賞の話題作。

「タイムループ」という非現実な設定を借りて今ある「現実」を描いた、メッセージ性の強い社会派映画。
まずそこがすごいと思った。

「タイムループ」という
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.4

あんまり好きじゃなかった、、

実際にデリヘルで働いたことがないので、これが本当にリアルなのかどうかはわからないけど…

風俗業界を描いた映画や本、風俗業界の方のインタビューや手記など、風俗業界の内情
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

4.0

アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞。

タコの神秘に魅せられ、約一年間、毎日海に潜り続けた映像作家の記録。

生物の生態を追う単なるネイチャードキュメンタリーとは異なり、非常にエモーショナルなのが
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ターコイズの空の下で(2019年製作の映画)

3.7

もうひとつのノマドランド。
というかむしろこっちが本物。

主人公といっしょにモンゴルを旅して、大自然に触れ、ノマドと交流し、カルチャーショックを味わう。

ノマドの人たちは、なぜこんな生活を続けるん
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.8

あ〜楽しい!!
女子高生と殺人鬼が入れ替わる、って聞いただけで面白い。

昨年からずっと楽しみにしてた映画。
コロナの影響で公開延期になっている間に某TVドラマに先を越されてしまったけど…ようやく公開
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羊飼いと風船(2019年製作の映画)

3.8

「風船」って、風船じゃなかったんですね。

あぁこれはきついな。
産むのは女性なのに。
育てるのも女性なのに。
「産め」とか「産むな」とか。
性について、出産について、女性の主体性はないのか…
女性も
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

重さと難解さに面食らった…
G・グリーンやF・モーリヤックのカトリック小説並みに難しいと思う。

話はただ淡々と進んでいく。もう少しユーモアとかあればよかった…
だけど、観終わったあともずっと、考えて
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ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

4.1

いったいどうすればいいんでしょうね。

みだりに戦地に近づくべきではない、と思う。
でも彼らは、誰かが現状を世界に伝えなければならない、と言う。
人質の命を救うには、金を払うしかない。
でも過激派の要
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

よくわからなかった…
何がテーマで何がメッセージだったのか、観終わってずっと考えていますがまだわかりません。

「なぜ、彼女は父を殺さなければならなかったのか?」というキャッチコピーの答えが何なのかも
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.8

ネタバレ厳禁ミステリなので、とりあえず「おもしろかった!」とだけ。
ただ、構成や見せ方がわかりにくいなと感じた。そのため種明かしのときの「あっ、そういうことか!」というカタルシスと爽快感が少なく、そこ
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ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

3.3

褪せた色合いが美しい。

さまざまなエピソード、いや、エピソードと呼ぶにはあまりにも断片的な、数々の場面。
絵画のような。写真のような。詩のような。

だったら絵や、写真や、詩でいいんじゃ…

絵なら
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.3

ステレオタイプを打ち壊す、等身大の人間としてのヤクザ。

ヤクザ映画が苦手な人にも見てほしい。
むしろ家族の映画だから。

人間って、どう転んでもコミュニティに属したがる生き物なんだなぁ。
ルールに縛
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.0

「天使」の概念を変えた映画。
高校生のとき初めて観て、衝撃を受けた。
モノクロの映像がカラーになるとき、心が震えた。

この映画のブルーノ・ガンツが大好きです。
哀しくて優しい眼が、微笑みが、たたずま
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スカイスクレイパー(2018年製作の映画)

3.7

世界一の超高層ビルでテロ火災が!
主演がロック様だからでしょうか…「ロック様がなんとかしてくれる」という安心感がありすぎて、スリルはいまひとつ。超人すぎて笑ってしまうところも。

何か突出したものやオ
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.8

楽しいのに悲しくて、苦しいのにホッとして。よくわからない涙が流れた。
自分の経験と重なる人には刺さると思う。

会いたい人に、会えるうちに会いたい。
でもコロナ禍でそれもままならない今日この頃。遠くに
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.6

全力疾走するゾンビ。将棋倒しになるゾンビ。降ってくるゾンビ。
前作同様のスピード感と迫力!!

「社会派ヒューマンドラマ with ゾンビ」「そして父になる with ゾンビ」だった前作に比べて、リア
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シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!(2018年製作の映画)

4.5

天才は必要に迫られて生まれた?!

「シラノ・ド・ベルジュラック」。
恋文の代筆から始まる悲しくも美しい三角関係と、豪快で心優しく騎士道精神あふれる剣豪詩人シラノを描いた恋愛非喜劇。

世界中でいまな
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異端の鳥(2019年製作の映画)

3.6

粛々と、延々と繰り広げられる生き地獄。

語らぬ少年の目を通して映し出される、人々の醜悪さ。残酷さ。

この平坦さと単調さは意図的なものなのか?
これいつまで続くんだ、もうやめてくれ、と目を背けたくな
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ザ・コール(2020年製作の映画)

3.5

思ったよりホラー寄り。
Jホラーみたいなジメッとした陰湿さや演出が好みじゃなかった、、
後味…

「嵐の中で」「バタフライ・エフェクト」「シャッフル」など、大好きな時空もの X 大好きなスリラーは当然
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.9

映画にとって音楽がどれほど重要か…
映画音楽と制作者の偉大さがわかるドキュメンタリー。

関係者の方々の職人魂と、情熱と、才能と、映画への愛情と。

映画好きならきっと誰もが楽しめるはず。

名作のワ
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滑走路(2020年製作の映画)

3.9

32歳の若さで命を絶った歌人、萩原慎一郎の「歌集 滑走路」をもとに作られたフィクション。

映画の中の何気ない演出や場面(看護師の腕にメモ書きがある演出など)も、歌集の中の歌から再現されたものだとい
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ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-(2020年製作の映画)

3.5

わざとそういうふうにしてあるのか、テレビドラマっぽい。

オープニング、音楽の入れ方、わかりやすい感情表現、芝居がかった台詞回し…

血の気の多い犬養(綾野剛)とクールビューティな高千穂(北川景子)
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.9

行き止まりのmid90s。
いや、時代は現代なんだけど、偶然にも同時期に公開された「mid90s」にそっくり。

それぞれに良さがあって、絵的にはやっぱり「mid90s」がかっこいいし、「エモさ」みた
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罪の声(2020年製作の映画)

4.0

ただ表面的に事件をなぞった映画でもなく、センセーショナルなエンタメでもなく。
非常に骨太な、見応えのある映画でした。

1980年代に日本を震撼させた大手食品メーカー恐喝事件。
その真相を追う新聞記者
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シラノ・ド・ベルジュラック(1990年製作の映画)

4.0

恋文の代筆から始まる悲しくも美しい三角関係。フランス古典戯曲の映画版。

文章は、書き手の内面そのもの。
性格、価値観、思想、感性、嗜好、品性、知性、知識、ユーモアなど、その人の持つさまざまな面を表す
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トランスジェンダーとハリウッド: 過去、現在、そして(2020年製作の映画)

4.4

「ミッドナイトスワン」を観て感じた違和感や疑問の答えが、ここにありました。

「トランスに対する反応を人は映画から学ぶ」
(笑いやジョーク、嫌悪や恐怖の対象である、可哀想な憐むべき存在である、不幸な日
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ファイナル・デスティネーション(2000年製作の映画)

3.7

目に見えない「何か」が殺意を持って襲ってくる!
最近観た「透明人間」のような。

さすが人気シリーズの一作目。
運命に従って登場人物がただ次々と殺されていくだけの話…ではなく、目に見えない敵(死神?)
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星の子(2020年製作の映画)

4.1

「ちひろだけが、大好きな両親を信じた」
「この感動をあなたと」
いやそんな映画じゃなかったよ?笑
わかりやすい感動映画を期待していた人は拍子抜けしたのでは、、、

思いのほか難しい映画だった。
ストー
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

いい映画、でした。
でもごめんなさい…絶賛はできません。

一果のために男性の格好で就職するシーン。
ヘルメットに本名を書こうとして躊躇するシーン。
面接のシーン。
トランスジェンダーの方の実体験をも
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バルーン 奇蹟の脱出飛行(2018年製作の映画)

4.0

夢とロマンの冒険物語…
じゃなかった!
実話に基づくサスペンス。そう、思いのほかサスペンス。

これは気球の話というよりも、脱出=亡命の物語。そして家族の物語。
自由を求めて国境を越え、西へ。

見つ
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