泙野ミナギさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

泙野ミナギ

泙野ミナギ

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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.8

「四月は永い夢」を見て、この「わたしは光をにぎっている」を見た感想として、やっぱり中川龍太郎監督は優しい空気の映画を撮るのが上手く、台詞の使い方と描写の仕方を丁寧で効果的にできるんだなということ。>>続きを読む

ちょっと今から仕事やめてくる(2017年製作の映画)

3.6

第三者視点で見てると、こんな会社さっさと辞めてしまうのが正解だし、もっといいところ絶対あるよって言いたくなるが、当事者になると、なかなか気付けないんだろうなと。パワハラシーンとか刺さる人には刺さるんだ>>続きを読む

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.7

主人公とその母親の会話がすごく自然でリアルだし、物語を包む空気がどこまでも現実的。日本の片隅にはこんな会話があちこちで交わされているんだろう。

なりたいものにはなれず、妻子にも逃げられてしまった父親
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.9

LGBTの恋愛を描いた作品。
成田凌を女性の役者さんにしたとしても成り立つようなストーリではあるが、ここを成田凌が演じることで繊細で不安定な恋愛の空気を描いているのだろう。

成田凌の目線や表情の演技
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WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

3.8

テンポよく、そして、心がほっこりと暖かくなるコメディ映画。

染谷将太の演技はやっぱり上手くて、行き当たりばったりで生きている少年(青年?)を演じていた。

物語の最初から段々と成長していく主人公をと
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.8

過去の過ちと向き合い、不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描く。
という映画であったが、成長しているのか……?っていうのが素直な気持ち。

ただ大人になるというのは、こういうどうしようもない気持ち
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望み(2020年製作の映画)

3.7

登場人物それぞれの「望み」。
どの望みも理解できる部分があり、それぞれの人物がその望みは正しいのか葛藤しつつも抱いている感じ。
色々と考えさせられた。

俳優陣の演技はうまく引き寄せられていった。
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君が君で君だ(2018年製作の映画)

3.7

これも「愛」。
どうしようもなくまっすぐでそれが故に歪に感じるのかもしれない。

大人の青春。この言葉がぴったりあうような気がする。こういう風に夢中になれれば自分たちはいいのかもしれないが、外から見て
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.9

アニメから2年、京アニ事件もあった中、しっかりとハッピーエンドで完結させてくれたと思う。
とても綺麗で美しい物語であり、美しい絵であり、美しい作品であった。
そして、アニメ本編を見ていなかったとしても
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初恋(2020年製作の映画)

3.7

バイオレンスアクションコメディという表現が正しいのかわからないが、そんな感じの映画。
ところどころにブラックジョーク的な笑いポイントが仕掛けられていて、息抜きになる。
染谷将太の気怠げな表情、ぽかんと
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64 ロクヨン 後編(2016年製作の映画)

3.6

前半から物語が繋がり、疾走感は感じられた。やっぱり俳優陣は豪華。
前半があったから後半が活きていることは感じられた。

盛り上がるシーンもあるし、題材としても面白いと思うのだが、その一つ一つの盛り上が
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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

3.6

俳優陣は豪華。
相変わらず瑛太さんは演技が上手い。
64が物語の核ではあるものの、中心ではなく、前半部分は県警と記者クラブの対立が中心なのかなと。
全力でぶつかってお互いのことを尊重し、認め合う。これ
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.8

「あなたはこれを愛と呼べるか」ってフレーズに納得。

蒼井優さんと阿部サダヲさんの演技に最初から最後まで引き込まれた。阿部サダヲさんは絶妙に気持ち悪くて、すごい演技だった。

物語の転結の勢いは良かっ
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空気人形(2009年製作の映画)

3.7

空気人形が心を持ち、愛を知り、そして、深い悲しみを知る話。

受動的だった空気人形が純一と出会って、少しずつ空っぽな心に空気が入っていく感じはとても良かった。

登場人物は、おばあさんも、空気人形の持
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.8

見終わった後に数日は感想にすることができなかった。
演技はとても自然で、たしかにこういう世界が存在するんだろうということが伝わってきた。

タイトルの「誰も知らない」は誰も子どもたちがいて、ネグレクト
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かぞくのくに(2012年製作の映画)

3.6

かぞくのくにというタイトル。
妹から見た北朝鮮と兄から見た日本という両方のことを指しているんだと思う。

兄は何を考えただろうか。妹は何を考えただろうか。どんなに劣悪な国であってもそこで生きていく以上
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.2

「抱きしめられたい。こどもだって。おとなだって。」

すごくこの言葉には共感するし、おとなだってときには辛くて辛くて辛くて誰かに抱きしめられたいとき、慰めてほしい時がある。物語は全体的に辛さを感じる内
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淵に立つ(2016年製作の映画)

3.8

最初から最後まで不穏。なんともいえない、やるせない感情だけが後に残る。


夫の抱える秘密。妻の抱える秘密。八坂の抱える秘密。心の奥底に抱える秘密(罪)のせいでこのような状況になってしまっているのかも
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よこがお(2019年製作の映画)

3.9

筒井真理子の演技がすごい。
妄想のシーンもなかなかインパクトが大きい。そして、どこまでが妄想なのかわからなくなった。

ただの普通の善良な女性が、信じていた人に罠に嵌められてどん底に落ちて行くというど
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.4

殴る殴る殴る殴る。ひたすら殴る。

もう殴りたいから殴ってるんだろうなってそれ以外感じない。


菅田将暉は、完全に虎の威を借りる狐状態で、見ていて不愉快だった。すごい。演技がうまい。

あと、小松菜
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友罪(2017年製作の映画)

3.8

とても重いテーマ。
この映画のテーマは罪との向き合い方だと思う。
登場人物それぞれが罪や後悔や忘れたい過去など、色々なものを抱えており、罪ということを様々な角度から描いている。

答えがないテーマだか
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さよなら渓谷(2013年製作の映画)

3.8

「私たちは幸せになろうとして一緒にいるわけではない」

たしかにこの関係の先には、本当の意味では幸せはないのだろう。

レイプの加害者と被害者が一緒に暮らし、そして、身体を重ね合う。そこにある感情はど
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好きだ、(2005年製作の映画)

3.8

余韻とか余白とかそういうものが詰め込まれていることで、映画の雰囲気を感じる映画。逆にそう言ったものが苦手な人にとってはつまらなく感じるかもしれない。

高校生パートのときの、宮崎あおいと瑛太も、大人パ
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.8

色々な意味で生々しい映画。

男女二人がエロいことして、ご飯食べて、会話して、エロいことをするだけの映画。

なぜかいやらしさもあまり感じず、ただただ愛し合うってこういうことなのかなとも感じた。

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海を感じる時(2014年製作の映画)

3.6

池松壮亮も市川由衣もどちらも依存し合ってる感じがどうにもやるせなく感じる。
いろいろと感じるものはあった。


池松壮亮は最初追われていたのが、最後は追う側に回ってしまったのか。

最後に海を見て市川
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タイヨウのうた(2006年製作の映画)

3.5

YUIはかわいい。歌もいい。ストーリーも嫌いじゃない。

だけど、演技はノーコメント。

YUIはかわいかった。MV見てる感じ。もうそれだけでいいや。

さよなら歌舞伎町(2015年製作の映画)

3.9

人は誰しも訳があって、それぞれ事情を抱えて生きている。それが大なのか小なのかは別だけど、何かしらあるんだろうなと感じた映画だった。


見ていて思わず見入ってしまった群像劇だった。音楽もよかった。
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.9

グロいんだけど、怖いんだけど、何故かどんどん引き込まれていく作品だった。

これが実際の事件を元につくられたのだというから、恐ろしく感じる。

ラストにかけて、狂気が伝染して暴走していく感じにはなんと
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友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

4.0

最初から最後まで、気持ち悪くてなんていうものを見せるんだって感じの映画。その割に妙にリアルで生活感もあり、ジメジメした雰囲気感が漂っていた。

友達の父親を好きになるとかいう、フィクションの中にしか存
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さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.6

歌はすごいよい。成田凌の小松菜奈と門脇麦との間の関係もすごくいい。小松菜奈と門脇麦のなんとも言えない関係性もよい。

全体的に好きな要素は多い映画だったけど、何故かいまいち自分にはささらなかった映画。
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いちごの唄(2019年製作の映画)

3.6

全体的に明るい雰囲気で、弾けた感じの映画だった。

ササガワコウタくんのオーバーなリアクションにはちょっとついていけないところがあった。

自転車で飛ぶのは楽しそうだった。どうかあーちゃんもササガワコ
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.1

美しい田園風景。カイトが飛んでいる場面。そして、音楽、特にリリィシュシュの曲があるが、結局のところ描かれているのは逃げ場のない地獄。

現実の逃げ道がインターネット、そして音楽であることはとてもよくわ
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

4.2

街、季節、そして、ゆったりと流れていく日常の雰囲気をきれいに、丁寧に描いていて見ていて、充実した思いを感じた映画だった。

過去を向いていたけど、少しずつほんの少しずつ前へ歩き出していく感じがとてもリ
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