ファシズムと芸術は似ている。いずれも理想の中では美しく、現実の中では朽ちるしかない。
ホークスの西部劇三部作で一本を選べといわれたら?スクリーンで見た、というだけの理由でこれにしたい。
ドン・シーゲル円熟期の大傑作。ほのかなユーモアとドライなタッチのコントラストが素晴らしい。
いうまでもなく映画史上の最高傑作。これは世界そのもの。DVDではその輝きの1割も伝えられない。ぜひとも劇場で。
ビクトル・エリセは銃声でなく風音で戦争の傷跡を表現できる世界唯一の映画作家である。スクリーンでなく、少女の瞳に映画を映し出せる天才でもある。
いまだにスピルバーグの最高傑作。報いのためではない。目的のために人生はあるのだ。それが何であれ。
愛は流れる。衝突も理解も決別も愛の一面でしかない。ただ、巻き戻されることもなく流れ続ける。
ボロボロのフィルムで某映画館にて見た。たったひとつの勝利で敗北の歴史は逆転しない。それでも、勝利の夜の興奮だけは真実なのだ。