ジョンマルコビッチ総統さんの映画レビュー・感想・評価

ジョンマルコビッチ総統

ジョンマルコビッチ総統

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

ノーランには珍しい伝記。
現在のアメリカの原爆の認識(栄光と罪悪)に対する配慮の感覚を観れるという点では興味深い。

原爆と水爆と栄光をめぐるアメリカの陰謀

ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.6

美しいプリマが役に飲まれて妄想に蝕まれゆくスリラー。
前評判の通り今敏監督のパーフェクトブルーの影響を感じるものの、そのエッセンスをもとにした本作独自のテーマと展開で、プリマが追い詰められていく姿を創
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処刑人(1999年製作の映画)

3.4

ウィレムデフォーといえばプラトーンだったが、この作品でイメージが変わりそう。

デフォーの狂演するFBI捜査官ポールのイカれっぷりは、ジョーカーや往年のゲイリーオールドマンを彷彿とさせる。

さて、主
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フラガール(2006年製作の映画)

4.5

石油の波に追われる福島の炭鉱町を南国のハワイに。
常磐ハワイアンセンター(現スパアンドリゾートハワイアンズ)の誕生実話をベースにしたヒューマンドラマ。
乾いた質感の映像と、丁寧なカメラワーク、直向きで
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21ジャンプストリート(2012年製作の映画)

3.3

ジョックとナードの凸凹コンビが高校に潜入するポリスコメディ。

くだらなくて面白い。

ジョニー!ジョニーじゃないか!!

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.5

映画芸術の極みのようなデカダンスと狂気に酔いしれる名画。

さて、アレックスの恐ろしさはその純粋な邪悪さである、と思う。
かつての加害の場で雨に唄えばをご機嫌に鼻歌で口ずさむなど、自らを殊勝な若者に擬
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スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

3.7

フィルム焼けしたような強いコントラストの青空と荒野。
巨大な十字架の群れや錆びた車の墓場、巨大なウィンドミルなどが寂しげに風に揺れる退廃的な世界を彷徨う一人の男。

男はやがて荒野の中に佇む小さな小屋
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チンプイ エリさま活動大写真(1990年製作の映画)

3.2

子供の頃ビデオ持ってたなぁ
緑のエリちゃんの思い出とこの映画は怖いイメージあったけど空襲シーンあったからかあ。
懐かしかったな。

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

3.6

絵柄の良さに惹かれたものの前評判の悪さに二の足を踏んでいた本作。
今日という日に、鳥山明さんの魅力的なキャラクターたちを少しでも感じたくて視聴。声優は8割下手だったが、それに目を瞑れば私は意外と結構楽
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ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

3.5

ノルウェーのウトヤ島で実際に起きた無差別テロを、テロが起きた時間と同じ72分かけて追体験するサスペンススリラー。
生存者への聴き取りから作られた銃撃シーンは、サマーキャンプに参加していたティーンたちの
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ゲッティング・イーブン(1994年製作の映画)

3.5

笑えて最後ほろりとできる親子コメディ。少し大きくなったマコーレーカルキンが賢くて健気でかわいい。
見た後に明るくなれる映画は良いね。

岳 -ガク-(2010年製作の映画)

3.5

定期的に山の映画が観たくなる。
山に登りたいと思うことはないのだが、映像を通して山に会いたくなる。
特に日本の山が良い。

山岳救助ボランティアや山岳救助隊の登場人物たちを通して日本アルプスの美しさと
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八つ墓村(1977年製作の映画)

3.7

横溝正史の土着ミステリーの名作八つ墓村を、異邦人としてこの奇妙な村の事件に巻き込まれた辰弥を主人公とした原作水準の構成。探偵役の金田一耕助がリアル探偵の要領で証拠集めをするシーンに重きを置き聴衆の前で>>続きを読む

スターリングラード(2000年製作の映画)

3.6

ソ連の英雄であるヴァシリ・ザイツェフをジュードロウが演じるスナイパー映画。
ドイツの凄腕スナイパーとの中盤の工場での狙撃対決は熱い。
脚本が上手く、ストーリーの緩急に引き込まれる。それでいて戦争の無益
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ゴールデンカムイの限界オタクとして観てきた。まさに8割原作通り、2割上手い改変&補足の丁寧な作りで、とても誠実だと感じた。大満足です。

アクションは、陸軍の必須科目であった柔道技をうまく落とし込んだ
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.4

迫力が!迫力が!!
素晴らしい!!

絶対モノクロの方が良い!!!

ゴジラめっちゃ怖い!!

クリスマス・キャロル(1938年製作の映画)

3.6

クリスマスらしい映画をということで、この古典を鑑賞。ほんのり幸福感のある結末で良いクリスマスだった。

ダイ・ハード(1988年製作の映画)

3.6

なんてこった!!
なんだって今さらこいつを観ちまったってんだ!?
いや、分かってるさ、今日はクリスマスだ!ホームアローンを消費しちまった以上、こいつを観るしかねえじゃねえか!

今年のクリスマスは血み
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.5

鬼太郎好きによる実に壮大な二次創作。

6回も半オリジナルアニメ化されているので、今更二次創作というのもナンセンスではあるが。詳細は以下に。

良かった部分は、水木のキャラクターの深掘り部分。原作者の
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.5

ディズニーのCG後の作品で唯一手放しで賞賛できるのが本作だと思っている。
クラシックディズニー、いやイソップ童話の時代からの連綿と続いてきた寓話の究極の形ではないだろうか。

ズートピアは、あらゆる動
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プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)

3.8

アメリカ南部のニューオリンズを舞台としたキュートなミュージカル。
南部の歌を彷彿とさせる湿地の動物たちとの世界や怪しげなブードゥー魔術の世界などとても魅力的(西部劇や摩天楼、大穀倉地帯のイメージばかり
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかった!

戦後という舞台は、登場人物のドラマとしてもゴジラの出現のタイミングとしてもベストマッチだろう。

2本の原爆、そしてビキニ環礁の原爆実験、東西冷戦という核開発の時代の始まりにゴジラ
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ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

3.8

ノートルダムのせむし男を題材にした本作は90年代の最も油の乗った時期のディズニー作品のひとつ。
クラシカルなディズニーの面影を残した格調高く重厚な音楽と洗練されたアニメーションの組み合わせがともかく美
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.0

モハヴェ砂漠にぽつんと佇むさびれたモーテルを訪れたドイツ人中年女性ジャスミンが、そこで本当の自分と居場所を掴み取る物語。

アンニュイで気怠げなメロディが美しい名盤「Calling You」が流れる序
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おそ松さん 魂のたこ焼きパーティーと伝説のお泊り会(2023年製作の映画)

3.3

おそ松くんをモラトリアム継続中の無職の若者に再設定し、あらゆる喜劇スタイルに高いバランス感覚で果敢に挑戦した一期はアニメ史に残る傑作だと思っている。
しかし尖りすぎてバランスを失った二期、ネタ切れの三
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もうひとりのゾーイ(2023年製作の映画)

3.1

アメリカンハイスクール!という感じ。
出演者がみんな可愛い。

ウィッチ(2015年製作の映画)

3.3

入植直後のアメリカ、ニューイングランドの寂しい冬枯れの森を舞台に、終始鬱々とした映像が続く。
村から外れた敬虔な人々が、過酷な冬に向かう自然の中で少しずつおかしくなり、崩壊するまでを描くホラー。どこま
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.6

今年のハロウィン映画。
ザ・エクソシスト映画。
ガブリエルの洒脱さがかっこいい。トマスの覚醒もよくあるおじさんと若者のバディものからちょっとずらしていて熱い。続編が楽しみなアクションホラー作品。

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.5

久しぶりのガリレオ新作。
うつみくんと湯川先生のやりとりを久しぶりに観れたのは満足。
ただし、今回は登場人物が多かったのもあり、ごちゃついていて感情移入もしづらい。演出は分かりやすく作るためか、意図す
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ウィッカーマン final cut(2013年製作の映画)

3.7

土着系ホラーの元祖をやっと見ることができた。ケルト系を思わせる祭祀や信仰の残る英国の孤島、行方不明の少女を探しに来た警察官で敬虔なクリスチャンのニールが巻き込まれる恐怖を描く。
土着の信仰の描写が不気
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

3.8

名作。これは下手なホラーよりホラーで、ハロウィンの時期にとても相応しいのです。
夜中に突然動き出すおもちゃたち、謎の飛行物体に魅せられておかしな行動を繰り返す男。赤い光に魅せられてさらわれる子供。
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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵(2006年製作の映画)

3.2

揺れるナミさんに並々ならぬこだわりを感じる。そして、吾郎さん。

冒険の謎解きはさっぱりだけど面白い。
千年王国あたりのアニオリネタが来たのは結構嬉しい。

サスペリア(1977年製作の映画)

3.4

ハロウィンの時期が今年もやってきた。
リメイクは見たことがあったが、やっと本家を鑑賞した。

赤、青、緑の毒々しい三原色と、ジェシカハーパーの愛らしさが印象的な本作。
ドイツのバレエ学校を舞台とした寄
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.5

まずは、シャイニングとは切り離して作品の面白さを評価しなければならない。
あの名画の続編としたら、とても本作を評価する気になれないから。

切り離して考えるとエンタメホラーアクション映画として超能力者
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ワールド・トレード・センター(2006年製作の映画)

3.7

2001年9月11日の同時多発テロ直後、ツインタワーでの避難活動中の警察官がタワーの崩落に巻き込まれた。

生き埋めの恐怖、そして夫の生死の連絡を待ち続ける妻の不安を描く。

心情表現のリアルさ、焦燥
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