takeitさんの映画レビュー・感想・評価

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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

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小津特有の女の泣き方、若い娘だけだと思ったら結婚前の娘なら割といい歳でもするんだ
回転物のモチーフ
一人息子で教師辞めてラーメン屋やってた笠智衆が、同じ経歴の東野英治郎の店に行くの、自己模倣すぎる
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生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

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雀の卵エコノミー
あくびのパンショットはたしかに印象的な
名づけといいおにぎりといい親側は子供に贈与権力を行使するのね
360°移動撮影なるショットもあり、逆ストローブ=ユイレやとなる、自らの技法に意
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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

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ロメールの緑の光線みたいに、最後の最後で出してもよかった気がした
それだと物語的なカタルシスすぎて気に食わないのかもしれないけど
構図バッチリのフィックス、これがショットかと言いたくなる
上映時間短い
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彼岸花(1958年製作の映画)

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冒頭の、駅の屋根を続くショットで部分的に映して空間を設定するというボードウェルさんが言ってたショットはすごいなあ
題名の割に人が死なない
またあの3人組で話す
また女将さんにセクハラする
バーに重役が
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チチカット・フォーリーズ(1967年製作の映画)

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顔が陰で半分隠れた男が歌うシーンよかった
途中庵野秀明が久しぶりに浴槽に浸かった時ってこんなんだったんだろうなみたいなお風呂のシーンがあった
なんとなくレナードの朝っぽい室内
チューブで食事を摂らせる
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秋日和(1960年製作の映画)

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あきびよりじゃなくて、あかびよりかと思うぐらいに赤が目立つ
なかなかカラーやりたがらなかっただけに色彩表現の可能性も探ってたのかね
晩春と比較すると面白そう
割と晩春の原節子は座らされると結構従順にな
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宗方姉妹(1950年製作の映画)

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何気に小津で一番好きかも
冒頭斎藤達雄がひと笑いとるシーン、アタラント号の変なおっさんの部屋巡るシーンみたいなハイアングルで意外さ
猫とか動物こんなに映ったっけ(あの馬以来かな)
ロングショットが多い
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東京暮色(1957年製作の映画)

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コントラストがすごくてノワールかと思った
暗い作品と言われているけど、画面まで暗いとは
カラー前に白黒を最大限活かそうとしたのかねえ
娘が金を借りたことをパチンコ屋で伝えられた笠智衆、母の存在を姉に問
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バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

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対象をどうカメラに据えるかってとこが素晴らしすぎた
光の加減も綺麗
車がスリップするとこ含め、画面外オフの音をうまく使ってる印象
ドライヤーの『奇蹟』に出てきたみたいな髭面のおじさんが、瓶持ってカフェ
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

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September映画(ナイトミュージアム、最強の2人、ラストベガス、バベル)の仲間入り
サイコのシャワーのショット、バスビー・バークリーみたいな演出、バスキアみたいな絵、The smithsのレコー
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

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大旦那が病にもかかわらず平気な風で厠へ行くシーンの、3人の女性がスッと綺麗に同時に立ち止まるショットはやっぱりすごかった
やっぱカラーは違う、大阪のネオンが鮮やか
かくれんぼしてるうちに遊びに行くとこ
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東京物語(1953年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

初めて見たときは眠っちゃたけど、今回は泣いちゃった
葬式のシーンの、涙ぐむ庫造の表情と立ち並ぶ墓石の切り返しショットは、感情の器としての静物ショット
一昨年祖母を亡くしたので、余計に心が揺れた
形見の
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アルテミスの膝(2007年製作の映画)

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気のせいか、小学生の頃によく遊んだ林とそっくり
細長い木々、橙色の地面、なんだか懐かしくなってしまう
天気予報のコーナーにちょっとだけ混ぜ込んでもバレなさそう
切り返さないけど空ショットでパンはする
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水俣の子は生きている(1965年製作の映画)

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インサートの病院のベンチを映したショットがバチバチだった
テレビ向けということもあり手、顔のクロースアップがすごい
マネキンの手が、水俣病患者の方の手を連想させるよう
写真の子供達の目に貼られたテープ
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

時計の振り子が揺れるテンポと木魚の音を繋げるセンス
りんご食べながら喋るとこ、珍しくセリフの声調が安定しなかった
ピアノ弾くのやめたあと、ドア開けたまま出ていくとこやなやつすぎる
おばあちゃんが説教受
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スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

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ジャンプカット、フラッシュフォワード(?)など、ふつうの物語映画にはない技法が多くてらしさを感じる
受けた傷をパフォーマティブにタトゥーへと書き換えて、それでも背負って生きていく姿はクィアすぎる

落第はしたけれど(1930年製作の映画)

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小津トップ10には入りそうな作品
まさか都の西北が舞台とは 
初っ端から後期あまり使わなかった移動撮影で横一列に並んだ学生を撮ってて驚き
先生の顔がニーチェみたい(晩春でツァラトゥストラは登場してる)
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一瞬の夢(1997年製作の映画)

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流れてくる流行歌の音質がノスタルジック
長回しロケ撮影素人俳優のニューウェーブは、多少時差はあれ世界各地のポスト撮影所期で流行るんだなあという
銭湯にトイレむき出しでついてるのすごい
なんとなく自転車
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花婿、女優、そしてヒモ(1968年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

冒頭の移動撮影の夜景が好き
森の中で逃げるシーンはレンズが光取り込みまくってて、逆に神々しかった

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

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溝口みたいなベタつく情念を感じる
今更気づいたが、近代化と家庭(ホームドラマ)を描いてる時点で精神分析的解釈(晩春の壺のシーンに対する批評家の分析が有名だけど)が誘発されるのは当たり前っちゃ当たり前か
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