takeitさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ヴィタリナ(2019年製作の映画)

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決まった構図の反復
われわれの時代感覚、終わりなき日常みたいな同型ショットの反復、シミュラクール
決して登られることのない階段
光の芸術には必ず影も伴うのかな
ポルトガル文化に詳しい方がより文脈とか理
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エル・スール(1982年製作の映画)

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車とかバイクの音で親が帰ってきたのわかる瞬間あるよねと
『aftersun』とも似た内容だけど、亡骸を写すかどうかが違った気がする、一歩間違えるのリヴェットに卑劣と言われそうなショットだったかも
やは
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

大叔父さんの肖像写真がめちゃくちゃニーチェだった(晩年もそっくり)

後継者の問題とか、世界の創造とかちらほら作家について意識させられるとこもあったし、よく言われてる過去作からの援用みたいなものも感じ
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アンナ・マグダレーナ・バッハの日記(1967年製作の映画)

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最初の曲が一番好みかも
室内ショット多めで世界から閉じられてる感がちょっとだった、、
ちょくちょく入る波打ち際のショットとか、森を背景に曲流すショットみたいなのかがたくさん欲しかった

コロッサル・ユース(2006年製作の映画)

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画面の中に溢れる幾何学的図形とか、構図がもう好み
画面の中にいかに四角形をたくさん入れるかというところ(タブロー=スクリーン反復)が心地よい
政治的歴史的コンテクストも深く流れ込んでるし、光もすごい
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.1

自然の雄大さや魅力と、恐ろしさの両方を味わえる
ロングショットの構図が絵画的なまでに美しい
でも人々との対話の中で、自然がもたらした傷の跡が垣間見られる
ショットの切れ目の音、
運転するショットに配置
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

平面でしかないスクリーン(2次元)に奥行き(次元)を持たせるという点では映画も次元操作の領域にあるのかもしれない
そう考えるとあのシーンはパラレルな感じがしていいね
にしても『2001年宇宙の旅』しか
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Doodlebug(1997年製作の映画)

4.1

電話を水槽に沈めるとこはメメントぽかった

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.8

過去作のノスタルジア回収はいいけど、やりすぎるとマンネリに感じる
ディラフォサウルスにやられるんじゃなくてもっと派手にして欲しかった
虫出てくるんだったらメガネウラとかいてよかったような
環境保護、動
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.9

高速道路とかトンネルの、一定間隔で照明が過ぎるショットは、映画的モチーフの参照ではないかと
コスモス的な秩序、〈法〉を越えた先の享楽に近づきすぎると破滅しちゃうので、ほどほどに
理解の及ばない他者とも
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陽炎座(1981年製作の映画)

3.8

スローモーションとか、空間の単一性よりも構図の美学的設計を優先してるとこも、
また金沢でしかも人形の久月が協力してておおとなる
ホークスの西部劇三部作みたいに、記号論的に要素を組み換えて作ってる予感が
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.8

もうエンドロールの時に顔上げられなかった
みんなが嗚咽してるからもう
やっぱり悲しみは背中で表すべきな
そしてやはり悩みのある人の表現こそは真に心震える
なんかこう、自分たち観客の欲望というか、ショッ
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

4.1

美味しそうな食事シーン(👁👅含む)
口唇期固着してるのかね
あの洞窟はどうやってロケハンしたのだろう
あと大正三部作は時代だけに牛肉ネタが多い気がする

夢二(1991年製作の映画)

4.1

金沢出身なので方言に実家のような安心感を受けた
カメラが生き生きしているというか、その存在を隠してない感じがした
たぶん対象を何かに写しとるということでは生業同じの夢二に何か重ねてるところはあった
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.3

見慣れない車窓からの光景を映すだけでも映画的
geo guesserというアプリをやる感じの喜びがある
逆テルマ&ルイーズ感
婚約指輪が沈んでいくあのマッサージのシーンめちゃクィア(使い方間違ってたら
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.2

車窓というスクリーンから眺める
車からの景色=スクリーンからの景色
前景の崩壊の奥に、自然の、生のエネルギーが見える
ゆったりとしてたらいきなり落石現場でてくるしゆったりしすぎにもしない
途中に出てく
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心中天網島(1969年製作の映画)

4.1

意味構築のプロセスに目を向ける、語り方に目を向けさせるって点では、セット壊しとかカメラ目線とか黒子に焦点を当てるとことかが自己言及的なのかな
溝口の『近松物語』と比べると、いわゆる濡れ場を描くかとかで
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私は告白する(1953年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

宗教を逆手にとってネチネチ脅してくる
最後撃ってもあんまりスカッとしなかった

(1963年製作の映画)

4.0

現代映画らしくCGの鳥が印象的だった
目ん玉くり抜くやつが一番えぐい
是枝がこれ見た後に鳥にビビりまくってたのもわかる
鳥抜きにしても嫁姑とか母子間のネチネチした関係がこわい

裏窓(1954年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

こちらを見てくるってことの怖さ、一方的に見てたはずの人物がこちらをまなざしてくることの怖さがうまいのかな

見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

3.7

ケープ・フィアーみたいなねっとりつきまとってくるタイプの怖さがある
あの遠いところにポツンと立ってこっち見てるのはホラーすぎる
みんながテニスのラリー見てる時にこちらを見てくるのも

レベッカ(1940年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自殺を教唆するシーンとか燃える屋敷の中にいるシーンがこわかった

ひなぎく(1966年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

技法も驚きにあふれているし雰囲気も大好き
あの有名なハサミで画面がバラバラになるシーンには、世界を切り取る、編集するっていう映画への自己言及性があったのかもと思う
彼女たちがラストらへんで新聞のドレス
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アタラント号(1934年製作の映画)

4.5

極端なローアングル、もはや地面とくっついてる
極端なハイアングル、もはや真上が目立つ
親爺さんのキャラ立ちもすごい
『5時から7時までのクレオ』でもあったけど、ガラスとか鏡が割れるのってフランス人にと
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薔薇の葬列(1969年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ゲイボーイたちのファッション、服装が良かった
今見ても新しく見える
時間軸のバラバラさがおもしろいし、フラッシュフォワード(映画的時間)なのかフラッシュバック(物語世界内時間)なのかわからなくなってる
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アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)

4.3

同一ショットの反復とか色彩の演出とかの背景を知られた
選択が映画の書法である
『幸福(しあわせ)』のフェードアウトの色がフランスの国旗の色になってるとは驚いた
バシュラールすきなのいいね
主観的時間と
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絞死刑(1968年製作の映画)

4.4

この時代特有の自己言及表現いい
エヴァンゲリオンぽさもある
にしても日本人のやなとこを描くのが上手いなあ

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.4

色彩のミザンセヌ、デクパージュの驚き
色でカットをなめらかにつなぐ発想がいい
彼女の撮る公園はやらり美しい
前景中景後景と全体に意味が偏在する画面構成
フェードアウトって黒じゃなくてもいいんだと気付か
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極私的エロス 恋歌1974(1974年製作の映画)

3.8

当時のジェンダーとか人種に関する価値観が丸見えで興味深い
あのピンボケはわざとなのかな
表象不可能性ともも言えるのかな
冒頭のスチル写真で、子供がステップ踏んでるように見える編集は遊び心ある

かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.2

中盤のカフェで呼びかけるシーンは感動モノ
ヌーヴェルバーグの編集技師って聞いたからお堅い感じを印象してたらなんとも心震わせる
ラストシーンあたりの呼びかけられて手を上げるシーンは何があったかということ
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ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

4.1

主演のフィリップノワレがなんとあの『ニューシネマパラダイス』のアルフレードという驚き
いやあ若い
そしてデビュー作でこんなの撮れるヴァルダにも驚く
途中の網のついた棒がキャメラに向かってしなってくると
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.8

鏡による開かれがすごい、枠の外へ外へと開かれていく
どっちが像でどっちが現実かわからない曖昧なショット
バザンが喜びそうな被写体深度
アンダルシアの犬のポスターあった
めちゃくちゃいい雰囲気だし画面中
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労働者たち、農民たち(2000年製作の映画)

3.8

感情移入を拒まれてしまったように見えるが、まだ草木が残っていた
なんか後景に動物とか来ないかなという期待を持ちながら鑑賞
遠近法も拒まれてる?

愛の集会(1964年製作の映画)

4.0

パゾリーニはインタビューしててひどく傷付かなかったのかな
ブルジョワ階級が映らなかったとか反省してたけどそれが逆にいいと思う。
ラストの結婚式の場面になっていきなりらしさが出た気がする