KHさんの映画レビュー・感想・評価

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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.0

シネマシティ(35mmフィルム上映)にて

キリスト教の権威が強かったりテレビが台頭したりなど、様々な時代の潮流を経て変わっていく映画館と年代を越えた2人の友情を撮った物語。
今の配信の時代では考えら
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

父親の虚勢を張った姿も、機転の効かない不器用な所も、ラストの盗みに手を染めようとするあの後ろ姿も、全てのシーンに子どもの無垢な眼差しが介在していて、最後には子供の涙によって父親が救われるなんてあまりに>>続きを読む

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.5

こういう痛々しい高校生の女の子を主人公にした映画はもはや一つのジャンル(レディバードなど)だと思う。
周りの環境の辛さも、主人公自身の残酷さも全て含めて甘酸っぱい感じがしてこの手の作品は割と好き。
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

3.0

コナンファンだったら絶対にアツいんだろうなってシーンがたくさんあった。
映画版コナンは殆ど観たことなかったけど、ドラマ的展開とファンタジーの多さに驚いた。内容というより、魅力的な登場人物を楽しむ映画だ
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.5

新宿武蔵野館にて
ジャワ島の夜明けの青い光に照らされたシーンから始まる。夜をこんなに美しく撮っている映画に初めて出会った。
歴史的惨事の裏側であったとしても、人間同士の機微な関係性によって動かされてき
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キッド(1921年製作の映画)

4.5

時代的にも本当はもっとシビアな世界なんだろうけど、それをあえて喜劇にするチャップリンが大好き。得意の謎の反射神経に今回も笑った。
チャーリーみたいなちょっと間抜けで優しい(落語でいう与太郎みたいな)人
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霧の淵(2023年製作の映画)

-

この手の作品(ストーリー性のない作品)にしては、映像があまりに俯瞰的過ぎると思う。
作品自体は内容的にも河瀬直美の影響を大きく受けているのは明らかであるが、気持ち悪さ(勿論いい意味で主観的な表現)がな
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

4.5

再開発によって失われていく街の面影を最後に記録した映画。
大きなストーリー性はないものの、主人公の上京を始まりとして静かに展開していく。
一つ一つの画が遠近を映すことで立体的になっていて、こだわってい
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

ヤクザと中学合唱部部長なんて設定はファンタジーだけど、世界観とテーマが映画にハマってて面白かった。
一方向的に進んでく青春と成長に対する不条理への怒りと哀愁(もちろん本人たちは目の前のことに精一杯なん
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(2012年製作の映画)

-

「かたつもり」で被写体となった監督自身の養母を描いた最後の作品「塵」では、おばあちゃんが老衰していき死を迎えるシーンまでを映像に収めている。
「かたつもり」では監督が初めて映像を撮っていくことで個人的
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.0

今から約70年前に製作された作品であり現代の感覚で観ると王道的ストーリーだと感じるが、序盤と終盤とを対応した反復構造にすることでアン王女の成長譚を見せたり、2人認識のすれ違いを観客に俯瞰して見せたりな>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

2.0

映画的に上手いと思うし、大人になると好きって感情だけでは結婚できない感じがリアルだと思う。
ただ恋愛だけをテーマにしてると、結局は共感でしか成り立たないし、それ以上でもそれ以下でもないんだなって。
2
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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

-

へんてこドキュメンタリー。
この独特のゆるさと、少しのリアリティとが心地よかった。

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.0

ホラーに対して苦手意識あったけど、驚きはしたものの全然怖さを感じなかった。
最初の不穏さは怖かったが、ある程度ファンタジーだと分かったら耳を塞ぐだけで乗り越えられた。

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.5

1968年のアメリカの話。
中絶をテーマにした映画ではあるが、その正当性や是非を観客に問う映画というよりは、ただ目の前にいる女性たちを救う物語。
性行為により望まない形で子を孕むのは女性だけで、実際の
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

4つの時間軸(留学から第二次世界大戦下の核開発、戦後の原子力委員会の議長、オッペンハイマーの弾劾、ストローズの弾劾)が同時に進行していく。
この映画の難解と言われる部分は時系列にあるため、オッペンハイ
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.5

初代のアホっぽさやわちゃわちゃ感は薄れて、シリアスなシーンや感動的なシーンなど現代に則したエンタメになっていた。平均的に皆んなが楽しめる仕様。
それでも、メカメカしくなったエクトワンや小ネタがたくさん
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.5

おっさん四人組がニューヨークをぶっ壊しながら、ギャグを交えてわちゃわちゃやってるゴーストバスターズとはまた違う。でも前作の小ネタがたくさん散りばめられてて興奮した。
多分当時の空気感で作っても、当時観
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ゴーストバスターズ2(1989年製作の映画)

3.0

ギャグもストーリーも1の方が好きだけど、2もその空気感を楽しめた。
前作も今作も当時の高級マンションを舞台にしたセットがワクワクした。
エクトワンはギラギラしてい前作の方が絶対にカッコよかった。

ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

4.0

もうちょい考えて!ってツッコミどころ満載だけど、おっさんたちがニューヨークでわちゃわちゃしてて面白い!
B級感半端ないけど何故か憎めないこの感じが好きだった。
マシュマロマンはこうやってできたんだ笑

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

IMAXで絶対に観たい映画。
地面にまで続く大きなスクリーンも、サンドワームの振動も映像の中に入り込んだ錯覚に陥った。
既視感のある展開だとしても圧倒的スケールで描いてるため最強のエンタメだった。

かたつもり(1997年製作の映画)

-

アテネフランセ文化センターで鑑賞。
「かたつもり」「天、見たけ」「塵」3部作の同時上映。最初2作は実際のフィルムを映写機にかけ上映。
河瀬直美監督が実の養母を被写体に撮ったセルフドキュメンタリー形式。
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玄牝 -げんぴん-(2010年製作の映画)

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アテネフランセ文化センターで、組画主催上映会2部にて鑑賞。
映像的価値はものすごく高いため、円盤化されない理由はわかるが余りに勿体無い。また吉村院長の矛盾を抱える様、家族や助産師もしくは妊婦さんとの機
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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原作未読だから前章だけでは何とも言えないというか、これからって感じ。多分後章が公開されるまで待てないから原作読むと思う。
開始数秒で未確認飛行体が発見されて、飛行機が墜落して直接的に人間の死を示唆する
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

超大作SFの映像化。
スターウォーズやナウシカみたいな世界観だなと思ったら、原作「Dune」の方が全然前に発表されているのか。
SF作品って読むにしても、観るにしても他のジャンルとは違う独特な慣れが必
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

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岩井俊二の映像って時間が流れていないというか、その記憶の瞬間的な美しさを切り取った空間に閉じ込められた様な感覚になる。
なずなは美しすぎるし、主人公の男の子は未来少年コナンにしか見えなかった。
夜のプ
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PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

3.0

eスポーツ主題の映画。
新しい挑戦だと思うけど、映像にするとなるとゲームによるかもしれないが中々映えない。スクリーンいっぱいにプレイ画面が映し出されると途中で何観てるのか分からなくなる。
物語的にもよ
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そばかす(2022年製作の映画)

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主人公の演技が良過ぎた作品。
主人公の言いたい事は痛いほど分かるけど、やっぱりそれでも妹の言うように、強がってるのかなとも思って、主人公の言葉を100%その通りには受け取れなかった。そんなに無垢に生き
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変な家(2024年製作の映画)

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物語自体はツッコミどころが多くお粗末さはあるものの、コンセプト自体は面白かった。
その分、出オチ感はあるけど物語自体の怖さは殆どない(驚かされるだけ)から今夜は安心して寝れそうな感じでありがたい。

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.5

完全に「ジョーカー」をオマージュしているのは各シーンを観れば明らかではあるが、映画自体はエンタメ寄りの作品。
一応ドッグマン自体の信念は語られる。
ホアキンフェニックス版のジョーカーも、ジョーカーシリ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.5

JAZZをアニメーションの世界で、音楽だけでなく視覚的効果でも表現してて凄かった。
主人公・大と雪祈それぞれ目標が異なっており、二人のセリフや考えが時折反対なのも良かった。斜陽化してゆくJAZZの全体
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

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杉咲花の無駄遣いというか、もはや終始杉咲花お涙芸だった。
久しぶりにツッコミどころ満載の映画みた。
こんなに登場人物全員を好きになれない映画を初めてみた。ここ最近で、こんなに単純悪な人物が出てくる映画
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

セリフも伏線もキャッチーな設定も模範的なシナリオのはずだけど、クライマックスの演出を除いて、画というか舞台の作り込みが凡庸ですごく眠たくなった。

スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.0

パラレルワールドの日本。
こんな空虚で乾ききった様な世界観の日本は嫌だけど、日本語と中国語と英語が混じったセリフは挑戦的なやり方だし新たな言語の発明だと思う。
冒頭の音楽、「むかしむかし」から始まるエ
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