吉良吉影さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)

3.5

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ワンシチュエーション映画。
『裏窓』と『ロープ』同様、役者の「裏があるけど上手く隠してしらばっくれるサイコパス演技」と「一部屋で展開がどうされるのかの面白さ」は共通点。でも話としてはちょっと刺激が物足
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卒業白書(1983年製作の映画)

3.7

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トム・クルーズがパンツ一丁で踊る。どこかで見た事があったが、この映画だったのか。

出世作ということもあり、若かりし頃の姿である。女の子に憧れる若干芋っぽい役で、『トップガン』と同じ人とは考えられない
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マザー!(2017年製作の映画)

4.0

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「天地創造」「失楽園」「イエス・キリスト」「最後の晩餐」のプロットに沿った極めて宗教的な作品。夫を神、妻を地球というメタファーが、最初の訪問者の一悶着までを「アダムとイブ」の話に即していたのは気づかな>>続きを読む

マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

2.6

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マッドマックスの荒廃したディストピア的な世界観が一気に原始的になり失われた気がする。レビューがあまり良くなかったので、期待はしてないかったが想像通りだった。

サンダードームというタイトルなのに、闘技
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.4

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まーーた気持ち悪い映画。

ホアキン演じるボーは母親が亡くなったという事情を急に聞かされ、葬式へ急いで向う。その道中で不条理な展開がひたすら続き、やっと家に辿り着いた先には、、。

ボーが可哀想。母親
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(1963年製作の映画)

3.7

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やっと1位2位を争うであろう有名な作品を鑑賞。正直序盤はどってことのない恋愛系の話で退屈だったが、中盤から鳥が襲いかかってくるシーンは目を見張った。

『ジョーズ』や『アナコンダ』のようなアニマルパニ
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.2

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『イミテーション・ゲーム/エニグマ』のように、政府のミッションで敵国の暗号解読するお話。かと思いきや、統合失調で全てが妄想だったという悲しい真実。ジョンが「人には出来ない何かを成し遂げよう」という気持>>続きを読む

Mr.&Mrs. スミス(2005年製作の映画)

3.7

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夫婦の倦怠期×暗殺者という異質な組み合わせ。お互いの素性を隠して結婚する設定は「SPY×FAMILY」を思い出す。幸いにもアーニャのような子供がおらず、喧嘩に巻き込まれずに済んだのが良かった。スナイパ>>続きを読む

エスター(2009年製作の映画)

4.0

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敬遠してきた名作をやっと鑑賞。ホラー嫌いなので、「女の子がエクソシスト的な心霊に取り憑かれて」みたいな話だと思いビビって見てこなかった。しかし、想像していたよりも斜め上な話で、最後のネタバラシに「え!>>続きを読む

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.8

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殺人を未然に防ぐことで犯罪率を0にする世界線。勿論未来が100%起こりえる確信が無いにも関わらずに全てが未遂の状態で逮捕されるので、免罪も起こり得る筈。人に刑罰を下すときは行った行為に対して為されるべ>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

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『哀れなるものたち』の熱が冷めず、他の映画ないかなと見てみたら丁度Netflixで配信されていたので鑑賞。例の如くあらすじ読まずに鑑賞したのだが、ジャンルがLGBTものとなっていたのでアビゲイルがサラ>>続きを読む

マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.8

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前作に引き続きmadなマックスになったメル・ギブソン。今作の方が退廃的な世界観が全面に出ていて、ディストピア感が強い。思い浮かんでいた『マッドマックス』のイメージはこっちかもしれない。

犬、ヒョロヒ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8

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事前情報無しで鑑賞。「自殺した母親に篭ってた胎児の脳を、その母親に移植した」というイカれた設定。設定だけでワクワクしたので、あの『ロブスター』を思い出した。

序盤は白黒でまるでデヴィッド・リンチのよ
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マッドマックス(1979年製作の映画)

3.7

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『マッドマックス 怒りのデスロード』と今年の最新作を観るために鑑賞。MAD度合いがMAXな映画だと思っていたが、マックスという人がmadになる話だった。

荒廃したオーストラリアで、ジャンキーな暴走族
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小さな兵隊(1960年製作の映画)

3.3

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何も事前情報無しで見た為、全く理解できなかった。フランスとアルジェリア独立戦線の対立をテーマにした作品だったとは。確かに1960年代は「アフリカの年」と呼ばれ、独立が盛んだった。独立がテーマなために、>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.7

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ヌーヴェルバーグ。まさに本物の日常を切り抜いたような作品だった。隠しカメラでロケ地を撮影していたとは、一般の人もまさか自分が名作に映るとは1ミリも思わないだろう。ジャンピング・カットのよう独特な撮影方>>続きを読む

リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

3.9

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自然と兄弟愛の美しさが光る作品。

自分が見た映画の中でブラピの死亡率が高めだったので、途中から死亡フラグ立ちまくりで、「今回は死ぬなよ」と思いながら、最後まで鑑賞。

・賭けの連中に絡んで、朝帰って
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キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.7

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21savage最新アルバム『american dream』に収録されている 「née-nah」のビートが良いなと思って調べたら、まさかの『キルビル vol.2』からのサンプリング笑
ということで鑑賞
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.4

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Collateral beauty「直訳: 相並んだ幸せ」は、不幸の中にでも、新たな発見や感動が見つかるという超ポジティブな考え方であろうか。

時間・死・愛を擬人化して、それら3つを失ったハワードに
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君がいた夏(1988年製作の映画)

3.8

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ジョディ・フォスター目当てで鑑賞。自分の中で全盛期?が『羊たちの沈黙』らへんを起点として考えているので、流石に「若っ」となったが、やっぱり美人。

「少年時代に年上の姉に憧れる」みたいなものは無かった
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.9

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6人の男達が宝石店強盗を計画するが、警察に張られていて失敗。裏切り者は誰かという推理系サスペンスかと思いきや、強引な展開に持っていくタランティーノ映画。流石に全員お互い撃って死ぬエンドは間抜けすぎて、>>続きを読む

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)

3.9

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『ブレードランナー』や『トータルリコール』のようなディストピア映画。このなんとも言えない世界観は好み。

この時代はアメリカの治安がどんどん悪化。残忍な殺人事件も増えたことから、ホラー映画界でもスプラ
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タロットカード殺人事件(2006年製作の映画)

3.5

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スカーレット・ヨハンソン目当ての鑑賞。

しかし今回は芋っぽいスカヨハで、少し残念。恋の相手が【殺人容疑者】ヒュー・ジャックマンという面白い設定。だが、ただ犯人じゃありませんでしたというオチは単純に面
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.6

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カウボーイ達のBL劇。ジャックの眼差しが恋愛感情抱いてるんだろうなぁっていうの感じ、イニスよりも思いが強かったのが伝わってきた。この時代にBLはタブーで、リンチされてしまう危険性があり、自分に正直にな>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.8

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社会に溶け込めるか否か。社会に溶け込むこと=安定した生活を得ることだと思う。やはり、周りの人と合わせることでトラブルなく平穏な生活が出来るからである。しかし、あえて社会から外れることは、それなりのリス>>続きを読む

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.1

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父の嘘のような本当の話?。現実主義な息子は「そんなわけないだろ」と盛られた話に一文句する。確かにファンタジー観が強く、独特な世界観なので話がかなり嘘のように感じられた。しかし、お葬式でそれらの登場人物>>続きを読む

水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.4

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ポランスキー白黒初期3部作の1作品目。順番に見るべきだったと少し後悔。

作品の方向性は『袋小路』と似ている。夫婦が密室空間の中で第三者の介入によって、徐々にギクシャクした関係になっていく。

正直終
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袋小路(1965年製作の映画)

3.7

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白黒映画だが、孤島の古城の美しさが雰囲気でも感じられた。住みたくないが、足を運んでみたい。

ポランスキー定番の人間不条理劇。普通なら立場上で悪党がもっと悪さをしてもいいはずだが、謎の人間味のあるキャ
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

4.2

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かなりブラックユーモアな作品。よくドイツはこんな作品が作れたなと思ったが、実際にドイツ人にとってヒトラーの人物像がどういうものかが気になる。彼のモノマネをタブー扱いしないで、皆が受け入れていたのは違和>>続きを読む

夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)

4.4

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ティモシー主演の『ウォンカ』版の元ネタ。日本では完全にティム・バートン版しか浸透してないと思うため、あの宣伝の仕方だとそっちを連想して観に行く人が大半だと思われる。曲やウンパ・ルンパ、工場のビジュアル>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

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45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられるという設定、面白くないわけがない。今ではリアリティショーが流行っているが、そこにSFっぽい設定を掛け合わせた斬新なストーリー。ただ、そこに留まら>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.7

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バリー・コーガンへの途中からのイライラが、、、。自分の中で、ラストシーンの煽り顔が1番腹がたった笑

完全に途中まで誰か1人を殺せば他のみんなが助かるというルールを忘れていたが、最後の地獄のロシアンル
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.6

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認知症の実情、夫と息子の介護に対する悩み。スローペースなテンポが実生活感な演出を与え、生々しさが感じられた。老夫婦の死へと向かう重々しい雰囲気が流れ、老いへの恐怖を抱いた。

認知症の介護は本当に大変
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.4

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うーーーーん。

ティム・バートンの『チャリチョコ』が好きなだけに、今作のスピンオフは大きく趣旨が変わっていたので微妙に感じてしまった。スピンオフ的なシリーズ系列な立場でなく、一つの映画として観るなら
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.9

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職場のドイツ人の先輩と見ました。とてもテンポが良くて見やすかったが、4DXで観たのでお互いにその感想が最初に出た。グラスから水かワインを溢すシーン。普通に見ればなんて事のない場面だが、4DXだと後ろか>>続きを読む

トータル・リコール(1990年製作の映画)

4.1

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こういう手づくり感満載のSFは好き。『ブレードランナー』や『12モンキーズ』のようなSFっぽさを感じられ、非常に満足。車やミュータント、建物などの凝ったセットや小道具がかなり印象的だった。近未来感を出>>続きを読む