フロントスカイさんの映画レビュー・感想・評価

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吸血鬼(1932年製作の映画)

4.0

「ドライヤー セレクションvol.2」
カール・テオドア・ドライヤーがあの名作『裁かるゝジャンヌ』に続いて1932年に手がけた作品。
彼にとって初のトーキー映画は、吸血鬼ホラー。前作とは全く違ったジャ
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

5.0

『奇跡』と共に、一度は必ず観るべき映画と昔から思ってたデンマークの映画作家カール・テオドア・ドライヤーがフランスで製作した『裁かるゝジャンヌ』。
「ドライヤー セレクションvol.2」の最初に鑑賞。
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ウホッホ探険隊(1986年製作の映画)

3.0

やっと病状が回復して長期ベッド生活も終止符。今回ベッドの上で鑑賞した最後の作品は初鑑賞のこの映画となりました。
監督は『探偵物語』、『遠雷』、『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』等の根岸吉太郎。脚本は
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マークスの山(1995年製作の映画)

2.0

残念ながら、私はコレは全くダメでした。
小説の映画化の典型的な失敗❗️
背景となる全共闘時代のことを思入れたっぷりに描いたつもりなのでしょうが、脚本がダメなのか?演出が悪いのか?

あっ、名取裕子は頑
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がんばっていきまっしょい(1998年製作の映画)

4.8

「がんばっていきまっしょい」
昔、この映画を鑑賞して以来、緊張した時や何か特別なことを始める際のお気に入りの掛け声(心の中で...)となりました。

物語の舞台は1970年代の四国の松山の高校。ボート
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竜馬暗殺(1974年製作の映画)

4.9

高校生だった公開時に鑑賞し、同じ黒木和雄監督の『祭りの準備』と合わせて映画鑑賞を趣味とするきっかけとなった作品の一つ。多感なあの頃鑑賞した映画には思い入れある作品が多いような気がする。

映画は、暗殺
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青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)

4.8

体調を崩して寝室にこもったままの日々が続いた4月。ベッドから大好きな大林宣彦監督作品の青春映画の名作を鑑賞。

1960年代中頃の四国・香川県の観音寺市が舞台。
ベンチャーズに憧れ、ロックバンドに情熱
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

「アメリカの友人」(1977年)や「パリ、テキサス」(1984年)、「ベルリン・天使の詩」(1987年)等を手掛けたヴィム・ヴェンダースの作品。画面比率4:3

役所広司演じる主人公の平山は公衆トイレ
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Love Letter(1995年製作の映画)

4.8

風邪?(コロナでもインフルでもない)🤒のため体調を崩して寝室にこもったままの日々が続いた4月。
ベッドから岩井俊二監督の長編デビュー作『LOVE LETTER』を久々に鑑賞。
偶然が引き寄せた奇跡の
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BU・SU(1987年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

市川準監督の映画デビュー作。
家庭内のことで病んでいろいろあって、東京の親戚に預けられた高校生の少女が、周囲の人たちと関わりながら成長していく姿を淡々としたリズムと繊細なタッチで描く青春映画の佳作。
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ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ(2009年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

作家の太宰治を投影している自伝的作品。
繊細で傷つきやすく酒と女と金にだらしないナルシストの夫(大谷)を支える妻(佐知)の愛の物語。

2010年4月18日に一度鑑賞しているが、その時の一言メモでは、
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バタアシ金魚(1990年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

昔懐かしい情景、雰囲気がノスタルジーをかき立ててくれる。

高岡早紀がかわゆくて初々しい瑞々しさが魅力的。ストレスのあまり太ってしまうところには唖然としたが...。制服のまプールに飛び込んで筒井道隆と
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茶の味(2003年製作の映画)

4.9

公開当時鑑賞し、何故か毎年春になると鑑賞したくなってビデオをひっぱり出してしまう大大大〜好きなハートフルシュールコメディ。
何もすることがない春の昼下がり、のんびり何も考えずボ〜っと楽しむのが理想でし
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生きちゃった(2020年製作の映画)

2.3

30歳になった学生時代から仲のよい幼なじみ男女3人。それぞれの複雑な思いが交錯していく人間ドラマ

とってつけたようなストーリー展開と脚本。情景描写も散漫で、物語の背景を含めすべてが拙劣。終始退屈でイ
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風花 kaza-hana(2000年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

この日から12本続けて邦画鑑賞。
体調不良(プール熱?)のため自宅に篭っていたため。
そのため、前売券を購入していたサロンシネマで一夜限りの『14歳の栞』は見逃すことになってしまった😢

投げやりな風
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

「原爆の父」と呼ばれる理論物理学者、ロバート・オッペンハイマーの人生を描いた本作は、第96回アカデミー賞では、作品賞、監督賞をはじめ計7冠に輝いた。クリストファー・ノーラン監督作品ということで楽しみに>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

題名から監督の自伝的で遺言的な映画なのではなかろうか?大切な誰かのために立ち向かう勇気と強さがメインのテーマでは...?
どう感じたか感性で読み取ってどう知的解釈をするか挑んでくる映画。
一度の鑑賞で
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

166分という長尺にも関わらず、物語の深さと複雑さで砂の世界にどっぷり嵌りこんで、テンポの良さもあって長さを感じさせなかった。PART1を鑑賞しておくことが必須です。

現代の争い事にも通じる民族、権
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

予告編を観て楽しみにしてた期待作。満席だった皆さんも同じ思いで来られたのでは...。
よくありがちな単なるミステリー映画ではなく、映画の醍醐味であるいろいろ深読みできる演出。あれこれ考察して再度鑑賞し
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

Amazonプライムか何かでやってた昔のドラマをたまたま見て、好感度だった上白石萌音ちゃん目的で全く予備知識無しで観に行きました。

PMS(月経前症候群)の影響でイライラしがちな女性とパニック障害を
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.2

1960年代、怪獣映画全盛だった子供の頃、キングギドラやモスラ、ラドン等も出てきたが、やっぱりみんなゴジラが好きで特別な存在だった。何故なんだろう?
ゴジラの凶暴で圧倒的にカリスマ的な存在感に惹きつけ
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

2.8

『瞳を閉じて』鑑賞の後、はしごした映画。
ポスター見て気になっていたのでついつい鑑賞してみた。
韓国製サスペンススリラー。
観る前に思ってた映画の感じと違っていた。最初からアレアレと戸惑ったのが最後ま
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ビクトル・エリセ監督作品
第1作『ミツバチのささやき』(1973年)
第2作『エル・スール』(1983年)
第3作『マルメロの陽光』(1992年)が世に送り出した長編映画の全てですが、どれも神秘的で詩
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

3.8

隣国トルコで最愛の妻を失ったシリア難民である祖父ムサ。亡き妻希望でその亡骸を祖国の地に埋葬するため、内戦で両親を亡くした身寄りのない孫娘のハリメとともに遺体の入った棺桶を運びながら内戦の続くシリアを目>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

いや〜、これは凄かった〜、おもしろかった〜‼️久々にとんでもない凄いものを鑑賞させてもらった🎵

ゴールデングローブ賞、アカデミー賞両作品賞にノミネートされたギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督の
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.2

この戦乱の世の中。戦争がいかに弱者を犠牲にして成り立ち、いかに残酷なのかを描いている🪖
武力的な戦争は終わっても、地獄のような日常が続く。戦争で失われた大切なもの、蝕まれた心は決して元には戻らない。い
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

スコセッシ監督作品。206分、見応え十分でした。でも、ディカプリオが苦手なんだよね〜😅
それにしても『欲』ってキリがない。底がない。人間の弱さ、性なんですかね。強い者が如何なる手段を講じてでも勝ち取る
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

極端に演技とセリフを排した演出でシュールでとぼけた味で包んだ独特な作風が作家性を感じさせるフィンランドのアキ・カウリスマキ監督。
今回の作品も監督の優しさ溢れる心温まる人間讃歌の映画だった。
必ずしも
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.4

レナード・バーンスタイン❗️
その演奏シーンは大スクリーン、迫力の大音量で楽しまなくては何にもならないと思って映画館で鑑賞🎵
演奏はもちろんのこと、奥さんのキャリーマリガンの演技とブラッドリークーパー
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サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

3.5

人生の晩年を迎えても精力的に創作を続けてくれているウディ・アレン監督に感謝。
夢や妄想のなかに数々の名作映画のオマージュを散りばめ、流石に鋭さは衰えたけど毎度のアレン節も健在で、美しい撮影とともに軽く
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自ら命を絶った父と同じ年齢になったソフィが父との最後の夏を思い出している。当時のビデオの『記録』、そして大人になった現在のソフィの『記憶』、『想像』を映像として断片的に入り混ぜた演出となっているため混>>続きを読む