tomひでさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

tomひで

tomひで

映画(445)
ドラマ(0)
アニメ(0)

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

事件は何も起こらないが、めちゃくちゃ気持ちいい映画。

冒頭からこの映画の空気感、セリフのニュアンス、演技の間合い、画面構成、編集、あまりに気持ち良くて、ひとりニヤニヤしながら最後まで観ていた。セリフ
>>続きを読む

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

3.0

なかなか良かった。
エマストーン出演作と知らずに見て、エマストーンが出て来て嬉しかった(笑)関係ないけど邦題の副題「〜心がつなぐストーリー〜」はこの映画にとってマイナス感がある気がする。ヘルプだけだと
>>続きを読む

書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)

4.0

5月4日は寺山修司の命日という事で、久しぶりに観直したが、2021年の今観ても独特の世界観に引き込まれる。

オープニングの「映画館の暗闇でそうやって待ってたって何も始まらないよ」と、この映画を観る観
>>続きを読む

アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.0

午前十時の映画祭で、久しぶりにアンタッチャブルを鑑賞。昔観た時より楽しく観られた。

個人的にブライアンデパルマ監督はとても好きな監督。
デパルマはこの作品だけでなく他の作品でも意識的にヒッチコックへ
>>続きを読む

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

4.0

4Kリマスター版が公開されたので久しぶりに鑑賞。

終始映画を貫く違和感に何故かとても惹かれる。キャスティングの違和感、多国籍製作の違和感、日本陸軍の違和感、ヨノイとセリアズの違和感、セリアズと弟、回
>>続きを読む

ザ・ロック(1996年製作の映画)

3.0

午前十時の映画祭で「ザ・ロック」を久しぶりに鑑賞。昔観たときはめちゃくちゃ面白く感じたが、改めて観ると普通のアクション映画だったな(厳しくてゴメン)

犯人の要求で自然とタイムリミットが設定されるのだ
>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.0

車上で移動生活する、放浪の民 (ノマド)を描いた作品。自分の意志でノマドになる人もいるだろうが、仕方なくノマドとなる者もいる。

この映画に出てくるノマドの多くは高齢者で、日本で想像するようなキャンピ
>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

難聴になったドラマーの話。とても静かな語り口。

難聴ではなくても、なにかしらの挫折感や絶望感は誰にでもある。その感情からどう自分と向き合っていくのか? 全ての人に当てはまる映画。

この映画が提示す
>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.0

アカデミー賞ノミネートという事で観てみる事に。

もっと感情的に演出も出来ると思うが、結構あっさりした感じだった。
実話ベースなのでこの映画の法廷のように勝手に都合良くねじ曲げる訳にもいかないので致し
>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.0

なかなか良かった。

正直内容はちゃんと理解出来ていない(笑)なので映画としての面白さはあまり感じていない。

ここまでのテレビシリーズ、劇場作品、全てを観てきた人達を納得させて終わらせるのはとても難
>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.0

名作「市民ケーン」の背景を描いた作品という事でめちゃくちゃ興味があったが、かなり消化不良。観ているこちらの感情を動かすシーンが殆どないので結構辛かった。主人公マンクに全く感情移入できないので当然だと思>>続きを読む

トキワ荘の青春 デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

4.0

4Kリマスターが劇場公開されたので、前回劇場公開から久しぶりの鑑賞。

トキワ荘出身の売れっ子漫画家、手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄、などの話を期待して観ると肩透かしを食らう。トキワ荘とそこで生ま
>>続きを読む

黄金(1948年製作の映画)

3.0

人間の欲が生むドラマの面白さ。約70年の前の作品だが2021年の今現在でも通用する視点がある。

人間が持つ欲は普遍的なんだな。小さな欲が満たされると少し大きな欲が生まれ、その次の欲を満たす為に人を騙
>>続きを読む

レベッカ(1940年製作の映画)

4.0

面白い。

映画前半を包むレベッカ前夫人の影、その影に引っ張られる主人公とその影が晴れていく様子、映画の構成がとても巧い。主人公と一緒になって観ているこちらも「えっ、そうなの!?」とレベッカ前夫人に引
>>続きを読む

青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)

4.0

大林宣彦監督の青春映画の名作「青春デンデケデケデケ」を久しぶりに鑑賞。

誰もが経験する若い時、何かに夢中になる時間の素敵さ、その想いを共有できる仲間の素晴らしさ。久しぶりに観直しても変わりなく素敵な
>>続きを読む

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

3.0

こんなパワーのある遺作を残す映画監督、他に誰がいるだろう。癌で体が蝕まれながら完成させた映画とは到底思えない。

この映画の前の「この空の花 長岡花火物語」「野のなななのか」「花筐」の戦争三部作の熱量
>>続きを読む

ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.0

めちゃくちゃチープなんだけど、なんか惹かれる(笑)
特にサングラスを通してみる映像、モノクロでエイリアンがゾンビみたいになっている画は今観ても少しハッとする。

ジョンカーペンター作品はこの作品だけで
>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.0

重い映画だった。上映時間は短いがとても疲れた。でも観て良かった。

結局人間は追い詰められたら何だってやるんだな。そして安いハンバーガーにかぶりつき、生きている実感を感じるんだ。自分も追い詰められたら
>>続きを読む

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

3.0

周りの評判が良かったので鑑賞したが、なかなか良かった。
原作絵本は見ていない。

「自分を信じ行動する事の大切さ」ストレートなメッセージ映画なので、素直に受け止められる人はめちゃくちゃ感動すると思う。
>>続きを読む

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

3.0

なかなか良かった。
イタリア山間部タバコ農園を淡々と描いた前半と街に移った後半で映画は綺麗に分かれる。リアルな前半とファンタジーな後半。リアルとファンタジーが微細に交差する不思議な映画。個人的には農園
>>続きを読む

COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

4.0

この映画の画づくり、カメラが本当に素晴らしい。めちゃくちゃ気持ちいい。4:3の画面比率、モノクロームもとても効果的。画面内に配置される人物や鏡、窓枠など、構図バランスも本当に巧い。深度の浅い画は2人が>>続きを読む

魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.0

ロバートゼメキス監督なのでとりあえず観てみたが、終始CGネズミの追っかけを見させられるとは思わなかった。

まぁVFXが凄いとかCGネズミの表情が豊かで楽しいとか、今時この位のVFXは標準になってしま
>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.0

マスコミが扇動して一方向に流れていく怖さを感じる。それは日本もアメリカも同じ。FBIに疑われ身辺調査調されて、清廉潔白で押し通せる人間がどれだけいるだろう。自分なら真っ黒だと思う(笑)

巨大な権力に
>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.0

2004年に初めて観てから5回目の鑑賞。とても好きな作品なんだけどこんなに観るとは思わなかった。今回もやはり妻夫木の号泣と共に自分も泣いてしまった。なんでこんなに惹かれるのか分からんが好きでしょうがな>>続きを読む

燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

4.0

生誕80周年記念で「燃えよドラゴン」が緊急公開!「燃えよドラゴン」を劇場大画面で観るのは初めて。ブルース・リーの傑作。

オープニングの弟子への指導から『考えるな感じろ』の名セリフ、そしてテーマ曲&タ
>>続きを読む

大阪物語(1999年製作の映画)

4.0

久しぶりに観たがめちゃくちゃ良かった。
市川準監督作品はこの「大阪物語」だけでなく、どの作品からも映画の根底にある、市井の人々へのとても優しい監督の眼差し、愛情を感じる。観ていてとても心地良くなる。こ
>>続きを読む

スティルライフオブメモリーズ(2018年製作の映画)

2.0

全く合わなかった。ここ数年でワースト。大学の映研部が作りそうな感じ。厳しくてゴメン。

とりあえずは観客の感性に訴えないと成立しない作品なので、カメラと照明がもっと映画を引っ張って欲しかった。この画で
>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.0


1937年スタア誕生、1959年スタア誕生、1979年スター誕生、2018年アリー/スター誕生と4度作られた映画「スター誕生」。何度もリメイクされるこの映画の魅力はタイトルの華々しさとは真逆のスター
>>続きを読む

野のなななのか(2014年製作の映画)

4.0

大林宣彦監督の戦争三部作の二作目を鑑賞。
制作された順番を全く無視した鑑賞だったがこれで三部作全て観た。

他の二作同様、画の質感はとてもビデオ的で合成もチープ。しかし走馬灯のように次々と溢れ出る独特
>>続きを読む

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

3.0

結構良かった。
パキスタン人とアメリカ人の恋愛話。
パキスタン人(イスラム文化圏)を主人公に持ってくると、映画的には観客が主人公に感情移入するまでに普通の映画よりも苦労すると思うが、そこの壁を敢えて作
>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

3.0

「羅生門」公開70周年記念として国立映画アーカイブにて2020年12月6日まで羅生門展が開催中。羅生門展を見に行った流れで久しぶりに「羅生門」を観てみた。NHKBS4Kで放送された4Kリマスタリングで>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

4.0

「浅田家」という写真集が写真の芥川賞といわれる木村伊兵衛写真賞を撮った2009年当時、書店で自分もこの写真集を手にしたのを覚えている。まぁ面白いなとは思ったが、なぜこんな写真が木村伊兵衛写真賞なんだろ>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

全く理解出来てないけど良かった(笑)
こんな映画もあるんだなぁ。

「インターステラー」「テネット」でクリストファーノーランは、自分の中で絶対外せない監督のひとりになった。見たことない映像を見せてくれ
>>続きを読む

スウィート ヒアアフター(1997年製作の映画)

3.0

1997年カンヌ国際映画祭、審査員特別グランプリ受賞作品。山間の小さな町で起こったスクールバス事故を巡っての話。

観ている間はとても集中させられる映画だが、全く自分には刺さらなかった。この町の「静か
>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

3.0

トッドヘインズ監督の前作「キャロル」がとても良かったので、今作の「ワンダーストラック」も観てみる事に。

20年代、70年代のニューヨークの再現、なかなか見応えある。
モノクロ&カラーの並列展開から一
>>続きを読む

真実(2019年製作の映画)

3.0

是枝監督の新作、新作といっても劇場公開からほぼ一年経ってしまったが、WOWOWにてようやく鑑賞。

実は劇場公開時、映画館にこの映画を観に行っていた。
上映が始まって5分位すると、薄い重低音が何となく
>>続きを読む