亡くなった人間には勝てない。
美しい過去は永遠に無敵。
亡くなった夫チャックの気持ちに思いを馳せると、あまりにせつない。
最愛の人の夫になりながら、妻は自分を愛してはいない。
少なくとも、”彼”ほど>>続きを読む
時間と記憶の混濁。
繰り返し映される”ダッチアングル”(カメラを斜めに傾けるカット)
繰り返し奏でられるアコーディオン。
テリー・ギリアム監督が描くディストピア+タイムトラベル。
繰り返し描か>>続きを読む
安心してカウチで見れる。
そのまま寝落ちしても、ホラーのような悪夢は見ない。
見逃したことに、罪悪感を覚えない。
途中で目覚めても、充分ストーリーは追える。
王道ラブストーリー。
男性絵本作家。>>続きを読む
ありふれた人々。
ありふれた毎日。
“マンブルコア”
アメリカのインディペンデント映画(自主製作映画)の一種。
若い白人中産階級の日常生活や人間関係を主題とし、きわめて低予算で製作される点に特徴。>>続きを読む
二度と来ない”夏”。
二人は知らない。今は。
見る者は知っている。
その事実が見る者に、せつなさを”思い出させる”。
甘く、ほろ苦く、せつない。
15歳、思春期。
少年から大人に登る階段。
”多>>続きを読む
“才能(ギフト)”の代償は大きい。
時にそれは、宿主さえ喰らい尽くす。
作家、芸術家、クリエイターの”業(ごう)”。
「ホールデン・コールフィールドは死んだ」
サリンジャーのモノローグから始まる>>続きを読む
リグレッションRegression
「”退行”(regression)によって
記憶を解放する」
催眠療法により、封印した”記憶”を掘り起こす。
大好きなホラー映画『アザーズ』のアレハンドロ・ア>>続きを読む
ささやかな、でもゆるぎない幸せの形。
灰色一色だった家に、”色”が増えてゆく。
彼女は絵を描く才能という花を開花させてゆく。
ぎこちない生き方しかできない2人。
若年性関節リウマチを患った、”犬>>続きを読む
「目的はこの小包を
ここから22マイル離れた天使に届けること」
オーバーウォッチ作戦。
オーバーウォッチと実戦部隊。
3,000km距離を挟んで連携。
実戦部隊、チームは7名で構成。
「小包はリー>>続きを読む
恋愛狂騒映画。
恋人が妊娠する。
自分以外の男性の。
“彼女と彼”の結婚式の10日前に、告げられる。
ルイ・ガレル主演、初監督作品。
ちなみに彼の父フィリップ・ガレルは、「ゴダールの再来」と言われ>>続きを読む
人生のひと幕のコラージュ。
“食卓では解放されるから
食欲も魂も”
原題”18 comidas”(スペイン語)
「18の食事」
スペイン、北西部、ガリシア州。
カトリックの聖地巡礼で有名なサンテ>>続きを読む
見る者を”挑発”する。
思考停止になった時、人は人でなくなる。
誰もが”野獣”になる可能性を秘めている。
ニュースで言ってたから。
偉い人が、”悪い人”を名指ししていたから。
クリックを誘うセンセ>>続きを読む
“黄金郷”Zに取り憑かれた男。
「アマゾンには失われた文明が眠っている」
実在のイギリスの探検家パーシー・フォーセット。
“妄想” のために、すべてを失う。
「僕らを捨てた
栄光のため 探検や>>続きを読む
”新事実”というカードを、ラスト怒涛のように連続で切って、押し切る。
ママ友の失踪。
“秘密はマーガリンみたいに薄く伸びて 心臓に悪い”
「誰だって闇がある
隠すのが上手なだけ」
アナ・ケンド>>続きを読む
自分は殺人犯なのか。
小さな村に少女が帰ってくる。
ドレスメイカーとなって。
強い陽射し、田舎の村、豪華でモダンなドレス。
シュールな違和感。
コメディとサスペンス、そしてラブストーリーが、マー>>続きを読む
“贈り物”を見た時、笑みが浮かんだ。
ナタリーとシンクロしたように。
そして気づく。
この”笑み”を忘れていたのだと。
彼女も、見ている自分自身も。
「私は一生 誰のことも
愛せないかもしれない」>>続きを読む
992日ぶり、3度目の鑑賞。
気づけば、この映画に”帰郷”する。
少年を大人へと”導く”。
ひとつ屋根の下に住む、他人同士がつながる。
「”いい人間”になるには?
その現代の定義は?」
マイク・>>続きを読む
いびつな三角関係。
「つまり”母親違い”の弟
ママたちは1人ずつ産んだの
あなたの精子で」
監督兼脚本リサ・チョロデンコ。
彼女自身も同パートナーいる。
匿名の精子提供を受け、男児を出産した。
エ>>続きを読む
「本能」が母性を凌駕する。
哀しい性(さが)。
“関与”しない。
彼女は、ただカメラを向けるだけ。
それは世界を”挑発”する。
冒頭約8分間、台詞がない。
見る者は、何を描いているのか、徐々に>>続きを読む
あまりに酷い。
凄惨なオープニング。
ヘンリーでなくても、”言葉を失う”。
それはラストにまで、つながる。
1945年、第二次世界大戦、ドイツ占領下のデンマーク。
“予備警察 HIPO”
同>>続きを読む
未来の自分と”遭遇”する。
「自分に説教?」
ライアン・レイノルズが”未来の自分”のキャスティングの時点で、物語のトーンが決まる。
軽いタッチのタイムトラベルSF。
「2018年の人を救いたい>>続きを読む
息が詰まる。
無音だからこそ、”感情”が研ぎ澄まされる。
なぜ涙が出るのか、自分でも分からない
“彼ら”と、死と隣り合わせの極限状態を共に体験しているからだろうか。
とてつもない没入感。
“>>続きを読む
過去と現在。
決して切り捨てられない。
「生き残るのもつらい」
借り(映画原題”THE DEFT”)は、返さなくては(邦題『ペイド・バック PAID BACK』)ならない。
「3人が果敢に挑ん>>続きを読む
人は食料だけでは”生き延び”られない。
世界最大の”島”。
「緑の土地」という名の不毛の氷の大地グリーンランド。
「氷点下40度を犬ぞりで生き残れるのか」
1909年、デンマーク北極探検隊。>>続きを読む
数字という”世界共通言語”。
インドからイギリスに引き寄せる。
そして育む友情。
原題”The Man Who Knew Infinity”
直訳「無限を知っていた男」
「無限級数の形で表せます>>続きを読む
アリ・ウォン+ ランドール・パーク。
アジア系アメリカ人コメディアンx2人。
出演+製作+ 脚本。
アジア人カップルのラブコメは珍しい。
さすがニッチなマーケティングを突いてくるNetflix。>>続きを読む
それでも生きる。
“安全な”病院の外の世界で。
愛し、愛してくれる人たちと。
俳優アンディ・サーキス初監督作品。
本作のプロデューサー、ジョナサン・カヴェンディッシュの両親の実話。
幸福の絶頂>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
第二弾は、もちろん(?)第二子妊娠中。
「女がすぐに男と寝るのは
自尊心がないからじゃなくて
その男を尊重してないからよ」
目から鱗どころか、瞳孔がはがれ落ちそうな真実。
呼吸困難になりそうなほ>>続きを読む
グロテスクなまでに美しい。
これぞ、デル・トロ・ワールド。
美しい恐怖。
「美しいものは儚(はかな)い」
ギレルモ・デル・トロ監督作品。
「”深紅の丘(クリムゾン・ピーク)」
ゴシックな館>>続きを読む
胎教に良い(?)スタンドアップ・コメディ。
妊娠7か月で、そこまでやる?
もっと、もっと、”笑い”という、お恵みを!
もはや教祖にすがる信者の気持ち。
人が”痕跡”を焼きつけ。
人が”痕跡”を癒す。
「戦争は痕跡を残す」
忘れたい、忘れられない”痕跡”。
日本軍の捕虜となった英国将校。
タイの鉄道敷設を手伝わさせられる。
「戦争は終わった!」>>続きを読む
ダイヤの原石を、”編集”という、共同作業の”研磨”で、永遠に輝く作品に仕上げる。
仕事上のパートナーであり、
師匠と弟子、
父と息子、
そして盟友。
「あなたの夢を叶えた天才よ」
食事中でさえも>>続きを読む
“今”だからこそ、“古き良き”アメリカの美徳を思い出させてくれる。
コロナ禍という、自分のことだけでいっぱいな、”非常事態”だからこそ、見過ごしされがちな美徳。
「施し」。
逆に大切さを再認識する>>続きを読む
娘が母の素肌に触れる。
そうとは互いに知らないまま。
傷つき、老いた母を癒す。
原題”Je vous souhaite d’être follement aimée”
“あなたが狂おしいほどに愛され>>続きを読む
ドラマチックに描かなくても、ドラマは”ある”。
「たゆたえども沈まず」
“Fluctuat nec mergitur”
パリ市の紋章に描かれたラテン語の標語。
「どんなに揺さぶられ、ふらふら漂って>>続きを読む
“ロボット”映画を見て、初めて「美しい」と感じた。
とてつもないクオリティ。
ギレルモ・デル・トロ監督がロボットを撮る。
しかもロボット”イェーガー”は”KAIJU”と闘う。
SFサイエンスフィ>>続きを読む